【そのまま使える】看護業務改善アンケートの質問例|現場の負担を減らす設問設計と活用法
- 2026/01/02
- 2026/01/02
目次
看護業務を改善したいと思ってアンケートを実施しようとしても、
「何を聞けば業務改善につながるのかわからない」
「毎回アンケートは取っているが、結局現場は変わっていない」
そんな悩みを感じている管理者や師長の方は多いのではないでしょうか。
看護業務改善アンケートは、質問の作り方次第で“単なる不満回収”にも、“現場を動かす判断材料”にもなります。
重要なのは、満足度を測ることではなく、どの業務を、なぜ、どう変えるべきかが見える設問を用意することです。
本記事では、そのまま使える看護業務改善アンケートの質問例を中心に、目的別の設問設計、聞いてはいけない質問、アンケート結果を業務改善に活かす考え方までを整理しました。
【そのまま使える】看護業務改善アンケートの質問例
看護職員の基本情報を把握する質問例
看護業務改善アンケートでは、いきなり業務負担や不満を聞く前に、回答者の前提条件をそろえることが欠かせません。
同じ業務内容でも、経験年数や職位、勤務形態によって感じる負担や課題は大きく異なるからです。
このパートで収集するのは、個人を評価したり特定したりするための情報ではありません。
アンケート結果をあとから正しく読み解くための「分析軸」をつくることが目的です。
具体的には、以下のような質問例が考えられます。
- 現在の職種を教えてください
- 看護職としての通算経験年数を教えてください
- 現在の職位や役割を教えてください
- 主な勤務形態(常勤・非常勤・夜勤の有無など)を教えてください
- 主に担当している診療科や部署を教えてください
- 現在の職場での勤続年数を教えてください
これらの質問があることで、「経験年数が浅い層に負担が集中している」「特定の部署で業務量が重い」といった傾向を、感覚ではなくデータとして把握できます。
この前提情報がそろってはじめて、次に聞く業務負担の回答が、具体的な改善判断に使えるようになります。
業務負担を把握するための質問例
業務改善アンケートの中核となるのが、日々の業務負担に関する質問です。
ただし、「忙しいですか」「負担に感じていますか」といった聞き方だけでは、改善につながる情報はほとんど得られません。
ここでは、何が・なぜ・どのように負担になっているのかを一続きで把握できる設計にします。
- 日々の業務の中で、特に時間や手間がかかっていると感じる業務は何ですか
- その業務を負担に感じる主な理由は何ですか
- その業務は、特定の看護職員に偏っていると感じますか
- 時間内に終わらず、時間外対応になりやすい業務はありますか
- 業務量そのものと、業務の進め方(手順・ルール)のどちらに課題があると感じますか
- やり方を見直せば、負担を減らせそうだと感じる業務はありますか
この質問例をまとめて見ることで、人手不足なのか、業務フローの問題なのか、あるいは属人化が原因なのかが見えやすくなります。
改善策を考える際も、「とりあえず人を増やす」ではなく、「どこを変えれば効果が出やすいか」という判断がしやすくなります。
コミュニケーション・連携状況を把握する質問例
看護現場では、業務量そのもの以上に、情報共有や連携のズレが負担を増やしているケースも少なくありません。
そのため、業務改善アンケートではコミュニケーション面を独立して確認することが重要です。
このパートでは、個人の能力や姿勢ではなく、「仕組みとしてうまく回っているか」を問います。
- 看護職員同士での情報共有はスムーズに行われていると感じますか
- 医師や他職種との連携について、業務上の支障を感じることはありますか
- 申し送りや記録の内容について、分かりにくさを感じることはありますか
- 業務上の判断に迷ったとき、相談しやすい体制は整っていると感じますか
- ケアや業務の進め方について、職員間で認識のズレを感じることはありますか
これらの回答を業務負担の質問と重ねて読むことで、「業務内容は同じでも、連携がうまくいっている部署とそうでない部署で負担感が違う」
といった構造的な課題が浮かび上がります。
業務そのものを変えなくても、情報の流れや共有方法を整理するだけで改善できるケースも多いため、見逃せない視点です。
身体的・精神的負担を把握する質問例
最後に確認したいのが、身体的・精神的な負担に関する質問です。
業務効率が上がっても、職員が無理を重ねていれば、長期的には離職や欠勤につながりかねません。
このパートでは、すでに表面化している不調だけでなく、その兆しを把握することを意識します。
- 現在の業務で、身体的な負担が大きいと感じる作業や場面はありますか
- 精神的なストレスを感じやすい業務や状況はありますか
