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NPS®とは?顧客満足度との違い5つ、やり方7手順と業界別平均を徹底解説

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NPS®(ネット・プロモーター・スコア)は、顧客が自社を「他人に薦めたいか」を数値化する顧客ロイヤルティ指標です。顧客満足度(CS)とよく混同されますが、測る時間軸も、スコアの計算方法も、業績との相関の強さもまったく異なります。

本記事では、NPS®と顧客満足度の違いを5つの観点で整理し、設問テンプレート・調査のやり方7ステップ・業界別の平均スコア・分析手法・改善事例まで一気通貫で解説します。

読み終える頃には、自社でNPS®調査を明日から設計・実行できる状態になります。BtoB企業のマーケティング・営業・人事・CS担当の方は、そのまま社内提案の資料としてお使いください。

この記事の監修・運営情報

運営:Interviewz(インタビューズ)編集部
監修:ヒアリングDX/顧客体験(CX)領域の支援チーム
専門領域:アンケート設計、ヒアリングシート設計、NPS®・CS調査、診断コンテンツによるリード獲得支援

Interviewzは、ノーコードでヒアリング・アンケート・診断コンテンツを作成できるツールを提供しています。累計で多数のBtoB/BtoC企業の顧客ヒアリング設計を支援してきた知見をもとに、実務でそのまま使える形で解説します。

※NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標/サービスマークです。

NPS®(ネット・プロモーター・スコア)とは?基本を3分で理解

まずはNPS®の定義と、なぜ多くの企業が経営指標として採用しているのかを押さえます。ここを曖昧にしたまま調査を始めると、スコアは取れても打ち手につながりません。

NPS®の定義と読み方

NPS®は「Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)」の略で、日本語では「顧客推奨度」と訳されます。読み方は「エヌ・ピー・エス」です。

調査で使う設問はたったひとつ、「あなたはこの商品/サービスを、友人や同僚にどの程度すすめたいと思いますか?」という質問に、0〜10の11段階で答えてもらう形式です。

0が「まったくすすめたくない」、10が「非常にすすめたい」を意味します。この1問だけで顧客のロイヤルティ(愛着・信頼の度合い)を定量化できる点が、NPS®最大の特徴です。

推奨者・中立者・批判者の3分類

回答された0〜10の点数は、次の3グループに分類されます。この分類が、後述する計算式の土台になります。

分類 点数 顧客の状態 ビジネスへの影響
推奨者(Promoter) 9〜10点 強い愛着があり、継続利用・再購入の意向が高い 口コミ・紹介で新規顧客を連れてくる
中立者(Passive) 7〜8点 満足はしているが愛着は薄い 競合の条件が良ければ簡単に乗り換える
批判者(Detractor) 0〜6点 不満を抱えている、または期待を下回っている 解約・離反、ネガティブな口コミの発生源

注目すべきは、7〜8点という「そこそこ満足」の顧客が中立者としてスコアに一切カウントされない点です。従来の満足度調査では「満足」に分類されていた層を、NPS®はあえて評価から外します。

これは「本当に企業の成長を支えるのは、能動的に他人へすすめてくれる顧客だけ」というNPS®の設計思想によるものです。厳しめの基準だからこそ、スコアの改善が実際の業績改善と結びつきやすいのです。

NPS®が生まれた背景とビジネスでの位置づけ

NPS®は2003年、ベイン・アンド・カンパニーのフレッド・ライクヘルド氏によって提唱されました。当時、多くの企業が顧客満足度調査を実施していたにもかかわらず、「満足」と回答した顧客が次々に離反していくという矛盾が問題視されていました。

離反した顧客のうち多くが、離反直前の調査で「満足」と答えていた——この事実は、満足度が必ずしも継続や紹介につながらないことを示しています。

そこでライクヘルド氏は「満足しているか」ではなく「他人にすすめるか」という、より行動に近い質問に切り替えました。人に紹介するという行為は自分の信用を懸ける行動であるため、口先だけの満足とは一線を画す本音が引き出せるのです。

NPS®が「業績に直結する指標」と言われる理由

NPS®が経営指標として重視される最大の理由は、売上成長率との相関が実証されている点にあります。自動車業界やSaaS業界など複数の領域で、NPS®の高い企業ほど年間成長率が高いという分析結果が報告されています。

理由はシンプルです。推奨者は①継続利用率が高い、②アップセル・クロスセルを受け入れやすい、③紹介によって獲得コストゼロの新規顧客を連れてくるという三重の効果を持つからです。

逆に批判者は、解約するだけでなくネガティブな口コミを拡散し、新規獲得コストを押し上げます。NPS®は「推奨者を増やし、批判者を減らす」という改善の方向性を、たった1つの数値で全社に共有できるのです。

NPS®を導入する5つのメリット

NPS®を継続的に測定することで、次のようなメリットが得られます。

  • 顧客ロイヤルティを定量化できる:感覚論だった「顧客との関係性」を数値で語れるようになる
  • 収益予測の先行指標になる:売上が落ちる前に、NPS®の低下という形で兆候をつかめる
  • 競合とのベンチマーク比較ができる:世界共通の指標なので、他社・他業界と横並びで比較可能
  • 改善の優先順位が明確になる:批判者の自由記述から、真っ先に直すべき課題が浮かび上がる
  • 部門横断の共通言語になる:営業・マーケ・開発・CSが同じ数値を追える

