ABC分析とは?やり方7ステップと活用事例8選を徹底解説
- 2024/05/17
- 2026/08/30
ABC分析とは、売上や在庫などのデータを重要度順にA・B・Cの3グループへ分類し、限られた人・モノ・カネを「効果の大きい対象」へ集中させるための優先順位づけの手法です。
本記事では、ABC分析の基本とパレートの法則の関係から、Excelで今日から実践できるやり方7ステップ、ランク別の打ち手、業種別の活用事例8選、失敗しないための注意点までを一気通貫で解説します。
読み終えるころには、自社のデータをそのままABC分析にかけ、翌週の意思決定に使える状態になります。商品管理・在庫管理・顧客管理の優先順位に悩むマーケティング/営業/経営企画の担当者はぜひご活用ください。
この記事の監修・運営情報
運営企業:ラーナーズ株式会社 Interviewz(インタビューズ)/ヒアリングDXブログ編集部
監修:Interviewz プロダクトチーム(ヒアリング・診断コンテンツ設計の支援実績をもとに監修)
専門領域:BtoB/BtoCのヒアリング設計、アンケートUX、診断コンテンツによるCVR改善
Interviewzは、BtoB/BtoC双方の企業に対して顧客データの収集・分析・活用を支援してきた実績をもとに、現場で本当に使えるデータ分析の型を発信しています。本記事も、実際の導入企業で運用されている集計フォーマットと改善プロセスを踏まえて構成しています。
ABC分析とは?パレートの法則にもとづく優先順位づけの手法

ABC分析は、在庫管理・売上管理・顧客管理など「対象が多すぎて全部には手が回らない」場面で使う定番のフレームワークです。まずは定義と背景にある考え方を押さえましょう。
ABC分析の定義|重要度順にA・B・Cへ振り分ける管理手法
ABC分析とは、売上高・粗利額・在庫金額・出荷頻度などの指標を大きい順に並べ、累積構成比をもとにA・B・Cの3ランクへ分類する分析手法です。「重点分析」「パレート分析」と呼ばれることもあります。
もともとは在庫管理の現場で生まれた手法で、すべての在庫品目を同じ精度で管理するのは非効率だという問題意識が出発点にありました。金額インパクトの大きいAランクだけを厳密に管理し、Cランクは簡易管理に切り替えることで、管理コストを下げながら成果を維持できます。
現在では在庫だけでなく、商品別売上、顧客別売上、キーワード別流入、問い合わせ理由別件数など、「数量で順位づけできるものならほぼ何にでも適用できる汎用フレーム」として使われています。
ABC分析の土台となる「パレートの法則(80:20の法則)」
ABC分析の背景にあるのがパレートの法則(80:20の法則)です。これは「全体の成果の約80%は、全体の構成要素のうち約20%が生み出している」という経験則で、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートの所得分布研究に由来します。
ビジネスの現場では「売上の80%は上位20%の商品が生んでいる」「利益の80%は上位20%の顧客がもたらしている」といった形で観察されます。この偏りを可視化し、上位20%へ資源を集中させるための実務ツールがABC分析だと理解すると腹落ちしやすいでしょう。
ただし80:20はあくまで目安です。実データでは70:30や90:10になることもあり、比率そのものより「自社の偏りがどの程度か」を数字で把握することのほうが重要です。
ABC分析が今あらためて重視される3つの背景
ABC分析は古典的な手法ですが、近年その重要性はむしろ高まっています。理由は大きく3つあります。
第一に、SKU(商品種類)の増加です。ECの普及で品揃えが爆発的に増え、全品目を等しく管理することが物理的に不可能になりました。
第二に、原材料費・物流費・人件費の高騰です。在庫を持つコストが上がり、「どこに在庫を厚く置くか」の判断が利益に直結するようになりました。
第三に、データがそろってきたことです。POS・EC・CRM・MAのデータが蓄積され、誰でもすぐ順位づけができる環境になった一方、分析の型がないままデータだけが眠っている企業も少なくありません。
ABC分析でできること・できないこと
ABC分析は万能ではありません。できるのは「現状の貢献度による優先順位づけ」までで、なぜその順位になっているのかという理由や、今後どう変化するのかという予測までは教えてくれません。
たとえば「Cランクの商品Xがなぜ売れないのか」は、ABC分析だけでは分かりません。ここを埋めるには、顧客へのヒアリングやアンケートといった定性データの併用が不可欠です。分析の役割分担を意識しておくと、施策の精度が大きく変わります。
ABC分析の5つのメリット
ABC分析を導入することで得られる代表的なメリットを、5つに整理して解説します。
メリット1|重要度が数字で可視化され、社内の議論がそろう
「この商品は大事だと思う」という感覚論を、累積構成比という共通の数字に置き換えられるのが最大の価値です。部門間で優先順位が食い違う場面でも、同じ表を見ながら議論できるため、意思決定のスピードが上がります。
メリット2|在庫の持ち方を最適化し、キャッシュフローが改善する