- 勤務後に強い疲労感が残ることはありますか
- 現在の業務量は、長期的に続けられると感じますか
- 負担を軽減するために、見直したほうがよいと感じる点はありますか
これらの回答を、業務負担や連携状況の回答と合わせて見ることで、「どの業務が、どの層に、どのような影響を与えているのか」を立体的に把握できます。
身体的・精神的負担は、問題が顕在化する前に対処できるかどうかが重要です。
業務改善アンケートを、早期発見のためのツールとして活用する視点を持つことが、看護現場の持続性につながります。
目的別|看護業務改善アンケートの質問例
看護業務改善アンケートは、すべての課題を一度に把握しようとすると設問が多くなり、現場の負担が大きくなります。
実務では、「今回のアンケートで何を判断したいのか」を一つ決め、その目的に合った質問例だけを抜き出して使う方が、改善につながりやすくなります。
ここでは、看護現場で特に多い4つの目的別に、質問例を整理します。
業務時間・作業量を減らしたい場合の質問例
この目的では、時間を奪っている業務と、その構造的な原因を特定することが重要です。
単に忙しさを測るのではなく、「どこを変えれば時間が生まれるか」を見極める設計にします。
- 1日の業務の中で、特に時間を取られていると感じる業務は何ですか
- その業務に、1日あたりどの程度の時間を費やしていると感じますか
- 時間内に終わらず、時間外対応になりやすい業務はありますか
- その業務は、あなた以外の看護職員でも対応できる内容だと思いますか
- 業務量そのものと、業務の進め方(手順・ルール)のどちらに課題があると感じますか
- やり方を見直すことで、作業時間を短縮できそうだと感じる業務はありますか
これらの質問から、「人を増やすべき業務」と「やり方を変えるだけで改善できる業務」を切り分けやすくなります。
残業削減や時間外労働対策を検討する際の、判断材料として使いやすい設問です。
看護職員間・多職種との連携や情報共有を改善したい場合の質問例
この目的では、業務を重くしている情報の滞りや認識のズレを可視化します。
看護業務では、連携不足が確認作業や手戻りを生み、結果として業務時間を押し上げているケースも少なくありません。
- 看護職員同士での情報共有は、日常業務の中でスムーズに行われていると感じますか
- 医師や他職種との連携について、業務上の支障を感じることはありますか
- 申し送りや記録の内容は、必要な情報が分かりやすく整理されていると感じますか
- 業務上の判断に迷った際、相談しやすい体制は整っていると感じますか
- 業務の進め方やケアの方針について、職員間で認識のズレを感じることはありますか
- 情報共有の方法について、改善したほうがよいと感じる点はありますか
これらの回答から、連携の課題が「人の問題」なのか「仕組みの問題」なのかを切り分けやすくなります。
業務内容を大きく変えなくても、情報共有の方法を整えるだけで改善できる余地が見えてきます。
離職リスクや不満の兆しを把握したい場合の質問例
この目的では、今すぐ表に出ていない疲労や不満の兆しを早めに捉えることが重要です。
退職の意思を直接聞くのではなく、「働き続けられるかどうか」という感覚を間接的に把握します。
- 現在の業務量について、無理なく続けられると感じますか
- 業務や職場環境について、不安や不満を感じることはありますか
- 困ったときに、職場や上司に頼れると感じますか
- 現在の働き方に、将来的な不安を感じることはありますか
- 今後もこの職場で働き続けたいと思えるかどうか、近い感覚を教えてください
- 負担や不安を減らすために、見直してほしい点はありますか
これらの質問を定期的に行うことで、離職リスクが高まり始めている兆しを、表面化する前に把握できます。
業務改善の優先順位を決めるうえでも、重要な判断材料になります。
研修やICT・医療DX導入の効果を確認したい場合の質問例
この目的では、導入した施策が現場で本当に機能しているかを確認します。
研修やICTは、導入しただけでは効果が出ているか分かりにくいため、アンケートでの確認が有効です。
- 研修やICTツールの導入によって、業務の進めやすさは変わりましたか
- 作業時間や手間が減ったと感じる業務はありますか
- 現場で活用しにくい、または使いづらいと感じる点はありますか
- 導入前と比べて、業務負担は軽減されたと感じますか
- 業務効率や働きやすさへの影響について、どの程度効果があったと感じますか
- 今後、改善や見直しが必要だと感じる点はありますか
これらの質問を使うことで、「効果が出ている施策」と「形だけになっている施策」を切り分けやすくなります。
同じ質問を継続的に使えば、施策の改善や見直しにもつなげやすくなります。
なぜこの質問で看護業務改善につながるのか
