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リードクオリフィケーションとは?マーケティングにおける重要性から具体的な手順を徹底解説

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目次

営業やマーケティング部署ではリードクオリフィケーションという言葉を度々聞いたことはありますが、言葉の意味や重要性を理解している方は多くありません。

BtoBマーケティングでリードクオリフィケーションは重要なプロセスになります。

リードクオリフィケーションについて深く理解できれば、BtoBマーケティングをより効率的に成功へと導くことができるでしょう。

本記事では、リードクオリフィケーションの重要性や、具体的な手法などについて解説します。リードクオリフィケーションを理解して、効果的かつ効率的な営業活動を行いましょう。

リードクオリフィケーションとは

リードクオリフィケーションはBtoBマーケティングにおいての一つのプロセスのことを指します。

ではリードクオリフィケーションはどのような役割なのでしょうか詳しく見ていきましょう。

リードクオリフィケーションの意味

リードクオリフィケーションは顧客の絞り込みを意味しており、主にスコアリングという手法が使われます。

スコアリングとは簡単に言えば見込み顧客の属性や興味・関心、行動に応じて点数(スコア)を付与し、このスコアを基準として見込み顧客の成熟度(購買意欲)を判断するという手法です。

リードマーケティングにおいての主なプロセスの流れは下記になります。参考にしておきましょう。

1.リードジェネレーション:見込み顧客を獲得する
2.リードナーチャリング:獲得した見込み顧客を育成する
3.リードクオリフィケーション:育成した見込み顧客の絞り込みを行い受注角度の高い見込み顧客を抽出する

リードナーチャリングとの違い

リードナーチャリングとリードクオリフィケーションは、デマンドジェネレーションという一連の活動の中のアクションです。

リードナーチャリングでは獲得した見込み顧客を育成し、リードクオリフィケーションでは育成した顧客の中から営業アプローチをかけられる至っている見込み顧客を抽出します。

リードクオリフィケーションがマーケティングで重要な2つの理由

リードクオリフィケーションが重視される理由は何なのでしょうか。

リードを絞り込むことによってリード件数が減ってしまうので、売り上げの減少に繋がるのではないかと思う人もいるでしょう。

しかし、リードクオリフィケーションには重要視される理由があります。詳しく見ていきましょう。

理由1 : 効率的なCVの獲得ができる

リードクオリフィケーションによって、マーケティング部門から営業部門へ成約確度の高いリードを引き渡すことができます。

確度の低いリードをそのまま営業に渡してしまうと、成果に繋がらない営業活動をすることになり、時間とコストのロスになります。

営業活動は、マーケティングよりも営業担当自身が動くことが多くなるため、限られた人員コスト・時間コストの中では、より効率的な営業活動が求められます。

案件成約に直結するリードを営業部が受け取ることが可能になるため効率的なCV獲得に繋がります。

理由2 : リード顧客へのアプローチ指標が明確になる

購買意欲が十分に高まっていない状態でリード顧客に購買のアプローチを進めてしまうと、警戒して距離を取られてしまう可能性があります。

リードへのアプローチは営業をかける側にとってもコストのかかることですが、アプローチを受ける側にとっても、時間を取られるなどのコストがかかります。

そのため、リードにとって声をかけられたいタイミング、提案が欲しいタイミングを見計ってアプローチをかけることが企業にとっても顧客にとっても重要になります。

リードクオリフィケーションによってタイミングの整ったリードを抽出しておくことで、リードにもピンポイントな営業活動を行うことが可能になります。

リードクオリフィケーションに効果的なスコアリングとは?

リードクオリフィケーションには、ユーザーに点数をつける作業があります。このことをスコアリングと言います。

スコアリングが適切に行われない場合、誤ったリードの振り分けをしてしまい非効率な営業活動を行うリスクがあります。

効果的なスコアリングをすることでCVの獲得に繋がるため、詳しく説明します。

スコアリングとは

スコアリングとは、リードの属性や行動をもとに見込み客を評価する方法です。

スコアリングは3段階目のリードクオリフィケーションで用いられ、一定の基準で見込みの高いリードを絞り込んだ後、その情報を営業部門へと引き継ぐのが主な流れです。

効率的かつ質の高い営業活動を行うには、スコアリングによって優良な見込み客(ホットリード)を選別する必要があります。

スコアリングには主に2つの種類に分けられます。詳しく見ていきましょう。

行動スコア

行動スコアとはマーケティングオートメーション(MA)に登録されているリードの行動に付与されるスコアのことです。

リードがWebサイトを見ればプラス1点、セミナーに参加すればプラス5点という具合に顧客が起こす行動ごとに独自のルールで加点評価をします。累積スコアが高くなるほど興味がある、検討しているという可能性が高くなります。

属性スコア

属性スコアとは、リードの企業名や顧客情報などの情報が正しく入力されているかなどの情報でのスコアリングになります。

入力された企業属性や個人情報などを基に、リードの優先度合いを判断します。

スコアリングに必要な4項目

スコアリングを行う際は、リードがどのような行動をとった際に、スコアを加点していくかのルールを決める必要があります。
スコアリングを行う際に必要な項目をご紹介します。

