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Web制作のヒアリングシート完全ガイド|必須項目12個・サイトタイプ別テンプレート

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目次

「要件定義の段階で聞き漏れた仕様が、コーディング後に発覚して大幅な手戻りになった」「デザイン提出後に決裁者からひっくり返された」「公開直前に追加機能の要望が出て納期が延びた」―Web制作の現場で頻発する悩みです。

Web制作の利益率は、ヒアリングの精度でほぼ決まります。本記事では、Web制作に特化したヒアリングシートの必須項目12個・コーポレート/EC/LPなどサイトタイプ別7種のテンプレート・初回打ち合わせから公開前までの制作フェーズ別質問例・「おしゃれ」を具体化する5軸テクニック・失敗パターンと回避策・FAQまで、現場ですぐに使える形で解説します。読了後には、要件定義の手戻りを最小化し、自社の制作フローに最適化されたヒアリングシートを構築できる状態になります。

著者:Interviewz編集部(運営:LEARNERZ株式会社)

ヒアリング/診断コンテンツのDX領域で200本以上の記事を制作・監修。ノーコードヒアリングツール「Interviewz」の運営で得た現場知見をもとに、BtoBの営業・マーケ・人事の実務に役立つ情報を発信しています。

Web制作でヒアリングシートが重要な5つの理由

Web制作は、要件→設計→デザイン→コーディング→公開と工程が長く、ヒアリング不足の影響が後工程で何倍にもなって跳ね返ってきます。

Web制作特有の「要件定義の手戻り」コスト

要件定義段階で1問のヒアリング漏れがあると、コーディング後の手戻りでは約10倍の工数になると言われます。たとえば「予約機能が必要だった」という要件漏れは、デザイン・コーディング両方のやり直しを意味します。

デザイン・コーディング工程の認識ずれを防ぐ

ヒアリング段階でトーン&マナー・参考サイト・色・フォントなどを構造化しておけば、後のデザイン工程で「イメージと違う」と差し戻されるリスクを最小化できます。

クライアントの曖昧な要望を可視化する

「かっこいいサイトに」「お客様に伝わるように」といった抽象要望を、選択肢・参考サイト・KPIで可視化することがヒアリングの核心です。シートがあるからこそ、抽象を具体に変換できます。

制作会社の属人化を解消し再現性を担保

ベテランディレクターの暗黙知をシート化することで、新人ディレクターでも一定品質のヒアリングが可能になります。組織として制作力を底上げする最も即効性の高い施策です。

サイトタイプ別で異なるヒアリング設計の必要性

コーポレートサイト・ECサイト・LP・採用サイトでは、聞くべき項目がまったく違います。ECなら決済・在庫管理・配送が論点、LPなら広告流入経路・コンバージョン設計が論点。タイプ別の最適化が成果を分けます。

Web制作のヒアリングシート必須項目12個

サイトの種類が違っても、Web制作ヒアリングシートには共通する必須項目があります。次の12項目は最低限押さえましょう。

① 企業・サービスの基本情報

会社名・事業内容・取扱商品/サービス・歴史・規模・所在地などの基本情報です。これがないと、後の提案がすべて空中戦になります。

② サイト制作の目的・ゴール(KGI/KPI)

「何のためにサイトを作るか」を1行で言語化してもらいます。

  • 認知拡大/問い合わせ獲得/採用応募/売上向上/ブランディング等
  • 数値目標(月間PV・問い合わせ件数・売上等)
  • 目標達成のタイミング(3カ月後・1年後)

目的が曖昧なまま着手するのが、Web制作最大の失敗パターンです。

③ ターゲットユーザー(ペルソナ・カスタマージャーニー)

「誰に届けるか」を具体化します。

  • ターゲット属性(年齢・性別・職業・所得層)
  • 利用シーン(PC/スマホ/外出中等)
  • 抱える課題と求める情報
  • 想定流入経路(検索/SNS/広告/紹介)

