ヒアリング調査の進め方完全ガイド|確認項目10個・質問例50・フレームワーク6選
- 2022/10/30
- 2026/05/14
目次
「ヒアリング調査の体系的な進め方が分からず、毎回試行錯誤になる」「対象者を集めて話を聞いたものの、何を分析すればよいか掴めない」「アンケートとの違いがあいまいで、どちらを採用すべきか判断できない」――マーケティング・UXリサーチ・顧客理解・要件定義の現場で、ヒアリング調査は成果を左右する基幹手法でありながら、体系化された情報が少ない領域です。
本記事では、ヒアリング調査の定義・他調査手法との違い・3種類の調査スタイル(構造化/半構造化/非構造化)・進め方7ステップ・確認すべき項目10個・シーン別活用法・質問例50選・成功のコツ7つ・フレームワーク6種・データ整理と分析手法・トレーニング法・FAQまでをまとめて解説します。読了後には、自社の目的に最適なヒアリング調査を設計し、再現性高く成果に繋げられる状態を目指せます。
監修・運営は、累計1,000社以上に導入されている対話型ヒアリングツール「インタビューズ」を提供する株式会社ラーナーズです。記事の最後では、ヒアリング調査を組織横断で運用するためのデジタル化のステップもご紹介します。
ヒアリング調査とは?目的と他調査手法との違い

ヒアリング調査とは、対象者から直接話を聞いて、定性データを収集・分析する調査手法です。アンケート調査では届かない「なぜそうするのか」「どんな背景があるのか」といった文脈情報を得るのに最適な手法として、ビジネスのあらゆる場面で活用されています。
ヒアリング調査の定義と目的
ヒアリング調査の目的は、(1) 表面的な要望の奥にある潜在ニーズ・インサイトを引き出す、(2) 数値データでは表現できない文脈・背景・感情を理解する、(3) 仮説の検証や反証の材料を集める、の3点に集約されます。
ヒアリング調査が活躍するシーン
ヒアリング調査が特に有効なのは、次の5つの場面です。
- 営業の課題深掘り・既存顧客のインサイト把握
- UXリサーチ・プロダクト改善
- 顧客理解・マーケティング訴求軸の発見
- システム開発の要件定義
- 採用面接・退職者ヒアリング
汎用性の高い手法ですが、目的に応じた設計がなされてはじめて成果に繋がります。
アンケート調査・グループインタビュー・デプスインタビューとの違い
似た調査手法を整理しましょう。
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手法 |
形式 |
サンプル数 |
データ形式 |
主な目的 |
|
アンケート調査 |
フォーム |
数十〜数千人 |
定量 |
全体傾向把握 |
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ヒアリング調査 |
1対1〜少人数 |
数人〜数十人 |
定性 |
文脈・背景理解 |
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グループインタビュー |
1対6前後 |
1〜2グループ |
定性 |
集団の反応観察 |
|
デプスインタビュー |
1対1 |
5〜10人 |
定性・深掘り |
インサイト抽出 |
ヒアリング調査は、構造化の度合いを変えることで、シンプルな情報取得から深いインサイト抽出まで対応できる、柔軟性の高い手法です。
定量調査と定性調査の使い分けマトリクス
定量調査と定性調査は、目的とサンプル数の両軸で使い分けます。
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目的 |
推奨手法 |
|
仮説構築・新規発見 |
定性(ヒアリング・デプスインタビュー) |
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仮説検証 |
定量(アンケート) |
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全体傾向把握 |
定量(アンケート) |
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原因深掘り |
定性(ヒアリング) |
|
反応の観察 |
定性(グループインタビュー) |
