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RFM分析のやり方とは?エクセルを用いた分析方法を解説

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RFM分析は、顧客をグループ分けして自社の状況を可視化できる顧客分析手法です。

他の分析手法と比べると扱う情報量が少なく挑戦しやすいですが、中には「RFM分析のやり方がわからない」「RFM分析を行った後は何をすべき?」と、疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、エクセルを利用したRFM分析のやり方、分析後の流れを解説します。

その他に、RFM分析で失敗しないための対策方法や、RFM分析との併用におすすめの顧客分析手法も紹介するので、はじめてRFM分析を行う方や失敗した経験がある方はぜひ参考にしてください。

RFM分析とは

RFM分析は、顧客をグループ分けする顧客分析手法です。RFM分析を活用することで、購入金額や購入頻度が多いユーザーがどれくらいいるのかわかるので、自社の状況を可視化できるメリットがあります。

また顧客をグループ分けすると、各ユーザーへの販促活動の内容や目的の明確化にもつながります。マーケティング施策を考えるときや、今までの施策の効果が得られず見直したいときにRFM分析が役立つでしょう。

RFMの意味

RFM分析の「RFM」は、Recency・Frequency・Monetaryの頭文字をとったものです。

Recencyは、直近購入時期を指します。最終的に商品を購入した日からどれくらい経っているのか表す指標です。

Frequencyは、購入頻度を指します。今まで何回買い物をしたのか表す指標です。

Monetaryは、購入金額を指します。今まで購入してきた金額の総額を表す指標です。

RFM分析では、直近購入時期・購入頻度・購入金額の3つの情報があれば分析ができます。扱う情報量が少ないので、性別や年齢、住んでいるエリアなどの個人情報が漏洩するリスクが下げられるでしょう。

顧客グループの分け方

RFM分析で顧客をグループ分けする際、以下のようにさまざまなグループに分けられます。

  • 新規顧客グループ
  • 優良顧客グループ
  • 休眠顧客グループ
  • 安定顧客グループ
  • 非優良顧客グループ
  • 優良顧客候補グループ

優良顧客グループは、R・F・Mの数値がすべて高いユーザーを指します。それ以外のユーザーは、非優良顧客グループに該当します。

また非優良顧客グループの中でも、購入頻度が1回のみのユーザーを新規顧客グループ、直近購入時期の数値が最も低いユーザーを休眠顧客グループのように、細かく分類することも可能です。

エクセルを利用したRFM分析のやり方

RFM分析は、エクセルを用いて誰でも簡単に行えます。もともと顧客ごとのデータをエクセル上に記録している場合は、エクセルを活用したRFM分析を行うと良いでしょう。

ここでは、エクセルを利用したRFM分析のやり方を紹介します。

1.顧客ごとの購入データを集計する

まずは、顧客ごとの購入データを集計します。

もともとエクセル上に顧客ごとのデータを記録している場合は、その情報から直近購入時期・購入頻度・購入金額を集計すると良いでしょう。エクセル上に顧客データがない場合は、顧客ごとにIDを決めて今までの購買日や購買金額などの購買情報を入力する必要があります。

エクセルでの操作方法は、以下の通りです。

  1. 元データをすべて選択する
  2. エクセルの挿入タブにある「ピポットテーブル」をクリックする
  3. 行ラベルに顧客ID、値ラベルに注文日・注文件数・合計注文金額を選択する
  4. ピポットテーブルをすべて選択してコピーし新規シートにペーストする

2.ランクを割り当てる

次にR・F・Mのランクを割り当てる作業を行います。

エクセルでの操作方法は、以下の通りです。

  1. 顧客データの最終注文日の右に一列挿入する
  2. 最終注文日からの経過日数ラベルを作成する
  3. 計算のもとになる日付や基準日をI1のセルに入力する
  4. 最終購入日からの経過のセルに「=$l$1(基準日のセル)-B2(最終注文日数からの経過日)」を入力する
  5. 最後の行まで計算式をコピーする