ペルソナを1人決め、カスタマージャーニーをラフでも描けると、サイトの構造設計が一気にクリアになります。

④ 競合・参考サイトと差別化軸

参考サイトは最低3〜5サイト集めてもらいます。

  • 「好き」な参考サイトとその理由
  • 「嫌い」な参考サイト(避けたい方向性)
  • 競合サイトと自社の差別化ポイント

「嫌い」を聞かないと初稿で地雷を踏むため、両面ヒアリングが鉄則です。

⑤ サイトマップ・必要なページ構成

サイト全体の構造を確認します。

  • トップ/会社情報/サービス/事例/採用/お問い合わせ等の必要ページ
  • ページ階層(ナビゲーション構造)
  • 想定総ページ数

サイトマップは、制作見積もりの精度を決める最重要項目です。

⑥ コンテンツ・掲載情報・原稿の準備状況

意外と見落とされやすい項目です。

  • 既存原稿の有無と量
  • 新規原稿執筆の体制(社内/外注)
  • 写真・動画・イラスト素材の準備状況
  • 撮影・素材作成の必要性

「原稿待ち」はWeb制作のスケジュール遅延原因のトップ3に入ります。

⑦ デザイン要件(トーン&マナー・ブランドガイドライン)

サイト全体の世界観を構造化します。

  • メインカラー・サブカラー
  • フォント指定の有無
  • 既存ブランドガイドラインの有無
  • 高級感⇔親しみやすさ、モダン⇔クラシック等のスライダー

⑧ 機能・技術要件(CMS・予約・決済等)

実装する機能を網羅的に確認します。

  • CMS(WordPress / 独自 / Shopify等)の希望
  • 問い合わせフォーム・予約システム・決済機能
  • 多言語対応の必要性
  • 会員機能・マイページ・ログイン
  • 既存システム(基幹・SFA・MA等)との連携

機能要件は見積もり工数に直結するため、初期に必ず確定させます。

⑨ 既存サイト・既存資産(ドメイン・サーバー・素材)

リニューアル案件・既存資産活用案件で必須です。

  • 既存サイトURLと運用状況
  • ドメイン・サーバーの契約状況
  • 既存サイトのアクセス数・流入経路
  • 引き継ぎたいコンテンツ・素材

⑩ SEO・集客方針(キーワード・流入経路)

公開後の運用も含めた要件です。

  • 狙うキーワード
  • 想定流入経路(自然検索・SNS・広告・紹介)
  • 分析ツール(Google Analytics・Search Console等)の運用方針
  • マーケティングオートメーション連携の希望

⑪ 制作スケジュールと公開予定日

逆算スケジュールを組むため、最終公開日と中間マイルストーンを確認します。

  • 最終公開希望日
  • 動かせない期日(イベント・キャンペーン・上場等)
  • 要件定義/デザイン/コーディング/テストの各タイミング
  • 社内決裁プロセスと所要期間

⑫ 予算・契約・運用体制

費用とアフターサポートの取り決めです。

  • 制作費の上限・想定レンジ
  • 公開後の運用保守の希望
  • 修正回数・追加要望の取り扱い
  • 著作権・素材の利用範囲

▼下記では、WEB制作に必要な情報をヒアリングできるシートをテンプレートにしています。無料でダウンロードできますので、ぜひ参考にしてください。

サイトタイプ別ヒアリングシートのテンプレート集

ここからは、サイトタイプ別に追加で押さえるべき項目を紹介します。共通12項目に加えてご活用ください。

コーポレートサイト向けテンプレート

  • 企業理念・ミッション・バリュー
  • IR情報・採用情報の掲載要否
  • 多言語対応(日英中など)
  • ニュース・プレスリリースの更新運用
  • 経営陣メッセージ・組織図の掲載

ECサイト・ネットショップ向けテンプレート

  • 取扱商品数・カテゴリ構成
  • 決済方法(クレカ・コンビニ・後払い等)
  • 在庫管理・配送管理の体制
  • 会員機能・ポイント・サブスクリプション
  • 既存ECプラットフォーム(Shopify・BASE等)からの移行有無
  • 越境ECの可能性

ランディングページ(LP)向けテンプレート

  • 広告経由の流入想定(Google・Meta・LINE等)
  • ターゲットキーワード
  • 訴求軸とオファー(価格・特典)
  • ファーストビューで伝えるメッセージ
  • 想定CVR目標
  • ABテスト・複数バリエーション制作の有無

採用サイト向けテンプレート

  • 採用ターゲット(新卒・中途・職種別)
  • 訴求したい働く魅力TOP3
  • 社員インタビュー・座談会の収録有無
  • 募集要項・福利厚生の掲載粒度
  • 応募フォーム・ATS(採用管理システム)連携
  • インターン・カジュアル面談の導線

