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【2026年最新】ユーザーインタビューの進め方完全ガイド|目的・5ステップ・質問項目テンプレート30選まで徹底解説

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目次

ユーザーインタビューを実施しようとして「何から手をつければいいのか分からない」「進め方や質問設計を間違えて時間を無駄にしたくない」と感じる場面は多いものです。

本記事では、ユーザーインタビューの目的・メリットから、再現性の高い進め方5ステップ、そのまま使える質問項目テンプレート30選、分析・活用までを一気通貫で解説します。

読み終えた頃には、初めての方でも顧客理解を深める質の高いインタビューを自力で設計・実施できるようになります。

BtoB企業のマーケティング・営業・人事・カスタマーサクセス担当の方は、ぜひ参考にしてください。

著者:Interviewz編集部(運営:LEARNERZ株式会社)

本記事は、ヒアリングDXソリューション「Interviewz(インタビューズ)」を提供する株式会社LEARNERZの編集部が監修しています。

Interviewzはこれまでに数多くのBtoB/BtoC企業の顧客ヒアリング・ユーザーリサーチを支援し、リード数268%向上、ヒアリングコスト90%削減、サポートコスト半減といった成果を実現してきました。

本記事は、実際の支援現場で蓄積したノウハウと、定性調査・UXリサーチの一般的な実務知見をもとに構成しています。

ユーザーインタビューとは?基本と全体像

進め方の具体ステップに入る前に、ユーザーインタビューがどんな調査手法なのかという土台を理解しておくと、設計から実施までが格段にスムーズになります。

ユーザーインタビューとはどんな調査手法か

ユーザーインタビューとは、対象となる顧客や見込み客に直接質問を投げかけ、ニーズや行動の背景を聞き出す「定性調査」の一種です。定性調査とは、数値ではなく言葉や行動の意味を深く掘り下げる調査方法を指します。

例えばアンケート調査で「満足度75%」という数字が出ても、なぜ満足したのか、どんな場面で価値を感じたのかまでは見えません。ユーザーインタビューは、その背景を一次データ(自社で直接収集した生の情報)として取得できる手法だと押さえておきましょう。

アンケート(定量調査)との違い

アンケートが多くの人から数値や傾向を集める「定量調査」であるのに対し、ユーザーインタビューは少数の対象者と深く対話し「なぜそうしたか」という行動理由まで把握します。両者の違いを整理すると次の通りです。

項目 アンケート(定量調査) ユーザーインタビュー(定性調査)
データ形式 数値・割合 言語・体験・感情
目的 傾向把握・比較・裏付け 背景理解・深掘り・仮説生成
サンプル数 多い(数十〜数千) 少数(数名〜十数名)
強み 客観性・再現性 本音把握・潜在ニーズ発見

両者は対立するものではなく、補完関係にあります。インタビューで掘り下げた仮説をアンケートで裏付けるなど、統合的に活用することで意思決定の精度が高まります。

ビジネスにおける重要性

ユーザーインタビューは、既存サービスの改善や新規事業開発の仮説づくり・検証段階で重要な役割を果たします。

ユーザーの本音や課題感を深く把握することで、UI/UXや機能開発の方向性を精度高く定められるからです。また、顧客との信頼関係構築にも有効で、持続的な事業成長と競争力強化のための実践的な情報源になります。

▼マーケティングリサーチの精度は、ヒアリング設計で決まります。本ガイドでは、顧客インサイトを引き出すための質問設計のポイントや、リサーチ目的に応じたシート作成の手順を解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご利用ください。

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ユーザーインタビューを実施する目的と4大メリット

「インタビューを実施する価値が社内で共有できず、予算が下りない」と悩む方は少なくありません。目的とメリットを具体例とセットで言語化できれば、社内提案も通りやすくなります。

目的1:顧客ニーズの把握

表面化しにくい顧客の本音や潜在ニーズを直接探ることで、商品・サービスの方向性や解決すべきポイントを的確に把握できます。数値だけでは分からない課題や想いを対話で明らかにし、顧客中心の意思決定を可能にします。