実務的には「定量で全体傾向→定性で原因深掘り」「定性で仮説構築→定量で検証」と組み合わせるのが王道です。
▼以下では、ヒアリングを効率化させるためのヒアリングシートの作り方をステップ別に解説し、具体的な「ヒアリングシート制作の基礎知識」や「営業のためのヒアリングシートに盛り込むべき6つのポイント」を記載しております。
資料にあるステップをもとに、営業活動のヒアリングの質やスピードアップを検討中の方は、是非ご参考にしてください。
ヒアリング調査の3つの種類(構造化・半構造化・非構造化)

ヒアリング調査は構造化の度合いによって3種類に分かれます。目的に応じて使い分けることが、成果を分けるポイントです。
構造化ヒアリング(項目・順番固定)
質問項目と順番をあらかじめ厳密に決め、全対象者に同一の質問を行うスタイルです。
- 強み:結果の比較・集計が容易
- 弱み:想定外の発見が起きにくい
- 用途:採用面接・業務監査・統計的に処理したい調査
半構造化ヒアリング(ガイドあり・順序自由)
質問項目はあるものの、順番や深掘りの度合いは対話の流れに応じて柔軟に変えるスタイルです。
- 強み:柔軟性と網羅性のバランスが良い
- 弱み:聞き手のスキルが品質を左右する
- 用途:営業ヒアリング・UXリサーチ・取材
ビジネスシーンで最も汎用的に使われる形式です。
非構造化ヒアリング(自由対話)
決まった項目を持たず、自由な対話の中から発見を得るスタイルです。
- 強み:深いインサイト・想定外の発見が得られる
- 弱み:結果の構造化が難しく聞き手の力量に大きく依存
- 用途:エスノグラフィ的調査・新規事業の探索リサーチ
目的別の使い分け早見表
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目的 |
推奨スタイル |
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比較分析・集計したい |
構造化 |
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バランスよく深掘りしたい |
半構造化 |
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探索的に発見を得たい |
非構造化 |
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採用・評価面談 |
構造化(公平性確保) |
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顧客インタビュー |
半構造化(対話重視) |
▼下記では、営業未経験者の方でもすぐに必要な情報をヒアリングできるシートをテンプレートにしています。無料でダウンロードできますので、初回商談で必要なヒアリング・情報収集を行いたい方は、ぜひご参照ください。
ヒアリング調査の進め方【7ステップ】

ヒアリング調査は、設計→実施→分析→活用の3段階を7つのステップで進めるのが標準です。
STEP1:目的とリサーチクエスチョンを定義する
「この調査で何を明らかにしたいのか」を1〜3個のリサーチクエスチョンに絞ります。「20代女性が美容サービスを継続利用しなくなる理由は?」のように具体的な問いに落とし込みます。
STEP2:対象者の要件と人数を決める
対象者の属性(年齢・職業・利用経験等)を定め、人数を設定します。BtoCのUXリサーチなら5〜10名、BtoBの新規事業仮説検証なら3〜5名から始めるのが目安です。
STEP3:仮説とヒアリングガイドを作成する
「対象者はおそらく◯◯と感じているはず」という仮説を3〜5個立て、検証/反証する質問を組み込んだガイドを作成します。
STEP4:対象者をリクルートする
社内ネットワーク・既存顧客リスト・調査会社・Webパネルなどから対象者を集めます。謝礼・NDA・同意書を事前に整え、スケジュール調整を行います。
STEP5:ヒアリングを実施する(録音・記録)
事前に同意を得て録音・録画します。聞き手は質問を消化することよりも「相手に存分に語ってもらう」ことを最優先にし、発話比率は30%以下を意識します。
STEP6:データを整理・分析する
文字起こしされた発言を切片化し、コーディング(オープン→アクシャル→セレクティブ)で構造化します。複数件のヒアリングを通して、共通パターン・差異・インサイトを抽出します。