オウンドメディア・ブログ向けテンプレート

  • 主要テーマ・カテゴリ構成
  • 記事更新頻度・運営体制(社内/外注)
  • 著者(ライター)管理・編集フロー
  • SEO戦略と狙うキーワード
  • マネタイズ方針(リード獲得・広告・コンテンツマーケ)
  • ニュースレター・メルマガ連携

Webアプリ・サービスサイト向けテンプレート

  • 提供サービスの機能一覧
  • 料金プラン・課金モデル(月額・年額・従量等)
  • 無料トライアル・フリーミアム設計
  • ログイン・マイページ・管理画面
  • API連携・サードパーティ連携
  • セキュリティ要件(ISMS・SOC2等)

リニューアル案件向けテンプレート

  • 現サイトのURL・公開時期
  • リニューアル目的(デザイン刷新・機能拡張・SEO改善等)
  • 引き継ぎたいコンテンツ・URLリスト
  • 現サイトの良い点・残したい要素
  • 現サイトの不満点・改善したい要素
  • URLリダイレクト計画

無料テンプレートのダウンロードとカスタマイズ方法

汎用テンプレートをそのまま使うのではなく、

(1) 自社の得意領域に合わせて項目を3割ほど差し替える

(2) 過去案件で「最初に聞いておけばよかった質問」を反映する

(3) 半年に1度は項目を棚卸しする

の3点を意識すると、テンプレートが現場で機能する資産に育ちます。

制作フェーズ別の質問例【初回〜公開前まで】

Web制作はフェーズごとに必要な情報が変わります。フェーズ別に効果的な質問例を整理します。

初回打ち合わせ・問い合わせ段階の質問例

  • どんなきっかけでサイト制作をご検討されましたか?
  • 現状の課題感を一言で表すと何でしょうか?
  • 公開希望時期と動かせない期日はありますか?
  • 想定予算のレンジはありますか?
  • 社内の決裁プロセスを教えてください

要件定義フェーズの質問例

  • サイトで達成したい最重要KPIは何ですか?
  • ターゲットユーザーを1人挙げるとしたら、どんな方ですか?
  • 競合・参考にしたいサイトを3つ教えてください
  • 必要なページ・機能を箇条書きで挙げてください
  • 既存システム(基幹・SFA・MA等)との連携要件はありますか?

サイトマップ・ワイヤーフレーム作成前の質問例

  • トップページに必ず置きたい要素は何ですか?
  • ユーザーに最初に取ってほしいアクションは何ですか?
  • 各ページの優先度を3階層(必須/重要/任意)で教えてください
  • ナビゲーション(グローバルメニュー)に入れたい項目は?
  • フッターに必要な情報を教えてください

デザイン制作前の質問例(トーン&マナー深掘り)

  • 「らしさ」を表現するキーワードを3つ挙げてください
  • 好きな参考サイトと、その中で気に入っている要素を教えてください
  • 避けたいデザイン傾向(色・装飾・テンプレ感等)は?
  • 写真・イラスト・動画のうち主軸にしたい表現は?
  • ブランドガイドライン(色・フォント・ロゴ)はありますか?

コーディング・実装前の質問例(機能要件確定)

  • CMS(WordPress・独自・他)の希望はありますか?
  • 問い合わせフォームの項目を最終確定してください
  • 多言語対応の必要性と対応言語は?
  • レスポンシブ要件(スマホ/タブレット/PC)は?
  • アクセス解析・タグマネジメントの設置希望は?

公開前最終確認の質問例

  • 公開日と公開前最終確認のスケジュールを再確認させてください
  • ドメイン・サーバー・SSL証明書の準備状況は?
  • 公開後の運用担当者と更新フローは決まっていますか?
  • 万一トラブルが起きた際の緊急連絡先を教えてください
  • 公開後の効果測定タイミングと指標を共有させてください