目的2:プロダクト開発・改善への活用

実際の利用シーンや不便さ、期待値を把握できるため、開発で優先すべき課題・機能・UX設計指針が明確になります。結果として成功確率の高い開発につながります。例えば顧客の声から新機能の優先度を決めたり、対応フローを見直したりする活用が代表的です。

目的3:マーケティング戦略の精度向上

「なぜその商品を選ぶか」「どんなきっかけで使い始めたか」といった購買プロセスや利用動機を深掘りすることで、ターゲット設定や訴求メッセージを最適化できます。定性情報をもとに施策を組み立てると、集客や販促の的中率が上がります。

目的4:顧客満足度・UX向上への貢献

顧客との双方向コミュニケーションにより、満足度の高低や期待値のズレを把握しやすくなります。具体的な声を受けた改善はUX向上に直結し、リピート率や口コミ増加、長期的な信頼関係構築につながります。

実際、商談化率が伸び悩むSaaS企業がインタビューを実施した結果、想定外の競合サービスと比較されていることが判明し、訴求軸を見直して改善できたケースもあります。社内提案時は、この4つの目的を自社の具体例とセットで伝えるのがおすすめです。

ユーザーインタビューの種類と手法(一覧比較表つき)

ユーザーインタビューは、目的や状況に応じて多様な手法を選択できます。代表的な軸を一覧で把握しておきましょう。

構造化・半構造化・非構造化の違い

インタビューは質問の自由度によって大きく3種類に分かれます。

種類 特徴・メリット 適した場面
構造化 決めた質問リストに沿って一問一答で進行。全員に同じ質問・同じ順序で聞くため一貫性と比較性が高い。深掘りはしにくい 大規模調査・傾向把握・定量的分析
半構造化(推奨) 基本の質問指針を持ちつつ、回答に応じて柔軟に深掘り。比較と深掘りを両立できる実務の主流 仮説検証+新たな発見の両立
非構造化 テーマだけ決めて自由に対話。予想外のアイデアを引き出せるが脱線しやすく分析に時間がかかる 新規アイデア探索・深い洞察

初心者には、進行のしやすさと深掘りを両立できる半構造化インタビューが最もおすすめです。

手法の選び方フロー

  • 検証したい仮説が明確 → 構造化インタビュー
  • 仮説はあるが新しい発見も得たい → 半構造化インタビュー(推奨)
  • 探索的に未知のニーズを発見したい → 非構造化インタビュー

対面・リモート/個人・グループの違い

実施形式にもいくつかの選択肢があります。

タイプ 特徴・注意点
場所 対面 表情やしぐさなど非言語情報を観察でき信頼関係を築きやすい/移動・場所の確保が必要
場所 リモート 場所・時間の制約が少なく全国・海外の対象者にも実施可、録画も容易/通信トラブルのリスク
人数 個人(デプス) 1対1でじっくり深掘り。本音や詳細な体験談を引き出しやすい
人数 グループ(FGI) 5〜6名の座談会形式。相互作用から気づきを得やすいが他者の意見に引っ張られやすい

さらに、ユーザーの生活や行動を現場で観察するエスノグラフィー調査と組み合わせると、「言葉」と「実際の行動」のギャップや、ユーザー自身も気づいていない習慣・課題を発見できます。

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ユーザーインタビューの進め方5ステップ全体像

ここからは本記事の中核となる、進め方5ステップの全体像を整理します。各ステップは前のステップの成果物をインプットにして進むため、順番を飛ばさず1段ずつ着実に進めましょう。

5ステップの全体マップと工数の目安

ステップ 内容 所要時間目安
ステップ1 目的・リサーチクエスチョン設定 2〜3日
ステップ2 対象者リクルーティング 1〜2週間
ステップ3 質問項目設計 2〜3日
ステップ4 事前準備 1〜2日
ステップ5 インタビュー実施(5名想定) 5名×30〜60分
合計 企画〜実施完了 約3〜4週間