看護業務改善アンケートは、質問の作り方次第で「不満を集めるだけの調査」にも、「現場を動かす判断材料」にもなります。
ここまで紹介してきた質問例は、満足度や感情を測るためではなく、何をどう変えれば改善につながるのかを特定するために設計されています。
その理由を、3つの観点から整理します。
不満回収ではなく改善対象を特定できる理由
多くの業務改善アンケートが形骸化する原因は、「不満を聞くこと」自体が目的になってしまう点にあります。
「忙しい」「大変だ」といった声は集まりますが、そこから具体的な改善策を導くのは容易ではありません。
今回の質問例では、「どの業務が」「なぜ負担なのか」「構造的な問題かどうか」を分けて聞いています。
たとえば、業務内容と理由をセットで確認することで、人手不足なのか、手順の問題なのか、属人化なのかを切り分けやすくなります。
こうして不満を感情のまま受け取るのではなく、改善対象として整理できる形に変換している点が、業務改善につながる大きな違いです。
回答を具体的な業務改善アクションに落としやすくなるコツ
アンケート結果をアクションにつなげるためには、「答えやすさ」と「読み取りやすさ」の両方が必要です。
今回の質問例は、自由記述に頼りすぎず、選択式や評価型を中心に設計しています。
これにより、回答を集計した時点で、「改善余地がある業務」「手順を見直せば効果が出そうな業務」が自然に浮かび上がります。
また、「やり方を変えれば負担が減りそうか」「時間外対応になりやすいか」といった視点を入れることで、改善の方向性まで見えやすくなります。
結果として、アンケート後の議論が「何から手を付けるか」に集中し、具体的な業務改善アクションに落とし込みやすくなります。
看護師長・管理者・病院運営側に説明しやすくなるロジック
業務改善を進めるうえでは、現場の納得だけでなく、看護師長や管理者、病院運営側への説明も欠かせません。
その際に求められるのは、「なぜこの改善が必要なのか」を客観的に示せる材料です。
今回の質問設計では、職位や勤務形態と業務負担を結びつけて分析できるため、
「特定の部署で業務が集中している」
「夜勤対応者に時間外業務が偏っている」
といった形で、事実ベースの説明が可能になります。
感覚的な訴えではなく、アンケート結果という共通のデータをもとに説明できるため、改善施策の合意形成がしやすくなります。
この点も、看護業務改善アンケートが単なる調査で終わらず、実際の改善につながる理由の一つです。
看護業務改善アンケートで聞いてはいけない質問例
看護業務改善アンケートは、質問の設計を誤ると「現場の声を集めたつもりが、何も変えられない」という結果になりがちです。
特に注意したいのは、改善に使えない質問や、現場の信頼を損ねてしまう聞き方です。ここでは、実務で避けたい質問の代表例を整理します。
抽象的すぎて改善につながらない質問
抽象的な質問は、回答者にとって答えやすい一方で、管理側にとっては判断材料になりません。
たとえば、「今の業務に満足していますか」「働きやすい職場だと思いますか」といった設問は、感想しか集まらず、どこをどう改善すべきかが見えてきません。
看護業務は業務内容が細分化されているため、抽象的な満足度だけを聞いても、改善対象を特定することは難しいのが実情です。
改善につなげるには、「どの業務で」「どのような負担があるのか」といった具体性が不可欠です。
抽象的な質問を使う場合でも、必ず業務内容や状況に紐づけた聞き方に変換する必要があります。
そうでなければ、アンケート結果は「雰囲気の把握」で止まってしまいます。
現場の不信感を生みやすい聞き方
質問の文面によっては、職員が「評価されている」「責任を問われている」と感じてしまうことがあります。
この状態では、本音の回答は期待できません。
たとえば、「あなたの業務の進め方に問題はありませんか」「業務が滞る原因はあなたにあると思いますか」といった聞き方は要注意です。
個人に原因を帰属させる設問は、防衛的な回答や無難な回答を招きやすくなります。
看護業務改善アンケートでは、あくまで焦点を「人」ではなく「業務」や「仕組み」に置くことが重要です。
「現在の業務フローについて、改善したほうがよい点はありますか」といった聞き方にすることで、現場の受け止め方は大きく変わります。
回答しても変わらないと思われる設問
最も避けたいのが、「どうせ答えても何も変わらない」と思われてしまう設問です。
これは質問内容そのものよりも、過去の運用経験によって生まれるケースが多くあります。
たとえば、毎回同じ自由記述欄を設けているのに、改善内容が共有されていない場合、職員は次第に書かなくなります。
「ご意見があれば自由にお書きください」という設問だけが並ぶアンケートは、その典型です。
このような印象を防ぐには、アンケートの目的と活用方法を事前に示すことが欠かせません。