STEP7:結果をアクションに繋げる
抽出したインサイトを、(1) 商品改善案、(2) マーケティング訴求案、(3) 営業スクリプト改善案、(4) 既存顧客のリテンション施策、などの具体施策に翻訳して初めて調査の価値が組織に伝わります。
▼下記の資料では、実際にアンケートを作成する際に回答率の高いアンケートを作成するために『どんな項目があるばべきか』『回答率の高いアンケートの特徴』など、実例を交えながら解説しいます。
アンケート作成でお悩みのある方は、下記の資料を参考にしながら効果的ななアンケートの作成方法を確認してみてください。
ヒアリング調査で確認すべき項目10個

業界・シーンが違っても、ヒアリング調査には共通する確認項目があります。以下の10項目を最低限押さえましょう。
① 対象者の基本情報(属性・組織情報)
年齢・性別・職業・所得層・家族構成(BtoCの場合)、会社名・業種・部署・役職(BtoBの場合)などの属性です。後のクロス集計や分析に必須です。
② 現状の業務・行動・利用実態
「現在◯◯をどのように使っていますか」「日常の業務フローを教えてください」など、客観的な事実情報です。
③ 困りごと・課題・痛み
「最も時間がかかっている工程は?」「不便を感じる瞬間は?」など、課題の所在を引き出します。
④ 課題の原因と背景
「いつから感じているか」「なぜそうなっているのか」「周囲の人はどうか」など、課題の構造を深掘りします。
⑤ これまでに試した解決策とその結果
過去の対処行動を聞くことで、「すでに排除された選択肢」と「効果がなかった理由」が分かります。同じ提案を繰り返さないために重要な情報です。
⑥ 達成したいゴール・理想像
「解決できたらどうなりたいか」を語ってもらうことで、提案の方向性と訴求軸が明確になります。
⑦ 意思決定の判断基準と優先順位
「採用判断の基準は何ですか?」「優先順位を3つ挙げると?」を確認します。
⑧ 競合・代替手段の検討状況
他社サービス・代替手段の利用状況、過去の検討経験を聞きます。「直接競合名を聞きにくい場合は、現状の代替策を聞き出す」のがコツです。
⑨ 予算・スケジュール・関係者
BtoBの場合は予算レンジ・導入時期・決裁プロセスを、BtoCの場合は購入時期・予算感を確認します。
⑩ 懸念点・不安・成功定義
「導入で気になる点は?」「成功と判断する基準は?」を確認します。懸念を共有してもらえれば、それを解消する提案が刺さりやすくなります。
▼ビジネスにおいて「ヒアリングの質」は、その後の提案の精度や成果を大きく左右します。しかし、実際の現場では以下のような悩みがよく聞かれます。
- 「何をどこまで聞けばいいのかわからない」
- 「毎回ヒアリングの内容が属人化していて、標準化できない」
- 「新人や外注メンバーにヒアリング業務を任せにくい」
- 「案件ごとに内容が違うため、毎回シートをゼロから作ってしまう」
下記のヒアリングシートテンプレートでは、上記のような現場の課題を解決するためにWeb制作・採用・営業・ブランディングなど、用途別・目的別にヒアリング項目が体系立てられており、誰でもすぐに使えるフォーマットになっています。
さらに、テンプレートには診断ノウハウやチェック項目も付属していますので、ヒアリングを通じて「課題の構造化」や「次のアクション提案」まで自然に導けます。
シーン別ヒアリング調査の活用法

ヒアリング調査はシーンによって、深掘りすべきテーマと運用方法が大きく異なります。
営業・商談での活用
初回ヒアリングではBANT情報の取得と課題発見、既存顧客では利用実態の把握とアップセル機会の探索が中心になります。SPINやMEDDICフレームワークと組み合わせると効果的です。
UXリサーチ・プロダクト改善での活用
UXリサーチでは「ユーザーの行動の理由」「製品の使われ方の実態」を深掘りします。デプスインタビュー(60〜90分)を5〜10名に実施し、共感マップ・カスタマージャーニーマップで可視化するのが王道です。
マーケティング・顧客理解での活用
顕在ニーズではなく潜在ニーズ・インサイトの抽出が中心になります。「事実・行動・過去エピソード」を引き出すJTBD型の質問設計が効果的です。
要件定義・システム開発での活用