Aランクは欠品を防ぐために安全在庫を厚めに、Cランクは受注生産や取り寄せに切り替える——といったランク別の在庫方針を立てられます。結果として、滞留在庫と廃棄ロスの削減につながります。
メリット3|営業・マーケの工数配分が最適化される
顧客をABC分析にかければ、上位顧客への訪問頻度を高め、下位顧客はインサイドセールスやメールへ切り替えるといった配分ができます。限られた営業リソースを、成果が出やすい場所に振り向けられます。
メリット4|施策の効果検証がしやすくなる
ランクという区分ができることで、「Bランクの何品目がAランクへ昇格したか」を効果指標として追えるようになります。売上総額だけを見ているときより、施策とアクションの因果が読み取りやすくなります。
メリット5|手法がシンプルで、Excelだけですぐ始められる
ABC分析に必要なのは並べ替えと割り算だけで、統計の専門知識は不要です。専用ツールを導入しなくても、Excelやスプレッドシートで30分あれば初回の分析が完了します。まず始めて、運用しながら精度を上げられる点は実務上の大きな利点です。
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ABCランクの分類基準と分析手法の違い【一覧比較表】
ABC分析を始める前に、ランクの分け方の目安と、似た分析手法との違いを押さえておきましょう。ここを曖昧にしたまま進めると、分析結果を打ち手に変えられません。
A・B・Cランクの分類基準と管理方針【一覧比較表】
もっとも一般的な分類基準は、累積構成比の70〜80%までをAランク、90〜95%までをBランク、それ以降をCランクとする方法です。以下の表に、ランクごとの特徴と管理方針をまとめました。
| ランク | 累積構成比の目安 | 品目数の割合(目安) | 特徴 | 管理方針 | 在庫の持ち方 |
|---|---|---|---|---|---|
| Aランク | 0〜70〜80% | 全体の約10〜20% | 売上・利益の大半を生む最重要対象 | 重点管理。週次で数値を確認し、積極投資 | 安全在庫を厚めに確保し、欠品ゼロを目指す |
| Bランク | 70〜80%〜90〜95% | 全体の約20〜30% | 中程度の貢献。A昇格の余地がある層 | 標準管理。月次で確認し、伸びしろを見極める | 適正在庫を維持し、回転率を監視 |
| Cランク | 90〜95%〜100% | 全体の約50〜70% | 個々の貢献は小さいが品目数は最多 | 簡易管理。四半期ごとに棚卸しし、整理・集約を検討 | 在庫は最小限、または受注発注・取り寄せに切替 |
重要なのは、この閾値は絶対的なルールではないという点です。品目数が数十しかない事業なら80/95で切ると細かすぎますし、数万SKUを扱うECなら70/90でも十分に機能します。「Aランクが10〜20品目程度に収まり、担当者が毎週目を通せる数か」を判断基準にすると実務的です。
ABC分析・RFM分析・デシル分析・XYZ分析の違い【比較表】
顧客分析・商品分析には似たフレームワークが複数あります。どの手法を選ぶかは「何を意思決定したいか」で決まります。主要4手法を比較しました。
| 手法 | 分類軸 | 主な目的 | 向いている場面 | 難易度 |
|---|---|---|---|---|
| ABC分析 | 金額・数量の累積構成比(1軸) | 重点管理対象の特定と資源配分 | 在庫管理、商品構成の見直し、主要顧客の特定 | 易しい |
| RFM分析 | 最終購入日・購入頻度・購入金額(3軸) | 顧客のロイヤルティ・離反兆候の把握 | CRM施策、休眠顧客の掘り起こし | やや難しい |
| デシル分析 | 購入金額順に10等分(1軸) | 顧客の購買力の分布把握 | 上位顧客の売上寄与率をざっくり掴む | 易しい |
| XYZ分析 | 需要の変動(ばらつき)の大きさ | 需要の安定度による在庫方針の決定 | 需要予測、発注方式の設計 | ふつう |
実務ではABC分析を起点に、目的に応じて他手法を掛け合わせるのが定石です。たとえば在庫最適化ならABC×XYZ、顧客育成ならABC×RFMという組み合わせが効果的です。RFM分析の具体的な進め方はRFM分析のやり方とは?エクセルを用いた分析方法を解説で解説しています。
業種別に見る「分析軸」の選び方一覧表
ABC分析でつまずく最大の原因は、並べ替える指標(分析軸)の選定ミスです。業種・目的別の推奨軸を整理しました。
| 業種・部門 | 推奨する分析軸 | 導き出せる意思決定 |
|---|---|---|
| 小売・EC | 商品別の粗利額(次点で売上高) | 棚割り、仕入れ量、販促の投下先 |
| 製造・物流 | 部品別の在庫金額、出荷頻度 | 安全在庫水準、保管ロケーション |
| BtoB営業 | 顧客別の年間粗利額、受注件数 | 訪問頻度、担当者アサイン |
| SaaS・CS | アカウント別MRR、利用率 | ハイタッチ/テックタッチの切り分け |
| Webマーケ | キーワード別CV数、記事別流入数 | リライト優先度、広告予算配分 |