また、選択式の質問を中心にし、「この回答がこういう改善判断に使われる」という形が見える設計にすることで、回答の納得感を高められます。
看護業務改善アンケートは、聞き方一つで現場の協力度が大きく変わります。
「聞いて終わり」にならない設問設計を意識することが、改善を前に進める第一歩です。
看護業務改善のアンケート収集におすすめのツール
Interviewz
Interviewzは、URLやリンクを送るだけで簡単にアンケートを回収できるツールです。
回答状況がリアルタイムで可視化されるため、未回答者へのフォローアップや回収進捗の把握がしやすく、回答率を意図的に上げたい場面で役立ちます。
看護業務改善アンケートでは、現場が忙しいため途中で離脱されるリスクが高くなりますが、Interviewzは直感的なUIで回答しやすさを高める設計になっています。また、候補者や職員との日程調整機能と合わせて使えるため、同僚や他職種とのヒアリングと組み合わせたい場合にも便利です。
※ 回答ステータスの可視化やフォローアップリストの作成ができる点は、多数の職員を対象にする運用で特にメリットになります。
Googleフォーム
Googleフォームは、無料で手軽にアンケートを作成・配布できる定番ツールです。
Googleアカウントがあればすぐにフォームを作成でき、回答は自動でスプレッドシートに集計・編集されます。
看護現場でまず試しにアンケートを実施したい場合や、Google Workspaceを組織で使っている場合には導入障壁が低く、スピード感のある運用が可能です。
ただし、デザインの自由度や条件分岐などの高度な機能は限定的なので、質問数が多い設計や回収率を最大化したい場合は、工夫が必要です。
※ 回答データはCSVやスプレッドシートにエクスポートできるため、後工程の分析やBIツールとの連携にも使いやすい点が魅力です。
formrun
formrunは、業務利用を前提にした本格的なフォーム作成・管理ツールです。
条件分岐やマトリクス形式の設問、データ分析機能など、アンケート設計から運用・集計・分析までを一括で行えます。
看護業務改善アンケートで複数の質問設計を扱う場合、選択肢のスケールを揃えたり、回答者の傾向を可視化したりするニーズが出てきますが、formrunはこれらを管理者視点で扱えるUI/UXで実現します。
また、SlackやGoogleスプレッドシートとの連携、回答者の属性ごとのフィルタリングなど、運用負荷を下げたい場合にも向いています。
※ 無料プランから始められるため、小規模なトライアル運用から、本格的な定期アンケート運用まで幅広く対応可能です。
|
観点 |
Interviewz |
Googleフォーム |
formrun |
|
導入の手軽さ |
高い |
非常に高い |
中〜高 |
|
回答率最大化 |
◎ |
△ |
◎ |
|
条件分岐・高度設問 |
△ |
△ |
◎ |
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集計・管理機能 |
○ |
△ |
◎ |
|
複数部署での運用 |
○ |
△ |
◎ |
まとめ|看護業務改善アンケートはPDCAが重要
看護業務改善アンケートは、実施した時点ではまだ「入口」にすぎません。
本当に意味を持つかどうかは、結果をもとに改善し、検証まで回せているかで決まります。
重要なのは、目的を明確にした設問で現場の実態を把握し、回答数や感想だけで終わらせず、業務内容や職位と結びつけて読み解くことです。
そのうえで、改善は小さく試し、同じ質問で変化を確認する。このサイクルを回すことで、業務負担の軽減や定着率の改善につながります。
看護業務改善アンケートは、一度きりの調査ではなく、継続的にPDCAを回すための起点として活用していくことが重要です。
Interviewz(インタビューズ)をご活用いただくことで以下のことが解決できます。
• 新規お問い合わせ、相談数の向上
• ヒアリングの内容の最適化から受注率の向上
• ヒアリングコスト(人件費・タイムコスト)の削減
• 既存顧客のお問い合わせのセルフ解決(サポートコストの削減)
• サービス/プロダクトのマーケティングリサーチ
• 既存顧客、従業員のエンゲージメント向上
• データ登録負荷の軽減
• サイトにおけるユーザーの行動情報のデータ蓄積
▼Interviewz(インタビューズ)の主な活用方法
• 総合ヒアリングツール
• チャットボット
• アンケートツール
• カスタマーサポートツール
• 社内FAQツール
Interviewzの機能一覧|総合的なヒアリング活動を網羅
Interviewzでは、下記のような総合的なヒアリング活動を支援する機能を揃えております。