業務フロー・既存システム・連携要件を漏れなく聞き出します。5W1Hで業務を分解し、MUST条件とWANT条件を明確に切り分けるのが基本です。
採用・退職者調査での活用
採用面接では構造化ヒアリングで公平性を確保、退職者ヒアリングは半構造化で組織課題を深掘りします。退職者ヒアリングは組織改善の宝庫であり、独立した運用設計が望ましい領域です。
M&A・経営戦略デューデリでの活用
M&Aの企業評価では、経営層・キーパーソンへのデプスインタビューが必須です。組織文化・人事制度・主要顧客との関係性など、書類・データには現れない情報を引き出します。
▼以下の資料は、ヒアリングに特化した「ヒアリングツール」を10選で比較した資料です。ヒアリングツールは、診断コンテンツの作成やチャットボットなどで、ユーザー情報のヒアリングを行うツールです。 類似サービスの比較を行いたい方は、ぜひ参考にしてください。
ヒアリング調査で使える質問例【50選】

ヒアリング調査の質は、質問の設計で大きく決まります。フェーズ別の質問例を整理します。
アイスブレイク・関係構築フェーズの質問例
- 普段のお仕事(生活)の流れを教えてください
- このテーマに関心を持たれたきっかけは何ですか
- 直近で特に印象に残った出来事を教えてください
- 今日の調査で、お話しできることに不安な点はありますか
- 30分ほどお時間をいただきますが、よろしいでしょうか
現状把握フェーズの質問例
- ◯◯(対象テーマ)に関わる業務(行動)の頻度はどれくらいですか
- 関係する人物・チーム・サービスは何ですか
- 直近1週間で◯◯に関連して取った行動を教えてください
- 既存ツール・サービスをどう使い分けていますか
- 現状の業務(行動)で満足している点はどこですか
課題深掘りフェーズの質問例
- 現状で最も時間がかかっている工程はどこですか
- その課題は、いつ頃から続いていますか
- 過去にうまくいかなかった経験を教えてください
- 課題が起きる「典型的な瞬間」を具体例で教えてください
- もう一段詳しく、その背景を教えていただけますか
- 周囲の方も同じ困りごとを感じていますか
- 課題を放置した場合、どんな影響が出そうですか
- もし制約がなければ、どう変えたいですか
「なぜ?」を5回繰り返す5Whysの質問例
- なぜそうされましたか?(1回目)
- それはなぜ大切なのでしょう?(2回目)
- なぜそれがご自身にとって価値があるのでしょう?(3回目)
- いつ頃からそう考えるようになりましたか?(4回目)
- そう考えるきっかけになった出来事はありますか?(5回目)
競合・代替手段の質問例
- 同じような目的で、他にどんな選択肢を検討しましたか
- 過去に類似サービスを使ったことはありますか
- そのサービスで満足だった点・不満だった点は?
- もし今のサービスがなくなったら、何を代替に使いますか
- 友人・同僚に勧めたい/勧めたくない理由は?
やってはいけないNG質問とその改善例
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NG質問 |
問題点 |
改善例 |
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「◯◯にお困りですよね?」 |
誘導質問 |
「◯◯に関して、どんなことを感じていますか?」 |
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「もし◯◯があったら使いますか?」 |
仮定の質問は信頼性が低い |
「過去に類似の選択肢があったとき、どう行動しましたか?」 |
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「なぜ買わないんですか?」 |
否定的・尋問的 |
「購入を見送られた背景には何がありましたか?」 |
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「他の人は◯◯と言っていますが」 |
同調圧力 |
「ご自身としてはどう感じますか?」 |
ヒアリング調査では「意見」より「事実・行動」を聞くのが鉄則です。「もし〜だったら」という仮定の質問は、本人も予測でしか答えられないため信頼性が下がります。
ヒアリング調査を成功させる7つのコツ