| 人事・組織 | 離職理由別の件数、問い合わせ理由別件数 | 改善施策の優先順位 |
特に注意したいのが、売上高だけで並べ替えると「よく売れているが儲かっていない商品」がAランクに入り込む点です。可能な限り粗利額でも並べ替え、両方の結果を突き合わせることをおすすめします。
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ABC分析の前に用意すべきデータと質問項目一覧表
ABC分析の精度は、投入するデータの粒度と正確さでほぼ決まります。ここでは社内データと顧客の声、それぞれの準備方法を解説します。
社内データで揃えるべき項目一覧
まず基幹システム・POS・CRMなどから、以下の項目を抽出します。最低限、左の3項目があればABC分析は成立します。
| 優先度 | 項目 | 取得元の例 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 必須 | 対象の識別子(商品コード/顧客ID) | 基幹システム、CRM | 集計の単位 |
| 必須 | 対象の名称 | 商品マスタ、顧客マスタ | 結果の読み解き |
| 必須 | 指標値(売上高・数量など) | POS、受注データ | 並べ替えの基準 |
| 推奨 | 原価・粗利額 | 会計システム | 利益ベースの分析 |
| 推奨 | 在庫数量・在庫金額 | 在庫管理システム | 在庫最適化 |
| 推奨 | カテゴリ・分類 | 商品マスタ | カテゴリ内ABC分析 |
| 任意 | 販売日・受注日 | 受注データ | 季節性・トレンド分析 |
| 任意 | 顧客属性(業種・規模) | CRM、アンケート | セグメント別の深掘り |
顧客ヒアリング・アンケートで補う質問項目一覧表
ABC分析の結果を施策に変えるには、「なぜこのランクなのか」を説明する定性データが欠かせません。以下は、ランク別に聞くべき質問項目の一覧です。
| 対象ランク | 質問項目 | 回答形式 | 分析で分かること |
|---|---|---|---|
| Aランク顧客 | 当社を選んでいる決め手は何ですか(上位3つ) | 複数選択 | 維持すべき強みの特定 |
| Aランク顧客 | 今後、取引を減らす可能性があるとすれば理由は | 自由記述 | 離反リスクの早期把握 |
| Bランク顧客 | 当社製品で使っていない機能・商品はありますか | 複数選択 | アップセルの余地 |
| Bランク顧客 | 取引を増やすとしたら、何が必要ですか | 自由記述 | A昇格の条件 |
| Cランク顧客 | 当社より優先して使っている取引先はありますか | 単一選択+自由記述 | 競合状況の把握 |
| Cランク顧客 | 当社を知ったきっかけ/期待していたこと | 複数選択 | 期待値ギャップの発見 |
| 全ランク共通 | NPS(推奨度)を0〜10で評価してください | 11段階評価 | ランク別の満足度傾向 |
| 全ランク共通 | 改善してほしい点を教えてください | 自由記述 | 優先改善項目の抽出 |
この質問設計をそのまま使えるテンプレートも用意しています。ゼロから設問を考える時間を大幅に削減できます。
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データ収集時によくある不備と対処法
実務で頻出するのが、集計期間のズレ・重複行・返品処理の未反映という3つの不備です。
集計期間は必ず全対象でそろえ、途中で取り扱いを始めた商品は「販売月数で割った月平均」に換算して比較します。これを怠ると、新商品が不当にCランクへ沈みます。
また、返品・値引き・キャンセルが反映されていないデータは、見かけ上の売上を膨らませてランクを歪めます。分析前に必ず純額ベースへ補正してください。
ABC分析のやり方7ステップ【Excel手順つき】

ここからは実際の手順です。Excel(またはGoogleスプレッドシート)だけで完結する7ステップとして解説します。関数も並べ替えとオートフィルが中心で、特別なスキルは不要です。
STEP1|分析の目的と対象範囲を決める
最初にやるべきは、「この分析で何を決めるのか」を一文で言語化することです。「来期の重点商品10品目を決める」「訪問頻度を見直す顧客を特定する」といった具体度が必要です。
目的が決まれば、対象範囲も自動的に決まります。全社なのか特定カテゴリなのか、直近12か月なのか四半期なのか。目的があいまいなまま全データを並べても、「上位が大事らしい」以上の結論は出ません。
また、対象範囲は比較可能な単位で切ることが大切です。単価が10倍違う商品群を同じ表に混ぜると、高単価商品が自動的に上位を占め、分析の意味が薄れます。カテゴリ内でABC分析をかけるほうが、実務的な示唆が得られるケースが多くあります。
STEP2|データを収集し、集計期間をそろえる
次に、STEP1で決めた範囲のデータをExcelへ集約します。列は「商品コード/商品名/指標値(売上高など)」の3列があれば十分です。
この段階で、返品・値引きの反映、重複行の削除、表記ゆれ(全角半角、旧商品名)の統一まで済ませます。データクレンジングにかけた時間が、そのまま分析結果の信頼性になります。