▼顧客の本音を引き出す設問設計から学びたい方はこちら
👉 ヒアリングシート作成ガイド(マーケティングリサーチ編)

NPS®と顧客満足度(CS)の違い5つ【比較表】

NPS®と顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)は、どちらも「顧客の評価を測る指標」ですが、役割はまったく別物です。まずは全体像を比較表で確認しましょう。

比較項目 NPS®(顧客推奨度) 顧客満足度(CS)
測定するもの 他人にすすめたいか(未来の行動意向 期待に対して満足したか(過去の体験評価
設問形式 0〜10の11段階/基本は1問 5段階(非常に満足〜非常に不満)/複数問が一般的
計算方法 推奨者の割合(%) − 批判者の割合(%) 平均点、または「満足」以上の回答割合
スコアの範囲 −100 〜 +100 1〜5点(または0〜100%)
収益との相関 強い相関が実証されている 相関は弱い(満足でも離反する)
時間軸 中長期のロイヤルティ・LTV 短期の体験品質チェック
主な活用部門 経営、マーケティング、CS、CX 現場オペレーション、品質管理
向いている用途 ファンづくり、解約防止、成長指標 不満点の特定、業務改善
ベンチマーク 業界横断で比較可能 自社内での推移比較が中心

ここからは、特に重要な5つの違いを個別に掘り下げます。

違い1:測定する「時間軸」が違う(未来の行動 vs 過去の評価)

顧客満足度が聞いているのは「これまでの体験に満足しましたか」という過去形の質問です。すでに終わった体験に対する採点であり、次に何をするかまでは分かりません。

対してNPS®は「これから他人にすすめますか」という未来形の質問です。人に紹介するという行為は、自分の評判を賭けた能動的な行動であるため、回答には強い本音が反映されます。

この違いは実務上とても大きく、顧客満足度は「起きたことの検証」に、NPS®は「これから起きることの予測」に向いていると整理できます。解約予測や売上予測の先行指標としてNPS®が採用されるのは、この未来志向の設計によるものです。

違い2:スケール設計が違う(0〜10の11段階 vs 5段階)

顧客満足度調査の多くは5段階評価を採用します。選択肢が少ないぶん回答しやすい反面、「満足」に回答が集中して差がつかないという弱点があります。

NPS®は0〜10の11段階と細かく、さらに9点以上でなければ推奨者に分類されないという厳しい閾値を設けています。8点と9点のあいだに引かれた線が、「まあ満足」と「本当に好き」を分けているのです。

結果として、NPS®は顧客層の温度差を鋭く可視化できます。5段階評価では同じ「満足」に埋もれてしまう7点と9点の顧客が、NPS®では中立者と推奨者という別グループとして扱われ、それぞれに異なる打ち手を設計できるようになります。

違い3:スコアの計算方法が違う(差分 vs 平均)

顧客満足度は基本的に平均値または満足回答の割合で算出します。全回答をならすため、極端に不満な少数の声が数値に埋もれやすい構造です。

一方NPS®は「推奨者の割合 − 批判者の割合」という引き算で算出します。中立者はスコアに一切影響しないため、ポジティブ層とネガティブ層のパワーバランスだけが数値に現れます。

この計算方式により、NPS®は−100から+100までのレンジを持ちます。批判者が1人増えるとスコアが下がる仕組みなので、「不満の芽を早期に潰す」という改善行動を促す力が強いのが特徴です。

違い4:収益との相関の強さが違う

NPS®が世界的に普及した決定打は、売上成長率との相関が繰り返し確認されたことにあります。自動車メーカーやSaaS企業を対象にした分析では、NPS®上位企業ほど年間成長率が高いという傾向が示されています。

顧客満足度については、必ずしも収益と連動しないことが知られています。離反した顧客の多くが、直前の調査で「満足」と回答していたという報告は、この指標の限界を象徴しています。

ただし、これは顧客満足度が無意味という意味ではありません。顧客満足度は「不満という減点要素」の検出に強く、NPS®は「愛着という加点要素」の検出に強いと考えるのが正確です。

違い5:施策への落とし込み方が違う(中長期 vs 短期)

顧客満足度で「配送が遅い」という不満が見つかれば、物流オペレーションを改善するという短期・具体・部門内で完結する打ち手につながります。

NPS®で「すすめたいと思えない」という結果が出た場合、原因は商品力、価格、サポート、ブランドイメージなど複数の要素が絡んだ構造的な課題であることが多く、部門横断の中長期プロジェクトが必要になります。

つまり顧客満足度は現場の改善サイクル、NPS®は経営レベルの意思決定に紐づく指標です。この違いを理解せずにNPS®を現場KPIに置くと、現場が数値を上げられずに疲弊するという失敗が起こります。