質問の中身に加えて、調査全体を成功に導くコツを7つ紹介します。
コツ1:仮説を持ちつつ「反証」する姿勢を取る
仮説があることで深掘りができますが、仮説に縛られると反証情報を見逃します。「自分の仮説が間違っていたら、それも価値ある発見」という姿勢で臨むことが、優れた調査者の条件です。
コツ2:意見ではなく「事実・行動」を聞く
「どう思いますか?」よりも「最近、どう行動しましたか?」が情報の質を上げます。意見は社会的に望ましい答えが返りやすい一方、行動には嘘がつきにくいためです。
コツ3:過去のエピソードを語ってもらう
「もし〇〇があったら使いますか?」は仮定の質問で信頼性が低いです。代わりに「過去に類似の選択肢があったときどうしましたか?」と過去エピソードを聞くと、実際の行動原理が見えてきます。
コツ4:沈黙を恐れず3秒待つ
質問のあと、相手が考え込んだら3〜5秒は待ちます。沈黙を埋めようと聞き手が話し始めると、出かかった本音が引っ込みます。沈黙は「思考の時間」と捉えます。
コツ5:相手の言葉をリフレーズして確認する
「◯◯ということですね」と相手の言葉を返すと、本人の中で言語化が進み、より深い気付きが引き出されます。リフレーズは確認だけでなく深掘り装置でもあります。
コツ6:発話比率は30%以下に抑える
ヒアリング中に聞き手が話す時間は、全体の30%以下が理想です。録音を聞き返して比率を計測する習慣をつけると、自分の癖が見え自己改善できます。
コツ7:言葉だけでなく表情・声色・間からも情報を取る
「言葉になっていない情報」が、本質的な動機を示すことがあります。声のトーンが下がった、目線が泳いだ、姿勢が変わった瞬間に深掘りすることで、表層の言葉を超えたインサイトに到達できます。
ヒアリング調査で使えるフレームワーク6選

ヒアリング調査の再現性を上げるフレームワークを6種類紹介します。
SPIN話法(状況・問題・示唆・解決)
S(状況)→P(問題)→I(示唆)→N(解決の価値)の順で質問を組み立てます。営業ヒアリングだけでなく、UXリサーチでも問題の深掘り構造として活用できます。
BANT(予算・決裁・必要性・時期)
B・A・N・Tの4項目で見込み確度を判定するフレームワークです。BtoB営業ヒアリングの基本として広く使われます。
3C分析(顧客・競合・自社)
Customer・Competitor・Companyの3視点で情報を整理します。マーケットリサーチや競合分析調査で特に有効です。
4W2H/5W1H(業務フロー整理)
Who・What・When・Where・Why・How・How muchで業務フローを分解します。要件定義や業務改善の調査で特に有効です。
JTBD(Jobs To Be Done|本質的動機)
「顧客は商品を買っているのではなく、達成したいジョブのために雇用している」という発想のフレームです。「どんな状況で・何を達成したくて・どんな成果を期待しているのか」の3点を中心に質問します。プロダクト企画・新規事業に特に有効です。
MEDDIC(エンタープライズ向け)
大企業向けの複雑な意思決定プロセスに対応するフレームワークです。Metrics・Economic Buyer・Decision Criteria・Decision Process・Identify Pain・Championの6要素で構成されます。
ヒアリング調査データの整理と分析手法

ヒアリングは「実施して終わり」ではなく、分析と可視化で初めて施策に繋がります。
文字起こしとコーディング
ヒアリング録音を文字起こしし、発言を意味単位で切片化します。コーディングは次の3段階で進めます。
- オープンコーディング:発言にラベルを付ける
- アクシャルコーディング:似たラベルをカテゴリ化する
- セレクティブコーディング:カテゴリから上位概念(インサイト)を抽出する
KJ法でアイデアを構造化する
切片化した発言を、付箋(物理またはMiro等のデジタル)で関連性ごとに集約します。集約の中で気付いたグループ名が、しばしばインサイトのヒントになります。
SWOT分析で戦略示唆を整理する
ヒアリングで得られた情報を、自社の強み・弱み・機会・脅威に分類することで、戦略示唆まで一気に整理できます。
カスタマージャーニーマップで可視化する
ジャーニーマップは、ヒアリング結果を経営層や他部門に共有する際に最も伝わりやすい可視化手法です。ペインポイントとオポチュニティが一目で把握できます。