集計期間は、季節性の影響を避けるために直近12か月(1年分)を基本とするのがおすすめです。変化の速い業界では直近3か月と12か月の両方で分析し、順位の動きを比較すると新たな示唆が得られます。
STEP3|指標の降順に並べ替える
データ範囲を選択し、Excelの「データ」タブ →「並べ替え」から、指標値の列を「大きい順(降順)」に並べ替えます。
ここでのポイントは、必ず表全体を選択してから並べ替えることです。1列だけ選択して並べ替えると、商品名と数値の対応が崩れてしまい、以降の分析がすべて無意味になります。Excelが警告を出したら「選択範囲を拡張する」を選んでください。
STEP4|構成比を算出する
並べ替えが終わったら、各行が全体の何%を占めるか(構成比)を計算します。売上高がB列(2行目から)、合計がB100にある場合の数式は次のとおりです。
構成比の数式:=B2/$B$100(合計セルは「$」で絶対参照にする)
入力したセルを下方向へオートフィルし、表示形式をパーセンテージに変更します。絶対参照を忘れると、下の行ほど分母がずれて誤った比率になるため注意してください。
STEP5|累積構成比を算出する
続いて、上から順に構成比を足し上げた「累積構成比」を計算します。これがABC分析の心臓部です。
累積構成比の数式:1行目(D2)に=C2、2行目(D3)に=D2+C3と入力し、D3を下方向へオートフィル。あるいは=SUM($C$2:C2)を全行にオートフィルしても同じ結果になります。
最終行の累積構成比がちょうど100%になっていれば計算は正しいと判断できます。99.8%などになる場合は、途中に空白行や文字列が混ざっている可能性が高いので確認しましょう。
STEP6|A・B・Cランクを割り当てる
累積構成比をもとに、ランクを自動判定させます。累積構成比がD列にある場合の数式は次のとおりです。
ランク判定の数式:=IF(D2<=0.8,"A",IF(D2<=0.95,"B","C"))
この式は「累積80%まではA、95%まではB、それ以降はC」という基準です。閾値の0.8と0.95は自社の実態に合わせて調整してください。Aランクが多すぎて絞り込めない場合は0.7に、少なすぎる場合は0.85に変更します。
判定後は、条件付き書式でランクごとに色を塗ると、一目で構造が把握できる表になります。会議資料としての説得力も大きく上がります。
STEP7|パレート図を作成し、アクションに落とし込む
最後に、棒グラフ(各項目の売上)と折れ線グラフ(累積構成比)を重ねたパレート図を作成します。視覚化することで、上位への集中度が直感的に伝わります。
そして最も重要なのが、ランクごとに「誰が・いつまでに・何をするか」を決めることです。分析表を作って満足してしまうのが最大の失敗パターンです。次章のランク別の打ち手を参考に、必ずアクションまで落とし込んでください。
Excelでパレート図を作る2つの方法
パレート図の作成方法は、Excelのバージョンによって2通りあります。
方法1:ヒストグラム機能を使う(Excel 2016以降)——項目名と数値の2列を選択し、「挿入」タブ →「統計グラフの挿入」→「パレート図」を選ぶだけで完成します。最も手軽で、数十秒で作れます。
方法2:複合グラフで自作する(全バージョン対応)——項目名・数値・累積構成比の3列を選択し、「挿入」→「複合グラフ」→「集合縦棒 – 第2軸の折れ線」を選択。累積構成比の系列に「第2軸」のチェックを入れ、第2軸の最大値を「1.0」に固定します。こちらは軸の目盛りや色を自由に調整でき、レポート用途に向いています。
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ABC分析を成功させる7つのコツ
ABC分析は手順自体は簡単ですが、成果につながるかどうかは運用の設計で決まります。現場でよく効く7つのコツを紹介します。
コツ1|目的を「意思決定の一文」に落としてから始める
「とりあえずABC分析してみよう」で始めた分析は、ほぼ確実にレポートで終わります。着手前に「この分析の結果、○○を決める」という一文を書き出してください。
良い例は「Aランク商品への広告予算を来月から2倍にするかを決める」「Cランク顧客の訪問を四半期1回に減らすかを決める」といったものです。判断の選択肢まで含めて言語化できていれば、分析設計は自然と定まります。逆に一文が書けない場合、そもそも分析より先に課題整理が必要なサインです。
コツ2|売上だけでなく粗利額でも並べ替える
売上高ベースのABC分析だけを見ていると、「売上は大きいが利益率が極端に低い商品」を重点管理してしまうという典型的な罠に陥ります。
対策はシンプルで、同じデータを粗利額でも並べ替え、2つのランクを並べて比較することです。売上A・粗利Cの商品は値引き過多か原価上昇を疑い、売上C・粗利Aの商品は隠れた優良商品として販促を強化する判断ができます。この2軸比較だけで、分析の実務価値は大きく高まります。
コツ3|集計期間を複数用意して季節性を打ち消す