「=$l$1-B2」の計算式を入力することで、Rの数値となる最終購入日からの経過日数を自動計算できるようになります。

ランクの割り当てから、以下のように簡単な表を作成しましょう。

ランク

Rの数値 Fの数値 Mの数値
3 7日以内 20回以上 10万円以上
2 30日以内 10回以上 5万円以上
1 30日以上 1回のみ 1万円未満

ランクの段階や各指標の数値は、各企業ごとで決定する必要があります。

3.分析する

最後に、先ほど定義したランクに応じて顧客をグループ分けします。

エクセルの操作方法は、以下の通りです。

  1. 各定義のセルを右クリックし、セルの書式設定からユーザー定義を選択する
  2. 種類欄に0日“以内”・0円“以上”などを入力する
  3. 顧客データの右端にR・F・Mの3つの列を挿入する
  4. 各指標の計算式をIF関数を用いて入力する
    Rのランク分けを行う場合、計算式は「=IF(C2>=30,1,IF(C2>=,7,2,IF(C2>=1,3)))」となります。各数値の意味は、「=IF(C2(経過日数のセル)>=30(日数),1(ランク),IF(C2>=,7(日数),2(日数),IF(C2>=1(日数),3(ランク))))」です。

計算式を挿入することで、自動的にランク分けされるようになります。これで、RFM分析結果が出ます。

RFM分析後の流れ

ただRFM分析を行うだけではなく、分析結果を活かすとより良いマーケティングにつながります。

ここでは、RFM分析後の一般的な流れを紹介します。

1.分析結果から施策を考えて実行する

RFM分析の結果からマーケティング施策を考えます。

顧客のグループ分けをすることで、優良顧客グループや新規顧客グループなどがどれくらいの割合でいるのか確認しやすくなります。優良顧客グループが多い場合、実行しているマーケティング施策の効果が得られていると判断できるでしょう。新規顧客グループが多い場合、2回目も利用したくなるような施策を実行すると良いと考えられます。

優良顧客グループには特別感のあるプレミアムサービスの提案、新規顧客グループには2回目の利用で適用するクーポンの配布など、分析結果から施策を考え実行してみましょう。

2.検証して改善点を明確にする

RFM分析結果から考案した施策を実行し、効果が得られたのか確認しましょう。

優良顧客を増やすなどの目標が達成できていれば効果があったと捉えられますが、あまり変わらない場合や売上が減少している場合は他のマーケティング施策を実行する必要があるとも捉えられます。

今回行った施策のどこを改善するべきか、そもそもターゲット選定からし直すべきか、などさまざまな視点から改善点を探すと良いでしょう。

RFM分析で失敗しないための対策方法2つ

RFM分析は、自社の状況を可視化できたり、マーケティング施策で役立ったりとさまざまなメリットがあります。一方で顧客の性別や年齢などの細かい部分まで分析できない、買い替えの需要が少ない商品には不向き、などのデメリットもあります。これらのデメリットを知らずにRFM分析をすると、かえってマーケティング施策などで失敗する恐れもあるでしょう。

ここでは、RFM分析で失敗しないための対策方法を2つ紹介します。これからRFM分析を行う方は、事前に把握しておくといざというときに役立てられます。

1.分析項目を増やす

RFM分析は直近購入時期・購入頻度・購入金額の3つの情報があれば分析できるものですが、情報量が少ないので詳しい部分までは分析できないのがデメリットです。そこを補うには、分析項目の追加がおすすめです。

追加する分析項目は、足りない情報によって異なります。

たとえば、優良顧客グループや新規顧客グループから休眠顧客グループに移る場合、住んでいる地域が影響している可能性があると仮説を立てたとします。その場合、顧客が住んでいるエリアを分析項目に追加することで、優良顧客が多いエリアや休眠顧客が多いエリアなどの振り分けが可能です。

また多数の商品を扱っている企業の場合、優良顧客はどの商品を購入しているか知るために、商品に関する項目を追加すると良いでしょう。商品ごとにRFM分析するだけで、売れ行き商品やそうでない商品の見分けが簡単にできるようになります。

2.その他の分析手法と併用する

RFM分析以外にも、さまざまな顧客分析手法があります。

RFM分析では確認できない情報も知りたい場合は、その他の分析手法と併用することをおすすめします。分析方法によっては、直近購入時期だけではなく、初回購入日から最終購入日までの日数や、各グループの購入金額が全体のどれくらいを占めているのかなども分析が可能です。