やってはいけないNG質問とその改善例

NG質問

問題点

改善例

「どんなサイトにしますか?」

抽象的すぎて答えにくい

「目的を一言で表すと何ですか?(認知/問い合わせ/採用等)」

「予算はおいくらですか?」

唐突で警戒される

「他社事例だと◯〜◯万円が中心ですが、御社のイメージは?」

「いつまでにオープンしたいですか?」

漠然としすぎる

「動かせない期日と、最遅でいつまでに、をそれぞれ教えてください」

「機能は何が必要ですか?」

専門用語に丸投げ

「ユーザーにどんなアクションを取ってほしいですか?それを実現する機能を一緒に整理しましょう」

▼下記の資料では、ヒアリング活動によってお客様のお問合せやCVRの向上を達成できた実例を紹介しています。ぜひ参考にしてください。

効果的なヒアリングシートの作り方【6ステップ】

実際にヒアリングシートを設計する手順を6ステップで解説します。

STEP1:案件タイプとクライアント像を特定する

自社が手掛ける主要サイトタイプ(コーポレート/EC/LP等)を絞り、タイプ別にシートを用意します。汎用シート1枚より、タイプ別の特化版が現場で機能します。

STEP2:制作フローから取得すべき情報を逆算する

要件定義書・サイトマップ・ワイヤーフレーム・デザインカンプ・コーディング指示書など、後工程で必要なアウトプットから逆算して、ヒアリング項目を洗い出します。

STEP3:質問順を「答えやすい順」に並び替える

属性・現状確認→目的・ゴール→ターゲット→デザイン→機能→予算・スケジュール、の順が基本です。冒頭から予算や決裁プロセスを聞くと相手が身構えるため、関係性を作ってから進めます。

STEP4:専門用語を平易な言葉に置き換える

クライアントは「レスポンシブ」「CMS」「SEO」などの専門用語を理解しているとは限りません。注釈・図解・例示を添えて、誰でも答えられる質問に整えます。

STEP5:選択肢・例示・参考サイトを用意する

「シンプル」「おしゃれ」など主観表現は、選択肢と参考サイトギャラリーで構造化します。共通言語があってこそ、ヒアリングは初めて機能します。

STEP6:レイアウトを整え、テスト運用する

完成シートは、社内ディレクターや既存クライアントでテスト運用し、(1) 質問の意図が伝わるか、(2) 答えに詰まる箇所はないか、(3) 抜け項目はないか、を確認します。3〜5件のテストを経て本稼働に移すのが安全です。

▼以下の資料は、ヒアリングに特化した「ヒアリングツール」を10選で比較した資料です。ヒアリングツールは、診断コンテンツの作成やチャットボットなどで、ユーザー情報のヒアリングを行うツールです。 類似サービスの比較を行いたい方は、ぜひ参考にしてください。

クライアントの本音と曖昧な要望を引き出すコツ

Web制作で最大の難所は、「おしゃれにしたい」「いい感じで」といった抽象要望の具体化です。次のテクニックで構造化できます。

「おしゃれにしたい」を具体化する5軸

Webデザインの主観的な要望は、次の5軸で言語化できます。

  • :鮮やか⇔落ち着いた、暖色⇔寒色、彩度高⇔低
  • フォント:角張った⇔丸い、明朝⇔ゴシック、太字⇔細字
  • 余白:広い(ミニマル)⇔狭い(情報密度高)
  • 写真:人物中心⇔モノ中心、リアル⇔加工、明るい⇔ムーディー
  • モーション:多い(動的)⇔少ない(静的)、派手⇔シンプル

シートにこの5軸スケールを入れておくと、「おしゃれ」を「落ち着いた色+丸いフォント+広い余白+人物写真+控えめモーション」のように具体的指示に変換できます。

参考サイトの引き出し方(好き・嫌い・避けたい)

参考サイトは最低3つ、できれば5つ集めてもらいます。

  • 「最近、印象に残ったWebサイトを3つ教えてください」
  • 「そのサイトのどの要素が良いと感じますか?」
  • 「逆に、これは絶対にやりたくないというデザインの方向性はありますか?」

参考が1つだけだと模倣リスクが高いため、複数集めて共通項を抽出するのが鉄則です。

数値目標とKPIを引き出す質問テクニック

「サイトで何を達成したいか」を数値で語ってもらうと、提案精度が一気に上がります。

  • 「現状の月間PV・問い合わせ件数を教えてください」
  • 「1年後に何倍にしたいですか?」
  • 「最低でもこの数字は超えたい、というラインはありますか?」