3か月分だけのデータでABC分析をすると、季節商品が実力以上に高く(または低く)評価されます。夏に扇風機を分析すれば当然Aランクになりますが、それは年間を通じた重要度ではありません。
基本は直近12か月で分析し、補助的に直近3か月の結果を並べて「順位の変化」を見るのが有効です。12か月でBランク、3か月でAランクの商品は、いま伸びている成長株として優先的に手を打つべき対象になります。
コツ4|分類の閾値は自社の実態に合わせて調整する
「A=80%、B=95%」はあくまで慣習的な目安です。実際のデータでパレート図を描き、折れ線の傾きが変わる「変曲点」でランクを切るほうが、はるかに実態に即した分類になります。
また、運用面から逆算する方法も有効です。「Aランクは担当者が毎週レビューできる数(10〜20件)に収まっているか」を基準に閾値を決めれば、分析が現場で回らないという事態を防げます。分類のための分類にならないよう注意しましょう。
コツ5|Cランクを「切る候補」ではなく「育てる候補」として見る
ABC分析でよくある誤用が、Cランクを機械的に廃番・取引縮小の対象にしてしまうことです。Cランクには、まだ露出が足りないだけの新商品、利益率の高いニッチ商品、Aランク商品とセットで買われる補完商品が混在しています。
特にECでは、Cランク商品群の合計(ロングテール)が売上の無視できない割合を占めるケースが少なくありません。Cランクを整理する際は、「粗利率」「併売率」「発売からの経過月数」の3つを必ずセットで確認してから判断してください。
コツ6|定量データに顧客の声(定性データ)を掛け合わせる
ABC分析は「どれが重要か」は教えてくれますが、「なぜそうなったか」は教えてくれません。この空白を埋めるのが、顧客へのヒアリングとアンケートです。
Aランク顧客には選ばれている理由を、Cランク顧客には選ばれていない理由を聞く。この定性データが加わって初めて、ランクを動かすための具体的な打ち手が設計できます。分析と顧客理解はセットで進めるのが鉄則です。
コツ7|更新頻度を決めて運用に組み込む
ABC分析は一度やって終わりではなく、定期的に更新してランクの変動を追跡してこそ価値が出ます。
推奨頻度の目安は、商品ABC分析は月次または四半期ごと、顧客ABC分析は四半期または半期ごとです。更新時は「新たにAへ昇格した対象」「AからBへ落ちた対象」をリストアップし、その要因を必ず振り返ってください。この差分こそが、次の施策の最良のヒントになります。
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👉 ユーザーからの回答率の高いアンケートの作り方【6つのコツ】
分析結果の読み解き方とランク別の打ち手
ABC分析の表とパレート図ができたら、次はランクごとに具体的なアクションへ変換する工程です。ここが成果を左右します。
Aランクの打ち手|欠品ゼロと深耕でシェアを守る
Aランクは「守る」対象です。1品目の欠品が全体の売上に直撃するため、安全在庫を厚めに設定し、発注点を明確に管理します。
顧客ABC分析であれば、担当者を固定し、四半期に一度は経営層を交えた定例を設けるといった手厚い関係構築が有効です。同時に、競合の動きや契約更新時期を把握し、離反の予兆を早期に察知する体制をつくりましょう。
Bランクの打ち手|A昇格候補を見極めて集中投下する
Bランクは「伸ばす」対象であり、最も投資対効果が高くなりやすい層です。すでに一定の実績があるため、少しの後押しでAランクへ届く可能性があります。
具体的には、Bランクの中から「直近3か月の伸び率が高い」「粗利率が平均以上」の対象を抽出し、販促や提案を集中させます。全Bランクに均等に投下するのではなく、昇格確度で絞り込むのがポイントです。
Cランクの打ち手|整理・集約とロングテール活用の見極め
Cランクは「効率化する」対象です。管理工数を下げることが第一の目的で、在庫は最小限に抑え、発注も簡易化します。
ただし前述のとおり、一律の切り捨ては危険です。「粗利率が高いニッチ商品」「Aランクとの併売率が高い補完商品」「発売6か月未満の新商品」の3つは、Cランクでも例外的に維持・育成の対象とすべきです。
ABC分析×XYZ分析で在庫を9象限に分ける
在庫管理をさらに高度化したい場合は、需要の安定度で分類するXYZ分析を掛け合わせる手法が有効です。XYZ分析では、需要変動が小さいものをX、中程度をY、大きく予測困難なものをZに分類します。
この2軸を組み合わせると、「AX(重要かつ需要が安定=定期発注で在庫を厚く)」「AZ(重要だが需要が不安定=短サイクル発注と需要予測の強化)」「CZ(重要度が低く需要も不安定=受注生産へ切替)」といった、9通りのきめ細かい在庫方針を設計できます。
顧客ABC分析でLTVを伸ばす読み解き方
顧客を対象にABC分析を行う場合、単年度の売上額だけでなく、取引年数と粗利率を加味すると精度が上がります。取引額は小さくても長期継続している顧客は、LTVで見ると上位に来ることがあるためです。
また、Aランク顧客への依存度が高すぎないかを確認するリスク管理の視点も欠かせません。上位3社で売上の50%を超えるような構造なら、1社の離反が経営を揺るがします。ABC分析は、こうした売上構造のリスクを可視化する用途でも力を発揮します。