結局どちらを使うべき?併用が最適解である理由

結論として、NPS®と顧客満足度は「どちらか」ではなく「両方」を使い分けるのが正解です。実務では次のような組み合わせが機能します。

  • NPS®(リレーショナル):半年〜1年に1回、全顧客に実施し、経営指標としてモニタリングする
  • 顧客満足度/トランザクショナルNPS®:問い合わせ後・納品後など接点ごとに実施し、現場改善に使う

この二層構造にすることで、「全体の関係性の強さ」と「個別の体験品質」を同時に管理できます。片方だけでは、どちらかが必ず見落とされます。

▼顧客満足度の測り方・指標選びを詳しく知りたい方はこちら
👉 アンケートツール選び方ガイド

NPS®の計算方法と目安スコア【業界別平均一覧】

NPS®の計算は極めてシンプルです。ここを正しく理解しておかないと、スコアの解釈を大きく誤ります。

NPS®の計算式

NPS®は次の式で求めます。

NPS® = 推奨者の割合(%) − 批判者の割合(%)

中立者(7〜8点)は計算式に登場しません。ただし母数(全回答者数)には含める点に注意してください。中立者を母数から除外すると、スコアが実態より高く出てしまいます。

スコアの取りうる範囲は−100(全員が批判者)から+100(全員が推奨者)までです。パーセントではなく「ポイント」で表記するのが一般的です。

計算の具体例(回答者200人のケース)

回答者200人の調査で、次のような結果になったとします。

分類 人数 割合
推奨者(9〜10点) 50人 25%
中立者(7〜8点) 80人 40%
批判者(0〜6点) 70人 35%
合計 200人 100%

この場合のNPS®は、25% − 35% = −10ポイントとなります。

推奨者が25%もいるのにマイナスになる——これがNPS®の厳しさです。批判者を7人減らして推奨者に転換できれば、スコアは−10から−3へと7ポイント改善します。改善のインパクトが数値で見えるため、施策の費用対効果を語りやすいのがメリットです。

日本のNPS®平均は「マイナス」が普通

初めてNPS®を測定した企業の多くが、「スコアがマイナスだった」と動揺します。しかし、日本国内においてマイナススコアはまったく珍しくありません。

国内企業の平均はおおむね−15〜−20ポイント前後が目安とされ、業界によっては−40を下回ることもあります。理由は日本人の回答における中心化傾向です。

日本の回答者は「10点満点」を出すことに心理的な抵抗があり、5〜8点という無難な中間点に回答が集中します。ところがNPS®の分類では6点以下がすべて批判者になるため、強い不満がなくてもスコアは低く出るのです。

したがって海外企業のスコアや、他業界のスコアと単純比較しても意味がありません。重要なのは、自社の過去スコアからの推移と、同業界内での相対位置です。

業界別NPS®平均スコア一覧

国内で公開されているベンチマーク調査をもとに、業界別の目安をまとめました。自社が属する業界の水準を知ることが、スコア解釈の第一歩です。

業界カテゴリ 業種 NPS®の目安
IT・BtoBサービス ビジネスチャットツール 約 −32
グループウェア 約 −40
MDM(端末管理) 約 −37
金融・保険 ネット銀行 約 −19
メガバンク 約 −34
従来型銀行 約 −52
ダイレクト型自動車保険 約 −32
小売・EC 百貨店・デパート 約 −25
インターネット・EC 約 −20
カタログ通販 約 −32
スーパー 約 −38
メーカー・通信 スポーツメーカー 約 +24
自動車メーカー 約 −11
家電メーカー 約 −35
その他 製薬業界 約 +3

※各社が公開しているNPS®ベンチマーク調査をもとに編集部で整理した目安値です。調査時期・調査対象・サンプル数によって変動します。

表を見ると、BtoB SaaS領域は−30台が珍しくない一方、ブランド愛着の強いスポーツメーカーはプラスに振れています。「マイナスかどうか」ではなく「同業界の水準に対してどうか」で判断してください。

スコアの絶対値ではなく「差分」で見る3つの視点

NPS®を経営に活かすなら、単一の数値ではなく比較の切り口を持つことが不可欠です。実務では次の3つの差分を追いかけます。

  • 時系列の差分:前回調査からの増減。施策の効果検証に直結する
  • セグメント間の差分:プラン別・利用歴別・担当営業別など、どこに課題が集中しているか
  • 競合との差分:同一設問で競合利用者にも聞き、相対的な立ち位置を把握する

とくにセグメント間の差分は、改善の打ち手が最も見つかりやすい切り口です。全体スコアが−20でも、特定プランだけが−45であれば、そこに集中投資すべきだと判断できます。

NPS®アンケートの質問項目一覧【コピペ可の設問例】

NPS®調査は「1問だけ」で成立しますが、1問だけでは改善アクションに落とし込めません。スコアの背景を掘るための設問を組み合わせることが、実務上の必須条件です。

必須設問1:推奨度(0〜10の11段階)