対象者5名を想定すると、企画から実施完了までおおむね3〜4週間が一般的な工数感です。社内承認時は、この数字をベースに余裕を持ったスケジュールを提示しましょう。

5ステップ進行で陥りがちな3つの落とし穴

  1. 目的が曖昧なまま質問設計に進んでしまう
  2. 対象者リクルーティングを軽視し、質の低い回答者を集めてしまう
  3. 分析時間を確保せず、実施だけで終わってしまう

特に3つ目は、実施に達成感を覚えてしまい肝心のインサイト抽出が疎かになりがちです。最初から分析時間を見積もりに含めて確保しておきましょう。

【ステップ1】目的とリサーチクエスチョンを設定する

進め方5ステップの最初に取り組むのが目的設定です。ここを曖昧にしたまま進むと、質問設計も対象者選定もブレてしまい、得られるインサイトの質が大きく下がります。

リサーチ目的を1文で言語化する

リサーチ目的とは、インタビューを通じて最終的に達成したい状態を1文で表したものです。例えば「20代女性向けSaaSの新規登録率を上げるため、登録を諦めた理由と心理ハードルを明らかにする」のように、誰の・何を・なぜ調べるかを1文に詰め込みます。NotionやGoogleドキュメントに記入して関係者で共有しておくと、後工程の判断軸として機能します。

リサーチクエスチョン(RQ)の作り方と良い例・悪い例

リサーチクエスチョンとは、目的を達成するために明らかにしたい具体的な問いです。

  • 良い例:「20代女性は新規SaaS登録時にどんな情報を見て不安を感じているか」
  • 悪い例:「20代女性はSaaSをどう思っているか」

良いRQは主語・対象シーン・知りたい行動が明確で、回答が具体的にイメージできます。1つの目的に対して3〜5個のRQを書き出しましょう。

仮説を立てて検証ポイントを洗い出す

仮説とは、おそらくこういう答えが返ってくるだろうという事前予想です。例えば「20代女性は料金よりもサポート品質に不安を感じているのではないか」という仮説を立てると、それを検証する質問(過去のサポート利用経験を聞くなど)が逆算で見えてきます。仮説を3〜5個用意してから質問設計に進む習慣をつけましょう。

目的設定テンプレート(コピペ用)

  • 目的:[対象セグメント]の[KPI・課題]を改善するため、[明らかにしたい行動・心理]を解明する
  • RQ1:[誰が][どんなシーンで][何を行うか]
  • RQ2:[誰が][どんなシーンで][何を感じるか]
  • 仮説1:[RQに対する仮の答え]+[その根拠となる行動データ]

【ステップ2】対象者をリクルーティングする

対象者の質はインタビューの質に直結します。ペルソナ要件の整理から募集ルートの選定、謝礼設計まで一気通貫で押さえましょう。

ペルソナに沿った対象者条件の決め方

対象者条件は、ペルソナ(理想的な顧客像を具体化した架空人物)に沿って5〜7つに絞り込むのがおすすめです。例えば「20代女性・SaaS未経験・直近3ヶ月以内に登録検討・料金で迷った経験あり・東京在住・正社員勤務」のように具体化します。条件が3つ以下だと回答者の質がばらつき、10個以上だと集まらなくなるため、5〜7つに収める塩梅を意識しましょう。

対象者を集める6つの募集ルート(比較表)

募集ルート 主なメリット 1名あたりコスト目安 集まるまでの期間
自社顧客への直接依頼 既存顧客の生の声が聞ける 謝礼のみ 1〜2週間
パネル会社 条件指定が細かくできる 15,000〜30,000円 1〜2週間
マッチングサービス スピード重視で専門人材も可 10,000〜20,000円 数日〜1週間
SNS告知 低コストで拡散できる 謝礼のみ 1〜3週間
クラウドソーシング 大量募集に強い 3,000〜10,000円 数日〜1週間
知人紹介 信頼関係があり気軽 謝礼のみ 数日

既存顧客の声を聞きたいなら自社顧客への直接依頼が最も精度が高く、新規ターゲットの探索的調査ならパネル会社やビザスクのようなマッチングサービスが効率的です。目的とスピードに応じて2〜3ルートを併用しましょう。