KPIへの落とし込みと効果測定の方法
ABC分析を継続的な改善につなげるには、ランクの変動そのものをKPIにするのが効果的です。
おすすめの指標は、「B→A昇格件数」「Aランクの欠品率」「Cランクの在庫金額削減額」「上位20%の売上構成比の変化」の4つです。これらを月次でモニタリングすれば、施策の効果が数字で追えるようになります。
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ABC分析の活用事例8選【業種別】
ここからは、業種別にABC分析がどう使われ、何が変わったのかを8つの事例で紹介します。自社に近いケースから読み進めてください。
事例1|小売業:棚割りと発注点の見直しで欠品率を改善
ある食品スーパーでは、全SKUを同じ基準で発注していたため、売れ筋の欠品と死に筋の過剰在庫が同時に発生していました。
商品別粗利額でABC分析を実施したところ、全体の約15%の品目が粗利の78%を生んでいることが判明。Aランクをゴールデンゾーンの棚へ移動し、発注点を1.5倍に引き上げ、Cランクは陳列フェイス数を削減しました。結果として、主要商品の欠品率が下がり、売場全体の在庫回転率が改善しています。
事例2|EC:Cランク商品のロングテール販売で総売上を底上げ
アパレルECの事例です。ABC分析でCランクに分類された商品群を精査したところ、点数では全体の6割を占め、合計すると売上の約12%を担っていたことが分かりました。
そこで、Cランクを一律に廃番にするのではなく、在庫は最小限に抑えつつ検索・レコメンド経由の露出を強化する方針へ転換。特に「Aランク商品と併売されやすいCランク商品」をレコメンド枠に固定した結果、客単価の向上につながりました。
事例3|製造業:部品在庫の重点管理でキャッシュフローを改善
部品点数が数千点に及ぶ製造業では、すべての部品を同じ精度で在庫管理することが工数的に不可能でした。
在庫金額でABC分析を行い、Aランク部品のみ週次で棚卸しと発注レビューを実施、Cランク部品は年2回の一括発注へ切り替え。管理工数を集中させたことで、滞留在庫が圧縮され、運転資金の負担が軽くなりました。ABC×XYZの9象限管理まで発展させ、需要が不安定なAZ部品には需要予測を強化しています。
事例4|飲食業:メニュー構成の最適化で調理オペレーションを効率化
飲食店では、注文数と粗利額の両方でABC分析を実施するのが定石です。
ある居酒屋チェーンでは、注文数A・粗利C(安売りの看板商品)と、注文数C・粗利A(原価率の低い隠れ優良メニュー)を特定。後者をおすすめメニューとして紙面上部に配置し、注文数Cかつ粗利Cのメニューを削減したことで、食材ロスと調理オペレーションの負荷を同時に軽減しました。
事例5|BtoB営業:顧客ABC分析で訪問頻度を再配分
BtoB企業の営業部門では、「昔からの付き合い」で訪問頻度が決まっており、実績と工数配分が一致していないという課題が頻繁に起こります。
年間粗利額で顧客ABC分析を実施し、Aランクは月1回の訪問、Bランクは隔月訪問+月次メール、Cランクはインサイドセールスとメール中心へ再設計。空いた工数をBランクの深耕に振り向けた結果、B→A昇格が生まれました。訪問前のヒアリング精度を高める方法は営業ヒアリング力の強化方法も参考になります。
事例6|SaaS・カスタマーサクセス:解約リスクへの優先対応
SaaS企業では、アカウント別のMRR(月次経常収益)でABC分析を行い、ハイタッチ/ロータッチ/テックタッチの対応方針を切り分けます。
あるSaaS事業者は、Aランクアカウントに対してプロダクト利用率と満足度アンケートを毎月モニタリングし、利用率が閾値を下回った時点でCSが介入する仕組みを構築。解約の予兆を早期に検知できるようになりました。
事例7|人材・派遣:定着率向上のためのヒアリング優先度づけ
人材派遣業では、就業者数や取引額で企業をABC分析し、フォロー面談の頻度を設計します。
ある派遣会社では、対面ヒアリングの工数が膨大になっていたため、Aランク企業の就業者には対面面談、B・Cランクにはオンラインのヒアリングフォームを自動配信する運用へ移行。離職の兆候をスコア化して検知できるようにしたことで、限られた面談工数をリスクの高い対象へ集中できるようになりました。
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事例8|Webマーケティング:流入キーワード・記事のABC分析
コンテンツマーケティングでも、ABC分析は強力に機能します。記事別のCV数やセッション数で並べ替え、リライトの優先順位を決める使い方です。
ある BtoB企業では、全記事のうち上位約10%がCVの7割超を生んでいることが判明。Aランク記事の情報更新とCTA改善を最優先し、Bランク記事は検索意図の充足度を検証、Cランク記事は統合または削除という方針を立て、限られた制作リソースを効率的に配分しました。
ABC分析の注意点とよくある失敗5つ

最後に、ABC分析でつまずきやすいポイントを5つ整理します。事前に知っておくだけで、多くの失敗は防げます。