すべての起点となる設問です。表現をアレンジしすぎるとベンチマーク比較ができなくなるため、原則として標準文言を使ってください。

設問例:「あなたは『◯◯(サービス名)』を、友人や同僚にどの程度すすめたいと思いますか? 0=まったくすすめたくない、10=非常にすすめたい」

BtoBの場合は「友人や同僚」を「同業の知人や取引先」に置き換えると回答しやすくなります。個人の交友関係ではなく、業務上の関係性で考えてもらうためです。

必須設問2:点数の理由を尋ねる自由記述

NPS®調査の価値の半分は、この自由記述にあります。点数だけではなぜ低いのかが分からず、改善につながらないからです。

設問例:「その点数をつけた理由を、具体的にお聞かせください」

さらに精度を上げたい場合は、点数によって設問を出し分けます。推奨者には「特に良いと感じた点」、批判者には「改善してほしい点」と聞き分けることで、回答の具体性が大きく変わります。

設問3:体験要素(ドライバー)の評価

NPS®スコアを構成する要素を分解して聞く設問です。後述するドライバー分析には、この設問群が不可欠です。

製品品質・価格・サポート対応・導入のしやすさ・営業担当の対応など、顧客体験の構成要素ごとに5段階または7段階で満足度を尋ねます。

ここで得たデータと推奨度を掛け合わせることで、「どの要素を改善すればNPS®が最も上がるか」を統計的に特定できます。

設問4:属性・利用状況

セグメント分析のための設問です。属性が取れていないと、全体スコアしか語れず打ち手が絞れません。

BtoBであれば業種、従業員規模、契約プラン、利用歴、担当部署、利用頻度などを取得します。CRMと連携できる場合は、回答者IDを紐づけて自動付与するのが理想です。

設問5:改善要望・フリーコメント(任意)

最後に自由に意見を書ける欄を設けます。設計者が想定していなかった課題が出てくるのは、たいていこの欄です。

ただし必須項目にすると離脱を招くため、必ず任意回答に設定してください。

NPS®アンケート設問テンプレート一覧表

そのまま使える設問構成を一覧にまとめました。全5〜7問、回答所要時間2分以内が目安です。

No. 設問区分 設問文の例 回答形式 目的
Q1 推奨度(必須) 「◯◯」を同業の知人や取引先にどの程度すすめたいですか? 0〜10の11段階 NPS®スコアの算出
Q2 理由(必須) その点数をつけた理由を具体的にお聞かせください 自由記述 定性分析・課題の特定
Q3 体験要素の評価 以下の項目について満足度をお答えください(機能/価格/サポート/導入支援/担当者対応) 5段階×複数項目 ドライバー分析
Q4 重要度 上記のうち、あなたが最も重視する項目を1つお選びください 単一選択 優先順位づけ(4象限分析)
Q5 利用状況 ご利用開始からの期間/利用頻度をお答えください 単一選択 セグメント分析
Q6 属性 業種・従業員規模・ご担当部署をお答えください 単一選択 セグメント分析
Q7 自由要望(任意) その他ご要望があればご記入ください 自由記述(任意) 想定外課題の発見

▼設問設計をゼロから学びたい方はこちら
👉 ヒアリングシート/アンケートテンプレート一覧

NPS®調査のやり方7ステップ

ここからは、実際にNPS®調査を立ち上げて運用に乗せるまでの手順を7ステップで解説します。手順どおりに進めれば、最短2週間で1回目の調査を回せます。

STEP1:調査目的とKGI/KPIを決める

最初にやるべきは「NPS®を測って何を意思決定するのか」を言語化することです。ここが曖昧なまま始めた調査は、ほぼ確実に「スコアを報告して終わり」になります。

目的の例としては、解約率の低下、アップセル対象の特定、サポート品質の改善、営業プロセスの標準化などが挙げられます。目的が決まれば、必要な設問と分析軸が自動的に決まります。

あわせて「半年後にNPS®を−25から−15へ改善する」といった数値目標を置いてください。目標があることで、施策の効果検証が可能になります。

STEP2:調査タイプを選ぶ(リレーショナル/トランザクショナル)

NPS®調査には2つのタイプがあり、目的によって選び分けます。

調査タイプ 実施タイミング 測るもの 主な用途
リレーショナル調査(rNPS®) 半年〜1年に1回、定点で実施 ブランド・企業全体への総合的なロイヤルティ 経営指標、中長期のモニタリング
トランザクショナル調査(tNPS®) 購入直後・問い合わせ直後など接点ごと 特定の体験に対する評価 現場オペレーションの改善

初めて導入する場合は、リレーショナル調査から始めるのが定石です。まず全体の基準値(ベースライン)を作り、その後に課題が集中する接点でトランザクショナル調査を追加していきます。

STEP3:対象者と配信チャネルを設計する

誰に、どの経路で聞くかを決めます。対象者の選び方を誤ると、スコアが実態からずれます。

よくある失敗が、「アクティブユーザーだけに配信してしまう」ケースです。休眠顧客や解約検討層を除外すると、スコアが実際より高く出て、危険信号を見逃します。

配信チャネルはメール、Webサイト上のポップアップ、LINE、サービス内通知、SMSなどから選びます。BtoBならメール、BtoC・アプリならサービス内通知が有効です。