謝礼の相場と支払い方法

謝礼は対象者の属性とインタビュー時間で変わります。一般消費者(BtoC)なら30分で3,000〜5,000円・60分で5,000〜10,000円、ビジネスパーソン(BtoB)なら60分で10,000〜20,000円が一般的な水準です。支払いはAmazonギフト券などのデジタルギフトが受け取り側の手間が少なくおすすめです。なお源泉徴収の要否は支払い額や形式で変わるため、経理部門と事前に確認しましょう。

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【ステップ3】質問項目を設計する+顧客理解を深める質問例

仮説が固まったら、それを検証する質問項目を設計します。質問の組み立て方一つで回答の深さが大きく変わります。

質問項目を設計する3つの目的(発見・検証・評価)

  • 発見型:新しいニーズや課題を見つける問い(例「最近〜で困ったことを話してください」)
  • 検証型:仮説の真偽を確かめる問い(例「もし〜という機能があったら使いたいと思いますか」)
  • 評価型:既存サービスの満足度・改善点を測る問い(例「直近で使った時の満足度を10点満点で教えてください」)

新規企画なら発見型、リリース前の仕様検証なら検証型、リリース後の改善なら評価型を中心に組み立てましょう。

質問項目の作り方を5W1Hで整理する

質問の整理には5W1H(When/Where/Who/What/Why/How)が効果的です。「いつ課題が起きたか」「どこで起きたか」「誰と一緒だったか」「何をしようとしたか」「なぜそうしたか」「どのように対処したか」の順に並べると、行動の流れが立体的に見えてきます。仮説1つにつき5W1Hで6問の質問を作る習慣をつけましょう。

顧客理解を深める質問例10選

行動・感情・判断軸を引き出す質問が効果的です。

  1. 直近1ヶ月で[対象テーマ]に関わった場面を1つ思い出してください
  2. その時の最初の操作から最後までを順に話してください
  3. 一緒にいた人や使っていたツールを具体的に教えてください
  4. その場面で困った瞬間や手が止まった瞬間はありましたか
  5. 同じ目的のために他に検討した選択肢を教えてください
  6. 最終的にその選択をした決め手は何でしたか
  7. もし選択肢になかったら何を選びますか
  8. その判断について誰かに相談しましたか
  9. 後から振り返って変えたいことはありますか
  10. 今後同じ場面が来たらどう動きますか

行動と感情をセットで聞くことで、顧客理解が一段深まります。

誘導質問・複数論点を避けるコツ+NG→OK書き換え例

誘導質問とは、回答者に特定の答えを促してしまう質問です。「この機能、便利ですよね」のような評価語を含む質問は誘導の典型です。また「料金とサポートはどう思いますか」のように2つの論点を1問にまとめると回答しづらくなります。1問1意・評価語ゼロを設計ルールとして徹底しましょう。

  • NG「使いやすいですか」→ OK「直近で使った時の操作手順を順に話してください」
  • NG「便利な機能はありますか」→ OK「先月一番よく使った機能を3つ挙げてください」
  • NG「料金とサポートはどう思いますか」→ OK「料金で迷った瞬間」「サポートで助かった瞬間」の2問に分割
  • NG「将来この機能があったら使いますか」→ OK「今同じ目的のために代わりに何を使っていますか」
  • NG「満足していますか」→ OK「契約継続を迷ったタイミングはありましたか」

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そのまま使える質問項目テンプレート30選

ここでは、実務でそのままコピーして使える質問項目を30本紹介します。インタビューの流れに沿ってアイスブレイクから深掘り、クロージングまで段階別に並べているため、組み合わせるだけでインタビューガイドが完成します。

① アイスブレイク・導入 5選

  1. 本日はお時間をいただきありがとうございます。最初に簡単に自己紹介をお願いできますか
  2. 今日はどちらからご参加いただいていますか
  3. お仕事の中で今最も時間を使っているテーマを教えてください
  4. インタビューにご協力いただこうと思ったきっかけがあれば教えてください
  5. 直近1週間で印象に残った出来事を1つ教えてください