ペルソナシート・インサイトステートメントの作成
最終アウトプットは、(1) 代表的なユーザーを1ページにまとめたペルソナシート、(2) 「○○な人は、△△だから□□したい」という形のインサイトステートメント、の2つが標準です。
報告書・提案書への落とし込み方
調査結果は、(1) サマリー1〜2枚、(2) リサーチデザイン(目的・対象・方法)、(3) 主要な発見、(4) インサイト、(5) 提言・アクションプラン、の5構成で報告書にまとめます。経営層への報告には特にサマリー1枚での集約が重要です。
ヒアリング力を高めるトレーニング法

ヒアリング力は本を読むだけでは身につきません。実践と振り返りのサイクルが不可欠です。
ロールプレイングの設計と運用
ヒアリング役・対象者役・観察者役の3人組でロープレを行うのが効果的です。観察者がチェックリストで客観的にフィードバックすることで、自分の癖が見えてきます。週1回30分でも積み重ねると、3カ月で見違える変化が出ます。
録音・録画の振り返り術
自分のヒアリングを録画し、商談後に見直すのが最強の練習法です。(1) 発話比率、(2) オープン/クローズドの使い分け、(3) 沈黙の使い方、(4) 要約と確認、の4点を確認すると、改善ポイントが見えてきます。
トップ営業・トップリサーチャー同行のチェックリスト
ベテランの同行はただ見るだけでなく、次の項目をメモしましょう。
- 序盤のアイスブレイクで何を話したか
- 質問の順序はどうだったか
- 相手が話し詰まったときの対応
- 仮説を立てた瞬間がどこで分かったか
- クロージング前の確認内容
商談後に「なぜそうしたか」を5分でも聞ければ、暗黙知が形式知化されます。
日常生活で鍛えるトレーニング5つ
日常の場面でもヒアリング力は鍛えられます。
- 友人・家族の話を最後まで遮らずに聞く
- 相手の話を要約して「つまり〇〇ということ?」と返す
- インタビュー番組・ポッドキャストで質問の構造を分析する
- ニュース記事を読んで「自分なら何を追加質問するか」を考える
- 1日の終わりに、その日の会話で印象に残った発言を書き出す
業務外でも「聞く・要約する・問いを立てる」習慣を持つと、商談での反射神経が格段に上がります。
マネージャーが組織として品質を上げる仕組み
個人スキル向上に加え、組織として品質を保つには、(1) ヒアリングシートの標準化、(2) 録画ベースのベストプラクティス共有会、(3) 1on1でのフィードバック、(4) 月次の改善サイクル、(5) ナレッジベースへの蓄積、の5つを制度化することが効果的です。
ヒアリング調査に関するよくある質問(FAQ)

最後に、現場でよく寄せられる質問にQ&A形式でお答えします。
ヒアリング対象者の人数は何人が適切?
- BtoCのUXリサーチなら5〜10人、BtoBの新規事業仮説検証なら3〜5人から始めるのが目安です。「新しい発見が出なくなる(理論的飽和)」まで実施するのが理想ですが、実務的には10人前後で重要なインサイトの大半は引き出せます。大規模な定量的検証が必要な場面ではアンケートと組み合わせます。
1人あたりの所要時間は?
- 半構造化インタビューで60〜90分が標準です。営業ヒアリングなど目的が限定的な場合は30〜60分でも機能します。30分以下は深掘り不足、120分以上だと相手の集中力が落ちます。
オンラインと対面でどちらが望ましい?
- 仮説検証中心のヒアリングならオンラインで十分機能します。表情・空気感・周辺環境まで観察したい(エスノグラフィ寄りの)場面は対面が適しています。リクルートのハードルが下がる点でオンラインを活用する組織が増えています。
録音・録画は必要?同意取得は?
- 半構造化以上のヒアリングは録音・録画が原則必須です(後の分析のため)。事前に同意書を取り、利用目的・保管期間・第三者提供の有無を明示します。同意のない録音は信頼関係と法的リスクの両面で避けます。
BtoBとBtoCでアプローチは変える?
- BtoBは「組織のジョブ」と「個人のジョブ」を切り分ける視点が重要です。BtoCは「個人の生活・価値観・感情」に深く入る設計が中心です。リクルーティング・所要時間・謝礼水準・同意プロセスもそれぞれ異なるため、最初に設計を切り分けます。
ヒアリング調査の結果はどう経営に活かす?