STEP4:設問を設計する

前章のテンプレートをベースに、自社の事業特性に合わせて設問を組みます。設問数は5〜7問、回答時間2分以内が鉄則です。

設問を増やすほど回答率は下がります。「この設問の回答を見て、どんな意思決定をするか」を1問ずつ確認し、答えられない設問は削除してください。

あわせて、推奨者と批判者で表示する設問を分ける分岐設計を入れると、少ない設問数で深い情報が取れます。

STEP5:配信・回収する

実際に配信します。ここで意識すべきは回収サンプル数と回収期間です。

統計的に安定したスコアを得るには、1セグメントあたり最低でも100件程度の回答が目安になります。回答数が少ないと、数人の増減でスコアが大きく振れてしまいます。

回収期間は2週間程度を設定し、開封のない対象者には1回だけリマインドを送るのが効果的です。

STEP6:集計・分析する

回収したデータを集計し、全体スコアとセグメント別スコアを算出します。ここで自由記述のテキスト分析まで行うことが重要です。

推奨者・中立者・批判者それぞれの自由記述を分けて読み込み、頻出するキーワードをカテゴリ化します。「サポートの返信が遅い」「操作が分かりにくい」といった具体的な課題が浮かび上がります。

詳しい分析手法は次章で解説します。

STEP7:改善施策とクローズドループを回す

最後が最も重要なステップです。調査しっぱなしにせず、改善を実行し、顧客にフィードバックを返します。

これをクローズドループ(ループを閉じる)と呼びます。批判者には個別にフォロー連絡を入れ、推奨者には紹介やレビューを依頼するなど、スコアごとにアクションを設計します。

そして「いただいたご意見をもとに◯◯を改善しました」と全顧客に告知することで、次回調査の回答率とスコアの両方が向上します。答えたことが反映される調査には、顧客は協力してくれるのです。

▼調査から改善までの流れをテンプレートで確認したい方はこちら
👉 ヒアリング&診断コンテンツの実例集

NPS®調査の回答率と精度を高める7つのコツ

NPS®調査で最も多い失敗が、「回答が集まらず、スコアが信頼できない」という状態です。ここでは回答率と精度を同時に高める7つのコツを解説します。

コツ1:設問は5〜7問以内に絞る

アンケートの回答率は設問数に反比例します。設問が10問を超えると、途中離脱が一気に増加します。

判断基準はシンプルで、「この設問の答えを見て、どんなアクションを取るか」を即答できない設問は削ることです。「なんとなく聞いておきたい」設問が、回答率を確実に下げています。

どうしても聞きたい項目が多い場合は、分岐設計で該当者にだけ表示するか、調査を複数回に分けてください。1回で全部聞こうとしないことが精度を守ります。

コツ2:スマホで完結する回答形式にする

現在、アンケート回答の多くはスマートフォンから行われます。PC前提の画面設計は、それだけで回答率を大きく損ないます。

0〜10の11段階をラジオボタンで横並びに配置すると、スマホでは押し間違いが多発します。タップしやすい大きめのボタン、縦スクロールで完結する構成にしてください。

また、ログイン不要・1タップで開始できる導線にすることも重要です。認証を挟むだけで回答率は落ちます。

コツ3:依頼文で「所要時間」と「目的」を明示する

回答するかどうかは、依頼文を読んだ数秒で決まります。「2分で終わります」「いただいた声はサービス改善に使います」の2点は必ず記載してください。

所要時間が書かれていないアンケートは、「長そう」と判断されて開かれません。逆に「設問は5問・約2分」と具体的に書くだけで、開封後の回答完了率が改善します。

さらに、前回調査の結果と改善内容を1行添えると、「答えると本当に変わる」という信頼が生まれます。

コツ4:デジタルギフトなどインセンティブを設計する

回答率を最も直接的に押し上げるのがインセンティブです。特にコンビニ商品券やギフトコードなどのデジタルギフトは、即時配布できて配送コストがかからない点で優れています。