② 行動・利用シーンの深掘り 10選

  1. 直近1ヶ月でこのサービスを使った場面を1つ思い出してください
  2. その時の最初の操作から最後までを順に話してください
  3. 一緒にいた人や使っていたデバイスを教えてください
  4. その時間帯と場所を具体的に教えてください
  5. 同じ目的を達成するために他に検討した手段があれば教えてください
  6. 操作中に迷った瞬間や手が止まった瞬間はありましたか
  7. うまくいった時と失敗した時の違いを教えてください
  8. 1日のうちで使う頻度が高い時間帯はいつですか
  9. このサービスを使う前後で行動が変わったことがあれば教えてください
  10. 直近で印象に残っているエピソードを1つ詳しく話してください

③ 課題・不満を引き出す 7選

  1. 直近で困った場面を1つだけ思い出して詳しく話してください
  2. その時にどう対処しましたか
  3. 対処にかかった時間や手間を教えてください
  4. 同じ場面が再び起きた時に避けたいことはありますか
  5. 似た課題を相談できる相手はいますか
  6. 解決のために試して効果がなかった方法はありますか
  7. 課題が解決されたら、空いた時間で何に取り組みたいですか

④ ニーズ・期待値を確認する 5選

  1. 今の課題を解決できるなら、どのくらいの予算をかけられますか
  2. 月にどのくらいの時間を節約できれば導入したいと感じますか
  3. 解決手段に求める条件を優先順位の高い順に3つ挙げてください
  4. これがあれば必ず使うと感じる機能を1つ挙げてください
  5. その機能がなければ契約しないと感じる必須条件を教えてください

⑤ クロージング・次回への接続 3選

  1. 今日の話の中で、もう少し補足しておきたいことはありますか
  2. 私が聞き忘れていそうな観点があれば教えてください
  3. 今後もインタビューにご協力いただく場合、どのような形式が望ましいですか

質問項目コピペ用一覧表

カテゴリ 質問数 主な目的
アイスブレイク・導入 5問 ラポール形成と回答準備
行動・利用シーンの深掘り 10問 行動データの収集
課題・不満の引き出し 7問 改善点の発見
ニーズ・期待値の確認 5問 優先順位と本気度の特定
クロージング・次回への接続 3問 聞き漏らし防止と次回アポ
合計 30問 30〜45分のインタビューに対応

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BtoBとBtoCで変わる質問項目の使い分け方

質問項目は、対象がBtoBかBtoCかによって最適解が大きく変わります。意思決定プロセスや回答者の立場が違うためです。

BtoB向けの特徴と質問例

BtoBでは、個人の感情よりも組織内の意思決定プロセスを聞くことが鍵になります。

  • 「最終的に契約を決めた決裁者はどなたですか」
  • 「導入の起案から決裁まで何日かかりましたか」
  • 「比較検討した他社サービスとの差分はどこで判断しましたか」

このような質問が効果的です。担当者だけでなく、決裁者や情シスなど複数の立場をヒアリングする構成を意識しましょう。

BtoC向けの特徴と質問例

BtoCでは、生活シーンと感情の動きを具体的に引き出す質問が中心です。

  • 「直近で購入した時の気持ちを場面ごとに教えてください」
  • 「購入を迷った瞬間に何を見て決め手にしましたか」
  • 「友人に話題にした時の言葉をそのまま再現してください」

上記のように、感情の起伏が出やすい質問を意図的に組み込みましょう。

共通質問と業界別アレンジ

  • 「現在の代替手段を教えてください」
  • 「この目的に費やしている月間時間はどのくらいですか」
  • 「やめた経験や乗り換えた経験があれば理由を教えてください」

上記はBtoB・BtoC問わず有効です。共通質問7割+個別質問3割の比率を意識すると効率的に設計できます。

業界別では、SaaSなら「ログイン頻度」「離脱した機能」、ECなら「カート投入から購入決定までの時間」「リピートの決め手」、金融なら「契約前の不安要素」「家族への相談有無」が代表的です。