クライアントが数値を言語化できない場合は、業界平均や類似企業のベンチマークを提示して一緒に設定するのが効果的です。

意思決定者・関係者を漏れなく洗い出すコツ

Web制作で最も恐ろしい「ちゃぶ台返し」を防ぐため、関係者を初回で確認します。

  • 「最終決裁者はどなたですか?」
  • 「途中レビューに加わる方は何名いますか?」
  • 「公開前に確認が必要な部署・関係者は?」
  • 「過去のWeb制作で『役員から差し戻し』が起きたことはありますか?」

専門用語の解説と注釈の入れ方

シート内では、専門用語ごとに簡潔な注釈を入れます。

  • CMS:「自分でサイトを更新できるシステム(WordPressが代表例)」
  • レスポンシブ:「PC・スマホ・タブレットで自動的に表示が最適化される設計」
  • ワイヤーフレーム:「デザインの前に作る、ページの骨組み図」

注釈があるだけで、クライアントの回答品質が大きく向上します。

Web制作のヒアリングでよくある失敗と回避策

Web制作のヒアリング段階でよくある失敗5パターンと、回避策を整理します。

失敗1:目的が曖昧なまま着手し方向転換が起きる

「とりあえずリニューアル」のまま進めると、デザイン段階で「やっぱり方向性を変えて」と差し戻されます。回避策は、目的を1行で言語化し、書面で合意してから制作着手することです。

失敗2:決裁者の好みを聞き漏らす

窓口担当者とだけ話を進め、最終決裁者(経営層・役員)が試案で「方向性を変えて」と差し戻すケースです。回避策は、初回ヒアリングで「最終決裁者は誰で、過去どんなサイトを評価したか」を必ず確認することです。

失敗3:原稿・素材の準備状況を把握していない

「原稿は後で送ります」と曖昧にして進めると、サイト公開直前に「原稿が間に合わない」「素材がない」とスケジュールが崩壊します。回避策は、ヒアリング段階で原稿・写真・動画の準備状況と担当者・期限を一覧化することです。

失敗4:修正回数・追加要望の範囲を握れていない

「修正は何回まで」「追加要望は別途見積もり」を握っていないと、無限修正ループに陥ります。回避策は、契約書とヒアリングシートの両方に修正条件と追加要望の発生条件を明記することです。

失敗5:既存サイトの引き継ぎ情報が不足する

リニューアル案件でドメイン・サーバー・既存CMSの引き継ぎ情報が揃わず、公開直前に作業が止まるケースです。回避策は、リニューアル案件専用のヒアリング項目を用意し、初回で必ず引き継ぎ情報を確認することです。

失敗を防ぐ12項目チェックリスト

ヒアリング終了時に、次の12項目を確認しましょう。

  1. サイトの目的とKPIが言語化されているか
  2. ターゲットがペルソナレベルで具体化されているか
  3. 必要なページとサイトマップが見えているか
  4. 機能要件が言語化されているか
  5. 参考サイト3つ以上を入手したか
  6. 避けたいデザインを聞いたか
  7. 既存資産(ドメイン・サーバー・素材)を把握したか
  8. 原稿・素材の準備状況と期限を確認したか
  9. スケジュールと公開日が確定しているか
  10. 予算と納品形式が合意されているか
  11. 最終決裁者と社内承認フローを把握したか
  12. 修正回数・追加要望の発生条件を共有したか

▼下記の資料では、実際にアンケートを作成する際に回答率の高いアンケートを作成するために『どんな項目があるばべきか』『回答率の高いアンケートの特徴』など、実例を交えながら解説しいます。

アンケート作成でお悩みのある方は、下記の資料を参考にしながら効果的ななアンケートの作成方法を確認してみてください。

Web制作ヒアリングを効率化するデジタルツール

紙・Excel運用は、案件規模・組織規模が大きくなるほど限界が見えてきます。

紙・Excel運用の限界と乗り換えタイミング

次の状況が見え始めたら、デジタル化を検討しましょう。

  • 案件数が月5件を超え、ファイル管理が煩雑になる
  • 複数ディレクターでのバージョン管理にズレが生じる
  • リモートクライアントへの対応が増えた
  • 過去案件のヒアリング履歴が活用できていない

デジタルヒアリングツールで自動化できる業務

デジタル化により、次の業務が自動化できます。

  • 事前ヒアリング(対話型UI・分岐質問)
  • 集計・要件定義書のドラフト自動生成
  • 過去案件の検索・参照
  • クライアントへの自動リマインド・督促