設計上の注意点は2つあります。1つは金額を高くしすぎないこと。謝礼目的の適当な回答が混ざり、データ精度が落ちます。

もう1つは「全員配布」か「抽選」かを明示することです。全員配布のほうが回答率は高くなりますが、予算とのバランスで判断してください。

コツ5:配信タイミングを体験直後に合わせる

トランザクショナル調査では、体験からの経過時間が短いほど回答率も精度も高まります。

問い合わせ対応後なら当日〜翌日、購入後なら商品到着から2〜3日以内が目安です。1週間を超えると記憶が曖昧になり、回答が抽象化してしまいます。

リレーショナル調査の場合は、繁忙期や決算期を避けて配信することが回答率に効きます。BtoBであれば月初・月末や期末は避けるのが無難です。

コツ6:自由記述は「理由」を具体的に聞く

「ご意見をお聞かせください」という漠然とした問いかけでは、「特にありません」という回答ばかりが集まります。

効果的なのは、点数に紐づけて聞く方法です。「7点をつけた理由は何ですか」「あと1点上げるために必要なことは何ですか」と具体化すると、回答の質が劇的に変わります。

特に「あと1点上げるには?」という設問は、改善アイデアの宝庫です。顧客自身が改善案を書いてくれるため、施策立案の工数を大幅に削減できます。

コツ7:定点観測できる調査設計にする

NPS®は1回測って終わりでは価値が出ません。推移を追ってこそ、施策の効果が見えます。

そのためには、設問文・スケール・配信タイミング・対象者の抽出条件を毎回そろえる必要があります。設問を少し変えただけで、スコアは簡単に数ポイント動いてしまいます。

調査設計をドキュメント化し、担当者が変わっても同じ条件で実施できる状態にしておくことが、長期的な資産になります。

▼回答率を上げるノウハウをさらに詳しく知りたい方はこちら
👉 ユーザーからの回答率の高いアンケートの作り方【6つのコツ】

▼デジタルギフトを使った回答率アップ施策を検討中の方はこちら
👉 Interviewzのデジタルギフト付きアンケート資料

NPS®データの分析手法4つと活用方法

スコアを算出しただけでは、何も変わりません。NPS®の真価は、分析によって「次にやるべきこと」を特定するところにあります。

分析手法1:定量分析(セグメント別スコア比較)

最も基本的な分析が、属性ごとにスコアを分解する手法です。全体スコアは平均値にすぎず、そのままでは打ち手につながりません。

分解の切り口は、契約プラン、利用歴、業種、企業規模、担当営業、利用機能、地域などです。BtoBであれば、担当営業別のスコア差は営業組織の育成課題を直接示します。

全体が−20でも、利用歴3ヶ月未満だけが−45であれば、オンボーディングに問題があると特定できます。このように「どこが悪いか」を絞り込むのが定量分析の役割です。

分析手法2:定性分析(自由記述のテキストマイニング)

自由記述を分析し、「なぜ悪いか」を明らかにする手法です。定量分析とセットで初めて意味を持ちます。

具体的には、自由記述から頻出する語句を抽出し、カテゴリ(コード)に分類します。「サポート」「価格」「使いやすさ」「速度」といったカテゴリごとに出現頻度を集計すると、課題の大きさが比較できます。

さらにポジティブ/ネガティブの感情分類を加えると、同じ「サポート」でも褒められているのか批判されているのかが分かります。近年は生成AIによる自動分類も実用レベルに達しており、数千件の自由記述を短時間で整理できます。

分析手法3:ドライバー分析(重要度×満足度の4象限分析)

最も改善の優先順位づけに役立つのが4象限分析です。横軸に「顧客にとっての重要度」、縦軸に「現在の満足度」を取り、体験要素をプロットします。

象限 重要度 満足度 取るべきアクション
最優先改善項目 高い 低い 最優先で改善に投資する
重点維持項目 高い 高い 強みとして維持・訴求に活用する
注意観察項目 低い 低い 当面は静観、コストをかけすぎない
基本維持項目 低い 高い 過剰投資になっていないか点検する

この分析の価値は、「不満が多いから直す」ではなく「重要かつ不満だから直す」という判断ができる点にあります。重要度の低い項目をいくら改善しても、NPS®はほとんど動きません。

また、「基本維持項目」に過剰なコストをかけていないかの点検も重要です。顧客が重視していない部分への投資は、削減候補になります。

分析手法4:カスタマージャーニーマップ分析

顧客が認知から購入、利用、継続に至るまでの接点ごとにNPS®やtNPS®を測定し、体験の落ち込みポイントを特定する手法です。

たとえば「認知」「比較検討」「商談」「契約」「導入」「日常利用」「サポート問い合わせ」「更新」という接点でスコアを取ると、どのフェーズで顧客の気持ちが冷めるかが可視化されます。

多くの企業で問題が見つかるのは「導入直後」と「更新前」です。導入直後の躓きは早期解約に、更新前の放置は失注に直結するため、この2点の体験改善は投資対効果が高い領域です。

分析結果を改善アクションに変える「クローズドループ」

分析の最終ゴールは、個別対応(インナーループ)と構造改善(アウターループ)の2つを回すことです。

インナーループは、批判者を出した顧客へ担当者が個別にフォローする動きです。24〜48時間以内に連絡を入れることで、解約を防げるケースが少なくありません。

アウターループは、複数の批判者に共通する課題を製品・オペレーションの改善として恒久対応する動きです。この2つを並行して回す仕組みができて初めて、NPS®は経営指標として機能します。

▼アンケート結果の分析・レポート化を効率化したい方はこちら
👉 ヒアリングツール10選

NPS®を活用した実践事例3つ

ここでは、NPS®がどのように業績改善につながるのかを3つのモデルケースで解説します。※特定企業の公表数値ではなく、業界横断で見られる典型的な改善パターンを編集部が再構成したものです。自社に置き換えて読み進めてください。

事例1:BtoB SaaS企業 — 解約予兆の検知に活用

課題:更新月の直前まで解約意向がつかめず、気づいたときには手遅れという状態が続いていました。CS担当の肌感覚に依存し、フォローの優先順位もつけられていませんでした。