BtoB/BtoC質問項目比較表

観点 BtoB BtoC
主な回答者 担当者・決裁者・情シス エンドユーザー個人
重視する軸 意思決定プロセス・ROI 生活シーン・感情・体験
質問の深さ 組織内の合意形成プロセスまで 個人の動機・感情の起伏まで
推奨人数 5〜10名(役割別) 10〜15名(セグメント別)
平均インタビュー時間 45〜60分 30〜45分

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【ステップ4】インタビュー当日に向けた事前準備

質問項目が完成したら、本番をスムーズに進める事前準備に移ります。

インタビューガイドを作成する

インタビューガイドとは、質問項目に加えて時間配分・進行順序・導入挨拶までを記載した進行台本です。

60分インタビューなら、アイスブレイク5分・本題45分・クロージング10分のように分割し、各セクションに使う質問と確認事項を書き込みます。

社内のレビュアー1名に通読してもらい、流れが自然か事前確認しましょう。

オンライン・対面で揃えるツールと機材

オンラインならZoom・Google Meetなどの会議ツール、録画機能、Notta(自動文字起こしツール)などを揃えます。対面ならICレコーダー、紙のインタビューガイド、メモ用紙とペン、謝礼を準備します。

どちらの環境でも、本番前日にツールの動作確認とWi-Fi接続テストを必ず実施しましょう。

インフォームドコンセントの取り方

インフォームドコンセントとは、調査の目的・録画録音の有無・データの利用範囲を事前に説明したうえで同意を得る手続きです。

事前メールで「録画は社内分析にのみ使用し外部公開はしない」「個人が特定されない形で結果をまとめる」と明記し、当日冒頭でも口頭で改めて確認します。

文書での同意取得が望ましい場合は、Googleフォームなどで簡易の同意書を用意しましょう。

当日持ち物・準備チェックリスト

□ インタビューガイドの印刷物または画面表示

□ 録音録画機材(ICレコーダー・PC・スマホ)

□ 文字起こしツール(Notta・Whisper)のセットアップ

□ Wi-Fi接続と電源の確認

□ インフォームドコンセント同意書または口頭スクリプト

□ 謝礼(現金またはデジタルギフトコード)

□ メモ用紙とペン

□ 飲み物(対面の場合は相手用も準備)

▼以下の資料は、ヒアリングに特化した「ヒアリングツール」を10選で比較した資料です。診断コンテンツの作成やチャットボットなどでユーザー情報のヒアリングを行うツールの比較を行いたい方は、ぜひ参考にしてください。

👉 ヒアリングツール10選の比較資料を無料ダウンロード

【ステップ5】本番で本音を引き出すコツ

本番で本音を引き出せるかは、テクニックよりも空気作りと聞き方の姿勢で決まります。

ラポール形成で安心して話せる空気を作る

ラポールとは、相手との間に築かれた信頼関係や心理的安全感です。冒頭3〜5分で「本日はお時間をいただきありがとうございます」「今日のお話は社内の改善検討のみに使い、評価には一切影響しません」と伝えるだけで、相手の緊張は大きく下がります。最初の挨拶と目的説明を丁寧に行いましょう。

プローブ質問で「なぜ」を3層掘り下げる

プローブ質問とは、相手の回答に対して追加で投げかける深掘り用の質問です。「便利だと感じた」と返ってきたら、「具体的にどの場面で便利だと感じましたか」「その便利さは時間で言うとどのくらい違いますか」「その便利さを他の方にも勧めたいと思いますか」と3層に分けて掘ります。1つの回答に対して最低3回は「なぜ」を重ねる癖をつけましょう。

ラダリング法・5Whys法で本質に迫る

ラダリング法

機能→ベネフィット→価値観の順に階段を登るように深掘りする手法。価値観まで到達すると、サービスが顧客の人生にどう貢献しているかが見え、ポジショニング設計の素材になります。

5Whys法

1つの事象に「なぜ」を5回繰り返して本質的な原因に辿り着く手法。相手が答えに詰まった時こそチャンスと捉えましょう。

沈黙とミラーリングを使った深掘り技法

沈黙とは相手が考えている時に焦らず3〜5秒待つテクニック、ミラーリングとは相手の発言の最後の数語をそのまま繰り返す技法です。「使うのが少し面倒で」と言われたら「面倒で」と返すと、相手が自然に続きを話し出します。