プロジェクト管理ツール(Notion・Asana等)との連携

ヒアリング情報をNotion・Asana・monday.comなどのプロジェクト管理ツールに連携すると、要件→デザイン→コーディング→公開の進捗を一元管理できます。

デザインツール(Figma)・CMSとの連携

Figmaなどのデザインツールには、ヒアリング結果(カラーパレット・フォント指定)を直接反映できます。CMS(WordPress・Studio・Webflow等)と連携することで、要件→デザイン→実装までの工程をシームレスに繋げられます。

ツール選定の3つのチェックポイント

ツール選定時に確認すべき観点は次の3つです。

  1. クライアントが回答しやすいUI:スマホでもストレスなく回答できるか
  2. 分岐ロジック:サイトタイプや回答内容に応じて質問を出し分けられるか
  3. 既存ツール連携:Figma・CMS・プロジェクト管理ツールと連携できるか

Web制作ヒアリングシートに関するよくある質問(FAQ)

最後に、現場でよく寄せられる質問にQ&A形式でお答えします。

Q1. ヒアリングシートはなぜWeb制作で必要なのですか?

  1. Web制作は工程が長く、ヒアリング段階の漏れが後工程で何倍にも跳ね返ります。1問の確認不足が、デザインとコーディング両方のやり直しを意味することもあります。シート化により、(1) 聞き漏れ防止、(2) 担当者間の品質統一、(3) 後工程への引き継ぎ効率化、が実現します。

Q2. どんな項目をヒアリングシートに入れるべき?

  1. 本記事の必須項目12個(基本情報・目的・ターゲット・参考サイト・サイトマップ・コンテンツ・デザイン・機能・既存資産・SEO・スケジュール・予算)を最低限カバーしてください。さらにサイトタイプ別の追加項目を組み合わせるのがおすすめです。

Q3. ヒアリングシートはどのタイミングで送るべき?

  1. 初回打ち合わせ前に簡易版を送るのがおすすめです。クライアントが事前に内容を整理できるため、当日のヒアリング深度が一段上がります。事前は10〜15問の基本情報に絞り、対面で深掘りする2段階運用が現実的です。

Q4. 質問数は何問が適切?

  1. 事前回答型なら15〜20問、対面ヒアリング型なら30〜40問が目安です。コーポレートサイトのリニューアルなど大型案件では50問を超えることもあります。案件規模に応じて使い分けましょう。

Q5. リニューアル案件と新規案件で項目は変えるべき?

  1. 大きく変えるのが推奨です。リニューアルは「既存サイトの分析(良い点・改善点・引き継ぎ情報)」を独立章として追加します。新規案件は逆に「サイトの存在価値・ターゲット設定」に時間を割く設計が有効です。

Q6. ヒアリングシートの管理・共有方法は?

  1. クラウドツール(Notion・Googleドライブ・専用ヒアリングツール等)で、案件ごとにフォルダ分けし、ヒアリングシート・要件定義書・議事録・参考素材を1か所に集約する運用がおすすめです。属人化を防ぎ、後の振り返りや組織知化にも繋がります。

Web制作のヒアリングを効率化するなら「インタビューズ」

ヒアリングシートは作成までが半分、運用と改善が半分です。「Excel運用に限界を感じる」「事前ヒアリングの回収率が低い」「サイトタイプが多くシートが乱立している」―そんなWeb制作の現場におすすめなのが、対話型ヒアリングツール「インタビューズ」です。

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  3. 画像・URLアップロード対応:参考サイトのURLや既存ブランドガイドラインのアップロードまでシート内で完結

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まとめ

Web制作のヒアリングシートは、要件定義の手戻りを最小化し、初稿通過率と利益率を改善する強力なツールです。本記事で紹介した必須項目12個・サイトタイプ別7種のテンプレート・制作フェーズ別質問例・抽象要望の5軸具体化テクニック・失敗パターン対策を起点に、自社の制作フローに合うヒアリングシートを作ってみてください。

Web制作の成果は、コーディングスキルやデザインセンス以上に「ヒアリングで取った情報の質」で決まります。要件定義→デザイン→コーディング→公開の各フェーズで適切な質問を入れ、決裁者・参考サイト・原稿準備状況・既存資産を丁寧に押さえることで、手戻り工数と利益率は確実に変わります。

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