打ち手:四半期ごとにリレーショナル調査を実施し、6点以下の批判者にはCS担当が48時間以内に個別連絡するルールを設定。あわせて、利用歴別にスコアを分解したところ、導入3ヶ月未満の層が突出して低いことが判明しました。

結果:オンボーディング支援を手厚くし、導入初期の定着支援プログラムを新設。批判者への個別フォローによって更新交渉のリードタイムが伸び、解約前の打ち手を打てる体制が整いました。NPS®が「解約の先行指標」として機能するようになった典型例です。

事例2:EC・小売 — 配送・返品体験の改善でリピート率が向上

課題:顧客満足度調査では「満足」の割合が高かったにもかかわらず、リピート購入率が伸び悩んでいました。満足度とリピートが連動していない典型的な状態です。

打ち手:購入後にトランザクショナル調査を導入し、自由記述をテキストマイニング。すると「返品手続きが分かりにくい」というコメントが批判者層に集中していることが判明しました。満足度調査では見えなかった不満です。

結果:返品フローをオンライン完結に変更し、案内文をリニューアル。返品体験を「不安要素」から「安心材料」に転換したことで、購入のハードルが下がり、リピート率が改善しました。4象限分析で「重要度が高く満足度が低い」領域に投資した好例です。

事例3:BtoB営業組織 — 商談後のtNPS®でトーク品質を標準化

課題:営業担当ごとの受注率に大きなばらつきがあるものの、何が違うのかを言語化できていませんでした。成績上位者のノウハウが属人化していた状態です。

打ち手:初回商談の翌日に「今回の商談を同業の知人にすすめたいか」というtNPS®を実施。あわせて「説明の分かりやすさ」「課題理解の深さ」「提案の具体性」を5段階で評価してもらいました。

結果:スコアの高い担当者は「課題理解の深さ」の評価が突出して高いことが判明。ヒアリング項目を標準化したシートを全社展開し、初回商談の質を底上げしました。NPS®を営業プロセスの改善指標として使った応用例です。

▼初回商談の質を上げるヒアリング設計はこちら
👉 初回商談ヒアリングシートテンプレート(営業編)

NPS®調査には「Interviewz(インタビューズ)」がおすすめ!

NPS®調査を継続的に回すには、設計・配信・集計・分析をワンストップで扱えるツールが欠かせません。ここでは選び方の基準と、Interviewzが適している理由を解説します。

NPS®ツールの選び方4つの基準

ツールは大きく「NPS®特化型」「サーベイ汎用型」「無料型」の3タイプに分かれます。選定時は次の4点を確認してください。

選定基準 確認ポイント 重要度
回答UIの質 スマホ最適化、タップしやすい11段階スケール、離脱を防ぐ画面設計 ★★★
分岐・条件設定 点数に応じて設問を出し分けられるか ★★★
分析・可視化 セグメント別集計、自由記述の分類、リアルタイムのダッシュボード ★★☆
外部連携・運用性 CRM/MA連携、インセンティブ配布、ノーコードでの改修しやすさ ★★☆

特に見落とされがちなのが「回答UIの質」です。どれだけ分析機能が高度でも、回答が集まらなければスコアは信頼できません。

Interviewzとは

Interviewzは、ノーコードでヒアリング・アンケート・診断コンテンツを作成できるツールです。タップ操作中心のチャット型UIを採用しており、従来のフォーム型アンケートよりも回答のハードルが低いのが特徴です。

NPS®調査においては、推奨度の11段階評価から、点数に応じた深掘り設問、属性取得、インセンティブ配布までを1つのフローで完結できます。

NPS®調査にInterviewzが向いている5つの理由

数あるツールのなかで、Interviewzが特にNPS®調査に適している理由を5つに分けて解説します。

理由1:タップ中心のUIで回答離脱を抑えられるから

NPS®の0〜10評価は、スマホの小さな画面では押しにくく、離脱の原因になりがちです。Interviewzはタップしやすい大きめの選択肢を1問ずつ表示する形式のため、スマホでも迷わず回答できます。