注意点1|単一指標に依存し、判断を単純化しすぎる
ABC分析は1軸で並べる手法なので、その指標に表れない価値を見落とすリスクが常にあります。ブランド価値、新規顧客の入口となる商品、戦略的に赤字覚悟で扱う商品などは、数値上はCランクに沈みます。
対策は、「売上」「粗利」「数量」など複数軸で分析し、結果を突き合わせること。そして、数値以外の戦略的意図を注記として残しておくことです。
注意点2|季節性・トレンドを無視して固定的に判断する
短期データで分析すると、季節商品や一時的な話題商品が実力以上に評価されます。逆に、オフシーズンの主力商品が不当に低く評価されることもあります。
年間データを基本とし、季節性が強い商材はシーズン単位で別々にABC分析するのが確実です。年に一度ではなく、四半期ごとに更新することも忘れないでください。
注意点3|Cランクを機械的に切り捨ててしまう
もっとも損失が大きい失敗です。Cランク商品を一括で廃番にした結果、それらとセットで買われていたAランク商品の売上まで落ちたという事例は珍しくありません。
整理を検討する際は、必ず併売データ(バスケット分析)を確認し、単独で判断しないようにしてください。
注意点4|分析して満足し、アクションにつながらない
きれいなパレート図を作っただけで終わってしまうケースです。ABC分析の価値は、分類そのものではなく分類後の意思決定にあります。
分析シートには必ず「ランク別のアクション」「担当者」「期限」の3列を追加し、次回更新時にその実行状況をレビューする運用にしてください。
注意点5|データの前処理を怠り、誤ったランクを出す
重複行、返品未反映、表記ゆれ、集計期間のズレ——これらの前処理漏れは、ランクを平気で入れ替えてしまうほどの影響があります。
分析前に、「合計値が会計上の売上と一致するか」を必ず突き合わせて検算してください。この1手間が、誤った意思決定を防ぎます。
ABC分析のデータ収集を加速させるなら「Interviewz(インタビューズ)」がおすすめ!

ABC分析の精度は、「定量データの正確さ」と「なぜそうなったかを説明する定性データの厚み」で決まります。この定性データの収集を効率化するのが、ヒアリング・アンケートDXツール「Interviewz(インタビューズ)」です。
Interviewzとは|ノーコードで作れるヒアリング・診断ツール
Interviewzは、プログラミング不要で、タップ操作中心の対話型ヒアリングフォームや診断コンテンツを作成できるSaaSです。従来のテキスト入力中心のアンケートと比べ、回答者の負担が小さく、離脱を抑えやすい設計になっています。
営業のヒアリングシート、顧客満足度調査、Web制作の要件ヒアリング、採用・定着フォローなど、BtoB/BtoCを問わず幅広い用途で導入されています。
ABC分析にInterviewzが向いている5つの理由
ABC分析と組み合わせる観点から、Interviewzが適している理由を5つに分けて解説します。
理由1|ランク別に出し分けたヒアリングを自動化できる
A・B・Cのランクごとに聞くべき内容は異なります。Interviewzなら回答内容に応じて次の質問を分岐させる条件分岐が設定できるため、1つのフォームでランク別の深掘りが可能です。顧客ごとに別々のアンケートを用意する手間がかかりません。
理由2|タップ式UIで回答率が上がり、データ量が確保できる
ABC分析の定性補完で最大の壁は「そもそも回答が集まらない」ことです。Interviewzは選択肢をタップしていくだけで完了する設計のため、スマートフォンからでもストレスなく回答できます。デジタルギフトを組み合わせたインセンティブ設計にも対応しています。
理由3|収集データをそのまま集計・分析に流し込める
回答結果は管理画面に自動集計され、CSVで書き出してExcelのABC分析シートへ直接結合できます。手作業での転記が不要になるため、分析の更新頻度を上げやすく、鮮度の高いデータで意思決定できます。
理由4|診断コンテンツとして設計すれば、収集と育成を同時に進められる
Interviewzは単なるアンケートではなく、回答者に結果を返す「診断コンテンツ」としても構築できます。顧客は自分に合った提案を受け取れ、企業側はセグメント情報を取得できるため、データ収集とリードナーチャリングを同時に実現できます。
理由5|ノーコードのため、分析担当者だけで運用サイクルを回せる
ABC分析は継続的な更新が前提です。フォームの修正のたびに開発部門へ依頼していては、運用が止まってしまいます。Interviewzはマーケティング・営業の担当者自身が画面上で編集・公開まで完結できるため、月次・四半期の分析サイクルに無理なく組み込めます。
導入の流れと相談方法
導入は、資料請求または無料デモの体験からスタートするのが一般的です。実際の画面を触りながら、自社のヒアリング項目をどう設計するかを相談できます。
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よくある質問(FAQ)

Q1. ABC分析のA・B・Cは何を基準に分けるのが正解ですか?