ただし、高度な分析を行う際、専門知識が必要とするケースがあります。扱う情報量が多いと、分析結果が出るまでに時間がかかってしまう恐れがあり、途中で挫折してしまう場合も考えられます。

その場合には、AIを活用したデータ分析がおすすめです。ツールの費用などでコストがかさむ可能性もありますが、知識がなくても簡単に操作できるツールなら十分な費用対効果が期待できるでしょう。

さらに分析結果から施策や改善点を提案してくれるAIツールもあり、分析結果からの読み取り作業が苦手な方にもおすすめです。

RFM分析との併用におすすめの顧客分析手法5つ

先ほど、他の顧客分析手法と併用するとRFM分析で失敗しにくくなると紹介しましたが、具体的にどのような分析手法を行うべきかわからない方もいるでしょう。

ここでは、RFM分析との併用におすすめの顧客分析手法を5つ紹介します。どのような顧客分析手法があるのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.CPM分析

CPM分析は、直近購入時期・購入頻度・購入金額・初回購入から最終購入までの経過日数を指標に顧客をグループ分けする分析手法です。

RFM分析と似ていますが、初回購入から最終購入までの経過日数が指標に加わるので、今まで競合他社に移ったことがあるのかも分析できるでしょう。

2.デシル分析

デシル分析は、顧客を購入金額順に10つのグループに振り分けて分析する手法です。

この分析手法では、各グループが全体売上のどれくらいを占めているかを可視化できます。そのため自社の売上への貢献度が高いユーザー向けに施策を実行したい場合におすすめです。

また扱う情報が購入金額のみなので、RFM分析よりも比較的に簡単に行える分析手法でもあります。

ただし、1回のみの利用で高額商品を購入した顧客が、優良顧客グループに分類されてしまう恐れがあります。その部分はRFM分析と併用することでカバーできるでしょう。

3.CTB分析

CTB分析は、顧客が購入した商品のカテゴリ・テイストの3つの指標で顧客をグループ分けする分析手法です。

この分析手法では、顧客の購入傾向を分析できます。どの商品のどの色のものが人気なのか、どのサイズのものが1番売れているのかなど、新規顧客獲得に向けた施策を考える際のヒントとなるでしょう。

また人気のない色や柄の商品を分析して除去するなど、これから売るべき商品の見極めをする際にも役立ちます。

4.セグメンテーション分析

セグメンテーション分析は、顧客の属性や購入履歴などのさまざまな情報から似たような特徴を持つ顧客を分類する手法です。対象となる指標は、以下の通りです。

  • 国や地域、都市、気候など
  • 年齢、性別、職種、ライフステージなど
  • 趣味、興味のあるもの、ライフスタイルなど
  • 曜日、時間、購入に至る経路など

RFM分析では分析できない部分まで分析できるので、より細かく顧客のグループ分けができます。購入した時間帯まで分析できれば、その時間帯を狙って販促活動をするなど、マーケティング施策に役立つでしょう。

5.行動トレンド分析

行動トレンド分析は、特定の期間の顧客の購入行動を分析する手法です。用いる指標は、年齢や性別などであり、特定の期間内の売上のうち上位を占めているグループを可視化できるようになります。

さらに商品を分析項目に追加すると、どの季節でどの商品が売れているのかも分析できます。季節ごとの売れ筋商品を明確にすることで、商品の配置場所やポップの内容などを考える際に役立つでしょう。

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まとめ

RFM分析のやり方は、エクセルを利用すれば誰でも簡単にできます。

もともと顧客の購買データをエクセル上に記録している場合は、そのままエクセル上でRFM分析を行ったほうがデータを入力する手間が省けるのでおすすめです。

またRFM分析を行った後は、結果からマーケティング施策を考案したり、施策のターゲット選定をしたりする際に役立ちます。

ただし、直近購入時期・購入頻度・購入金額の3つの情報しか扱わないので、顧客の属性や初回購入日からどれくらい日数が経っているのかなど、細かい部分まで分析できない点がデメリットです。

RFM分析のデメリット部分を補うには、分析項目を追加したり、他の顧客分析手法と併用したりすることをおすすめします。

本記事では、CPM分析やデシル分析などのRFM分析との併用におすすめの顧客分析手法を紹介しているので、RFM分析では物足りないと感じている方はぜひ参考にしてください。

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