聞き手の自己主張を抑える練習にもなるため、意識的に取り入れましょう。

当日進行タイムライン例(60分版)

  • 0〜5分:挨拶、目的説明、インフォームドコンセント確認
  • 5〜15分:アイスブレイクと属性確認
  • 15〜50分:本題(仮説検証のメイン質問とプローブ質問)
  • 50〜55分:聞き残し確認とまとめ
  • 55〜60分:謝礼受け渡しと次回協力可否の確認

インタビュー後の分析でインサイトをまとめる

インタビューは実施して終わりではなく、得られた発言をインサイトに変換する分析工程が最も価値を生む段階です。

逐語録を作成して発言データを整理する

逐語録とは、インタビュー音声を一字一句書き起こした文書です。NottaやWhisper(OpenAIの音声認識モデル)を使えば、1時間のインタビューが数分でテキスト化できます。

出力後は明らかな誤変換だけを修正し、フィラー(えーと・あのーなど)も意図的に残すと発言時の温度感が伝わります。

発言ごとに行を分け、後の分析でタグ付けしやすい形式に整えましょう。

コーディング・KJ法でテーマを抽出する

コーディングとは、発言ごとに短いラベル(例「料金不安」「比較検討中」)を付ける作業です。

KJ法とは、ラベルを付箋に書き出して類似のものをグループ化し構造を可視化する手法です。MiroやFigJamのようなオンラインホワイトボードを使うと、複数人で同時に進められます。

コーディングは1名で完結させず、必ず2名以上でレビューしましょう。少数意見でも強いインパクトや新規性があれば、重要なインサイトとして取り上げることが大切です。

分析結果をレポートにまとめる

分析レポートは、目的→主要発見→根拠発言→ネクストアクションの4ブロックでまとめると伝わりやすくなります。

主要発見ごとに「実際に出た代表的な発言3〜5件」を引用として添えると説得力が増します。

スライド10〜15枚程度に収めると、関係者が短時間で読み切れます。

分析レポートの構成テンプレート

  1. 目的とリサーチクエスチョンの再掲
  2. 実施概要(対象者・時期・所要時間)
  3. 主要発見トップ5(各発見に代表発言3つを添える)
  4. セグメント別の傾向比較
  5. ネクストアクション提案(施策の優先順位とKPI)
  6. 付録:発言データ一覧と逐語録リンク

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生成AIを活用した質問項目の作り方

近年は生成AIの活用で、質問項目の作成工数を大幅に削減できます。

ChatGPTで質問項目ドラフトを作る

質の高い質問項目を生成するには、リサーチクエスチョン・対象ペルソナ・インタビュー時間の3つを必ず伝えるのがコツです。「20代女性のSaaS非契約理由を解明したい。30分のインタビューで使う質問項目を15個提案してください」と入力すると、目的に沿った質問が返ってきます。出力をそのまま使わず、自社の文脈に合わせて修正する前提で活用しましょう。

そのまま使えるプロンプトテンプレート3選

  1. 生成用:「[ペルソナ]に対して[リサーチクエスチョン]を解明するインタビューを[時間]で実施します。質問項目を15個、オープンクエスチョン中心で提案してください」
  2. リライト用:「以下の質問項目を、誘導表現を避けて行動を聞くオープン質問に書き換えてください。[質問項目を貼り付け]」
  3. 品質チェック用:「以下の質問項目から、誘導質問・複数論点を含む質問・抽象的すぎる質問を抽出し、改善案を提示してください。[質問項目を貼り付け]」

AIは生成だけでなく、第三者視点の品質チェック役としても有効です。

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実践事例:3つの活用シーン

新規事業開発における利用シーン

新規事業開発では、実際の潜在顧客にインタビューを行うことでアイデアの仮説検証やニーズの具体的な把握が可能です。初期段階で「探索型インタビュー」としてユーザーの生活や行動背景を深掘りすると、想定外の課題や新たな価値観を発見でき、開発方向性の精度が高まります。