A. 累積構成比で「A=〜80%、B=〜95%、C=それ以降」とするのが一般的な目安です。ただし絶対的な基準ではありません。パレート図の折れ線の傾きが変わる変曲点で切る方法や、「Aランクが担当者の管理可能な件数(10〜20件程度)に収まるか」から逆算する方法も実務的です。自社の品目数と管理体制に合わせて調整してください。
Q2. ABC分析はExcelだけでできますか?専用ツールは必要ですか?
A. Excelまたはスプレッドシートだけで十分に実施できます。必要なのは並べ替え、構成比の割り算、累積の足し上げ、IF関数によるランク判定だけです。Excel 2016以降なら「統計グラフの挿入」からパレート図もワンクリックで作れます。専用ツールが必要になるのは、数万SKU規模のデータを毎週自動更新したい場合や、BIツールでダッシュボード化したい場合です。
Q3. ABC分析とパレート分析は違うものですか?
A. ほぼ同義として使われています。パレートの法則を実務に応用した分析という点で共通しており、ABC分析は「A・B・Cへ分類する」という運用面を強調した呼び方、パレート分析は「上位への集中を可視化する」という分析面を強調した呼び方だと理解すれば問題ありません。パレート図はABC分析の可視化手段のひとつです。
Q4. ABC分析はどのくらいの頻度で更新すべきですか?
A. 商品を対象とする場合は月次〜四半期ごと、顧客を対象とする場合は四半期〜半期ごとが目安です。トレンドの変化が速いECやアパレルでは月次、部品点数の多い製造業では四半期といったように、対象の変動速度に合わせて決めてください。更新時は「昇格・降格した対象」を必ずリスト化し、その要因を振り返ることが重要です。
Q5. Cランクの商品は廃番にしてしまってよいですか?
A. 一律の廃番は推奨しません。Cランクには、粗利率の高いニッチ商品、Aランク商品とセットで購入される補完商品、発売間もない新商品が混在しているためです。特にECではCランク合計(ロングテール)の売上寄与が無視できません。整理を検討する際は「粗利率」「併売率」「発売からの経過月数」の3点を必ず確認したうえで判断してください。
Q6. 売上と粗利、どちらでABC分析すべきですか?
A. 可能であれば両方で分析し、結果を突き合わせるのが最も有効です。売上のみで見ると、値引き販売で数量が出ているだけの低利益商品が重点管理対象になってしまいます。売上A・粗利Cの商品は価格設計や原価の見直し、売上C・粗利Aの商品は販促強化というように、2軸のズレそのものが打ち手のヒントになります。
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まとめ|ABC分析は「分類」ではなく「意思決定」に価値がある
ABC分析は、売上や在庫を重要度順にA・B・Cへ分類し、限られた経営資源を成果の出る場所へ集中させるための実践的なフレームワークです。Excelだけで始められる手軽さがありながら、在庫最適化から顧客戦略、コンテンツ運用まで幅広く応用できます。
本記事の要点を整理します。
- ABC分析はパレートの法則にもとづく優先順位づけの手法で、累積構成比でA・B・Cに分類する
- やり方は7ステップ:目的の明確化 → データ収集 → 降順ソート → 構成比 → 累積構成比 → ランク判定 → パレート図とアクション
- 分類の閾値(A=80%/B=95%)は目安であり、パレート図の変曲点や管理可能件数から自社基準に調整する
- 売上だけでなく粗利額でも分析し、2軸のズレから打ち手を導く
- Cランクの一律切り捨ては危険。粗利率・併売率・発売からの月数を確認してから判断する
- 「なぜそのランクなのか」は定性データ(顧客の声)でしか分からないため、ヒアリングと組み合わせる
- 更新頻度を決めて運用に組み込み、昇格・降格の差分を次の施策に活かす
まず取り組むべき次のアクションは、直近12か月の売上データをExcelに書き出し、本記事のSTEP3〜STEP6を実行してみることです。30分あれば、自社の売上構造がどれほど上位に偏っているかが数字で見えます。
そのうえで、ランクを動かす打ち手を設計するには、顧客の声を継続的に集める仕組みが不可欠です。Interviewzは、タップ式のヒアリングフォームと診断コンテンツで、回答率の高い定性データ収集をノーコードで実現します。
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