- (1) 商品開発・改善のロードマップ、(2) マーケティング訴求軸の決定、(3) 営業トークスクリプトの更新、(4) 既存顧客のリテンション施策、(5) 新規事業の方向性決定、の5つに直接活用できます。経営層への報告には、ペルソナシート・ジャーニーマップ・インサイトステートメントの3点セットが効果的です。
ヒアリング調査を組織で運用するなら「インタビューズ」

ヒアリング調査は、設計・実施・分析・組織展開という複数工程の積み重ねです。「Excel運用に限界を感じる」「事前ヒアリングの回収率が低い」「過去の調査データが活用できていない」――そんな組織におすすめなのが、対話型ヒアリングツール「インタビューズ」です。
インタビューズが選ばれる3つの理由
- 対話型UIで高回答率:スマホ完結のチャット形式で、Webフォーム比1.5倍以上の回答率
- 柔軟な分岐ロジック:回答内容に応じて次の質問を出し分け、構造化〜半構造化ヒアリングに対応
- 集計・分析機能:結果の自動集計と過去ヒアリング履歴の横断検索
営業・マーケ・UX・人事各部門の活用事例
導入企業からは「営業の事前ヒアリングを自動化し商談前のBANT取得率を改善」「UXリサーチの実施頻度が月1回→週次運用に」「採用面接の評価バラつきが減った」「退職者ヒアリングが組織知化された」など、部門横断の成果が報告されています。
無料テンプレート・無料トライアルのご案内
インタビューズでは、営業・UXリサーチ・顧客満足度調査・退職者インタビューなど、シーン別の無料テンプレートを公開中です。実際の操作感を試したい方には、無料トライアル・無料デモもご用意しています。
▼Interviewz(インタビューズ)は、ノーコード型のSaaSツールで、顧客ヒアリングの効率化をサポートするために設計された画期的なソリューションです。
インタビューズは、以下の特徴を兼ね備えています。
- 簡単な操作性
タップ操作だけで、診断や質問がスムーズに行えます。技術的な知識がなくても直感的に操作できるので、誰でも簡単に利用できます。
- 多彩な連携機能
SlackやGoogleスプレッドシートなど、外部ツールとの連携が可能です。これにより、データの共有や分析がより効率的になります。
- EFO(入力フォーム最適化)機能
ユーザーの負担を軽減するために、入力フォームを最適化しています。これにより、ストレスなく情報を収集することが可能です。
- マーケティング調査にも対応
カスタマーサポートやアンケート収集、マーケティング調査など、さまざまな場面で活用できる柔軟性を持っています。
上記のように、「インタビューズ」は顧客ニーズを正確に把握し、効果的なマーケティング戦略を実現するために欠かせないツールです。より詳しい情報や導入事例について知りたい場合は、ぜひ下記のサービス概要をご参照ください。
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- ヒアリングシートの作り方|必須項目とテンプレート
- ビジネスヒアリングの重要性と流れ・必須項目
- ヒアリングとインタビューの違いと活用法
- インタビュー結果のまとめ方と分析方法
- ヒアリングとアンケートの違い・使い分け
まとめ
ヒアリング調査は、アンケートでは届かない「なぜ」「どんな背景か」を引き出す強力な調査手法です。本記事で紹介した3種類の構造化スタイル・進め方7ステップ・確認項目10個・シーン別活用法・質問例50選・コツ7つ・フレームワーク6種・分析手法を起点に、自社のリサーチプロセスを再設計してみてください。
ヒアリング調査の本質は「相手の世界観を理解する」ことです。意見ではなく事実、仮定ではなく過去エピソード、抽象表現ではなく具体的な瞬間を聞き出すスタンスが、表層的な情報収集から本質的なインサイト発見へと到達する鍵になります。
ヒアリング調査を組織として運用したい方、Excel・紙運用に限界を感じる方は、対話型ヒアリングツール「インタビューズ」もぜひご検討ください。無料デモ・資料請求はいつでも承っております。
インタビューズは14日間のトライアル期間中もすべての機能を無料でお試しいただけますので、ぜひこの機会にご利用ください。
▼Interviewz(インタビューズ)に新機能が追加され、CSSカスタマイズとHTMLタグ埋め込みが可能となりました。これにより、自社ブランドのデザインに合わせた診断・ヒアリングページを最短1日で構築できます。
フォントやカラーの変更、アニメーション追加、外部ツールや分析コードの設置も簡単で、SEO対策やCVR向上、データ活用がスピーディーに行えます。さらに、プレビュー機能で事前確認し即時反映できるため、マーケティング施策の自由度と実行スピードが大幅に向上し、リード獲得や効果測定改善を加速させることが可能です。
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Interviewz(インタビューズ)をご活用いただくことで以下のことが解決できます。
• 新規お問い合わせ、相談数の向上
• ヒアリングの内容の最適化から受注率の向上
• ヒアリングコスト(人件費・タイムコスト)の削減
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• サービス/プロダクトのマーケティングリサーチ
• 既存顧客、従業員のエンゲージメント向上
• データ登録負荷の軽減
• サイトにおけるユーザーの行動情報のデータ蓄積
▼Interviewz(インタビューズ)の主な活用方法
• 総合ヒアリングツール
• チャットボット
• アンケートツール
• カスタマーサポートツール
• 社内FAQツール
Interviewzの機能一覧|総合的なヒアリング活動を網羅
Interviewzでは、下記のような総合的なヒアリング活動を支援する機能を揃えております。