既存サービス改善への活用事例

既存サービスでは、利用体験や不満点を掘り下げて具体的な課題を明確にし、改善策に反映します。例えば顧客の声から新機能の優先度を決定したり、対応フローを見直したりすることで、UX向上やリピート率増加につながります。

社内の意思決定プロセス改善につながる事例

インタビュー結果を製品開発チームや経営層が共有することで、リアルなユーザーの声を反映した意思決定が可能になります。具体的な顧客体験を共有すると関係者の共通認識が深まり、戦略の方向性や優先順位を明確化でき、意思決定の質とスピードが向上します。

ノーコードでユーザーインタビューを効率化する「インタビューズ」

ここまでの5ステップから分析までを一つひとつ自社で実装するのは負担が大きいものです。最後に、各ステップの課題を解消できるノーコードSaaS「インタビューズ」を紹介します。

質問設計の迷いを解消する目的別テンプレート機能

発見型・検証型・評価型や、マーケティングリサーチ・営業ヒアリング・要件定義など業務別テンプレートを標準搭載。目的を選ぶだけで叩き台が完成します。

リクルーティング負担を軽くするフォーム作成機能

質問項目を入力するだけでスマホ最適化された応募フォームが自動生成。URL共有だけで対象者を集められます。

対面・オンライン両対応の柔軟な実施スタイル

実施方法を問わず同じワークフローで進められ、ハイブリッド運用の手間を大幅に削減します。

回答データの一元管理機能

フォーム回答とインタビューメモを同じ管理画面で確認でき、属性別集計やセグメント比較もワンクリック。

ノーコードで誰でも使える操作性

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FAQ|よくある質問

Q1. ユーザーインタビューは何人に実施すれば十分ですか?

A. 目的によりますが、定性調査では1セグメントあたり5〜6名で主要な傾向が見え始めるとされます。BtoBは役割別に5〜10名、BtoCはセグメント別に10〜15名が一つの目安です。新たな発見が出尽くした(飽和した)と感じたら、その時点で十分なサインです。

Q2. アンケートとユーザーインタビューはどちらを先に行うべきですか?

A. 目的次第です。未知の課題を探索したい初期段階ではインタビュー(定性)から始め、仮説を立ててからアンケート(定量)で裏付けるのが王道です。逆に、すでにある仮説を数で検証したい場合はアンケートを先に行い、深掘りしたい論点をインタビューで補完します。

Q3. 初心者はどのインタビュー手法を選べばよいですか?

A. 半構造化インタビューがおすすめです。基本の質問項目を用意しつつ、回答に応じて柔軟に深掘りできるため、進行のしやすさと発見の両立ができます。本記事の質問項目テンプレート30選をベースに組み立てれば、初回でも迷いません。

Q4. 誘導質問になっていないか不安です。どう確認すればよいですか?

A. 質問の中に「便利」「良い」などの評価語が混ざっていないか、1問に論点が2つ以上ないかをチェックしましょう。意見ではなく過去の具体的な行動を聞く形(「先月実際に使った機能は?」)に書き換えると、誘導を避けやすくなります。ChatGPTに品質チェックを依頼するのも有効です。

Q5. インタビュー結果を社内でうまく共有するコツは?

A. 目的→主要発見→根拠発言→ネクストアクションの4ブロックでレポートを構成し、各発見に代表的な発言を3〜5件添えると説得力が増します。スライド10〜15枚に収め、ペルソナやカスタマージャーニーなど図で可視化すると、関係者の共通認識が深まります。

※本記事は一般的な実務知見と弊社の支援経験に基づく解説です。謝礼の源泉徴収や個人情報の取り扱いなど、法務・税務に関わる事項は専門家や所管部門にご確認ください。

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ユーザーインタビューの進め方を、目的設定・対象者リクルーティング・質問設計・事前準備・本番実施・分析まで一気通貫で整理しました。重要なのは、(1) 目的とリサーチクエスチョンを最初に1文で言語化すること、(2) 1問1意・評価語ゼロの質問項目を設計すること、(3) 分析時間を最初から確保することの3点です。

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