また、ログイン不要でURLをタップするだけで開始できるため、認証による離脱が発生しません。回答率の高さは、そのままスコアの信頼性に直結します。

理由2:点数に応じた分岐設計で深掘りできるから

推奨者と批判者に同じ設問を出すのは非効率です。Interviewzでは回答内容に応じて次の設問を出し分ける条件分岐をノーコードで設定できます。

批判者には「改善してほしい点」、推奨者には「特に良かった点と紹介の意向」を聞き分けることで、設問数を増やさずに情報量だけを増やせます。

理由3:デジタルギフト連携でインセンティブ設計ができるから

回答率を押し上げるインセンティブを、回答完了と同時に自動配布できます。手作業での配布リスト管理やギフトコード送付が不要になり、運用工数を大きく削減できます。

謝礼の即時配布は「答えたらすぐもらえる」という体験を生み、次回以降の調査への協力意向も高めます。

理由4:回答データをリアルタイムに可視化できるから

回答が入るたびに集計結果が更新されるため、調査期間中にスコアの傾向を把握できます。想定外に低いセグメントが見つかれば、その時点で追加調査やフォローに動けます。

取得した属性データと掛け合わせたセグメント別集計にも対応しており、「どこに課題が集中しているか」を報告資料の形で素早くまとめられます。

理由5:ノーコードで改善サイクルを高速に回せるから

NPS®調査は継続してこそ価値が出るため、設問の微調整や新セグメントの追加が頻繁に発生します。都度エンジニアの工数が必要だと、運用が止まってしまいます。

Interviewzはマーケティング担当者・CS担当者が自分で設問を編集・複製・配信できるため、PDCAのスピードが落ちません。調査の内製化こそが、NPS®を定着させる最大の条件です。

まずは無料で試したい方へ

Interviewzは無料トライアルとデモ体験を用意しています。実際の回答画面を触ってから判断いただけます。

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NPS®に関するよくある質問(FAQ)

NPS®を導入する際によく寄せられる質問をまとめました。

Q1. NPS®がマイナスでも問題ないのでしょうか?

A. 日本国内ではマイナススコアが一般的であり、それ自体が異常ではありません。国内企業の平均はおおむね−15〜−20ポイント前後とされ、業界によっては−40台も珍しくありません。

これは日本人の回答における中心化傾向(無難な中間点を選びやすい傾向)が主因です。重要なのは絶対値ではなく、同業界の水準との比較と、自社の前回スコアからの推移です。

Q2. NPS®調査はどのくらいの頻度で実施すべきですか?

A. 調査タイプによって異なります。リレーショナル調査は半年〜1年に1回、トランザクショナル調査は接点が発生するたびが目安です。

リレーショナル調査を四半期ごとに実施する企業もありますが、改善施策が効果を出すには一定の時間が必要なため、頻度を上げすぎても数値が動かず、現場のモチベーションが下がります。改善サイクルの長さに合わせて設定してください。

Q3. 何件回答が集まればスコアは信頼できますか?

A. 1セグメントあたり最低100件程度が目安です。回答数が数十件だと、数人の増減でスコアが10ポイント以上振れてしまい、施策の効果検証ができません。

セグメント別に分析したい場合は、分析したいセグメントの数×100件を回収目標に置いてください。母数が確保できない場合は、セグメントの粒度を粗くする判断が必要です。

Q4. eNPS℠とNPS®は何が違いますか?

A. eNPS℠(Employee Net Promoter Score)は、従業員に「自社を職場として友人にすすめたいか」を尋ねる指標です。測定の対象が顧客ではなく従業員である点が最大の違いです。

計算方法と分類(推奨者9〜10/中立者7〜8/批判者0〜6)はNPS®と同じです。従業員エンゲージメントの可視化や離職率の改善に活用され、顧客向けNPS®と連動して管理する企業も増えています。

Q5. 中立者(7〜8点)は無視してよいのですか?

A. 計算式には含まれませんが、施策上は最も重要なターゲット層です。中立者はあと1〜2点でスコアに貢献する推奨者に転換できる、最も改善余地の大きい層だからです。

批判者を推奨者に変えるには大きな投資が必要ですが、中立者を推奨者に押し上げるのは相対的に低コストです。「あと1点上げるために必要なこと」を中立者に尋ね、その回答を優先的に施策化するのが効率的です。

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まとめ|NPS®は「測る」より「回す」ことで価値が出る

NPS®と顧客満足度は、どちらが優れているかではなく役割が違う指標です。両方を二層構造で運用することで、顧客との関係性と体験品質を同時に管理できます。

本記事の要点を整理します。

  • NPS®は「未来の推奨意向」、顧客満足度は「過去の体験評価」を測る指標である
  • 計算式は「推奨者の割合 − 批判者の割合」。中立者は母数には含めるがスコアには反映しない
  • 日本のNPS®はマイナスが標準。絶対値ではなく、業界水準との比較と時系列の推移で判断する
  • 設問は推奨度+理由の自由記述+体験要素+属性の5〜7問、2分以内に収める
  • 調査は目的設定 → 調査タイプ選定 → 対象設計 → 設問設計 → 配信 → 分析 → クローズドループの7ステップで進める
  • 分析はセグメント別の定量分析と自由記述の定性分析をセットで行い、4象限分析で優先順位を決める
  • 最大の失敗は「測って報告して終わり」。改善を実行し、顧客にフィードバックを返すことがすべて

次にやるべき3つのアクション

本記事を読み終えたら、次の3ステップで実行に移してください。

  1. 調査目的を1行で言語化する(例:解約率を下げるために、離反予兆を四半期ごとに検知する)
  2. 本記事の設問テンプレートをコピーし、自社向けに5〜7問へ調整する
  3. ツールを選定し、まずは小さく1セグメントで試験配信する

Interviewzなら、NPS®の設問設計から配信、インセンティブ配布、リアルタイム集計までをノーコードで完結できます。まずは資料と無料トライアルで、実際の回答画面をご確認ください。

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