1.WEBサイト訪問回数

Webサイト訪問回数とは、直近の期間内に置いて、リード個人とそのリードが所属する企業からどのくらいのサイトにアクセスがあったかのことです。

1回のアクセスで大量のWebページを見て回っているケースや、日を変えて何度もアクセスしてしまうケース、さらには日を変えて何度も同じページを確認しているケースなどがあります。

直近の行動と回数を判断の基準にしましょう。

2.キーページ閲覧の有無

キーページとは、製品・サービスの購入に関して事前に確認する可能性のあるページです。

例えば、料金ページや導入・契約までの流れのページ、見積もり依頼フォームなどです。

キーページをリード個人が見ているのか、そのリードが所属する企業からのアクセスが多いのかどうかを確認しましょう。これにより購入を検討している可能性があるのかどうかを判断できます。

3.直近のコンバージョン

Webサイトからのコンバージョンはリードからの行動による意思表示であるため確度とタイミングを図る良い判断基準になります。

直近で資料ダウンロードがあったのか、セミナー申し込みがあったのか、見積もり依頼があったのか、そのコンバージョン内容を分析することで精度の高いスコアリングを設定することが可能になります。

4.同組織への直近コンバージョン

組織的なアクセスがある場合は、同じ組織からのコンバージョンを確認しましょう。

コンバージョンが多いほど、組織的に製品に興味がある可能性、検討している可能性が高くなります。

また、組織的に課題に悩んでいる可能性も高い場合、長期的なコンバージョンにも期待できます。

リードクオリフィケーションを行う手順5ステップ

リードクオリフィケーションを行うには適切な手順が存在します。

手順を誤ってしまうと、正しいリードの絞り込みができなくなりCVの低下に繋がります。

リードクオリフィケーションを行うための正しい手順を見ていきましょう。

ステップ1.セグメント

はじめに、スコアリング対策の対象となる見込み顧客のセグメントを行います。

セグメントとはターゲット顧客を何らかの基準を用いてグループに分割することを指します。
セグメントによって抽出すべきターゲット像を明確にすることができます。

ステップ2.カスタマージャーニーマップの作成

次に分類したセグメントごとにカスタマージャーニーマップを作成します。

カスタマージャーニーマップとはリードが自社とファーストコンタクトを取ってから購入に至るまでの時系列のプロセスを図や表で可視化したものです。

カスタマージャーニーマップを設定してペルソナの行動を可視化することにより、プロセスごとのリードのニーズや課題を追いやすくなり、提供すべき情報やコンテンツが整理できます。

カスタマージャーニーマップの作成を適切に行うことで、その後のシナリオ設定がしやすくなるので、リードクオリフィケーションの重要なプロセスと言えます。

ステップ3.スコアリング設計

スコアリング設計は、リードがどのような行動を取ったときに何点スコアを付与するかをカスタマージャーニーにそって整理することです。

スコアリングを設定する場合、スコアを獲得した経路を把握する必要があります。

例えば、同じスコアでもサイト訪問のみのスコアと申し込みページも含めたスコアでは、リードの行動が違うためスコアのみで絞り込みを行うと、誤ったリードが紛れ込む恐れがあります。

見込み確度が高いと判断する基準は、スコア以外にもどのような行動や属性によって加点されたのかというシナリオを設計しましょう。

ステップ4.スコアリング実施

設計ができたら、実際にスコアリングを実施していきます。

リードの行動がカスタマージャーニーマップ通りに遂行されているかの確認や、スコアの変化によってリードの住み分けを行っていきましょう。

スコアリングの実施する際は、自動化ツールの活用がおすすめです。日々変化があるリードの行動を自動でスコアできるため、コスト削減にも繋がります。

ステップ5.営業部への引き渡し

スコアリングを進め、一定のスコアに達した見込み顧客は定期的に抽出して営業部門に引き渡します。

見込み顧客の抽出と営業部門へのリストの引き渡しについては、実施頻度や連携手段を明確にしておきましょう。

週に一回決まった曜日での引き渡しや、システム上での引き渡しなど、具体的に決めておくことで、引き渡しの流れがスムーズに行うことができるでしょう。

リードクオリフィケーションを行う上で、ユーザー情報の収集は必要事項です。ヒアリングツールを活用することでリードクオリフィケーションを効果的に行うことができます。ヒアリングツールのどのような点が活用できるのか気になる方は、以下の資料をご参考ください。

リードクオリフィケーションを適切に行う5つのポイント

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リードクオリフィケーションを行う際、あらかじめポイントを押さえておくと、失敗するリスクを軽減できるでしょう。

ここでは、リードクオリフィケーションを行う際のポイントを3つ紹介します。

1.適切なシナリオ設計

リードクオリフィケーションの精度を上げるためには、スコアリングのシナリオを適切に行いましょう。

シナリオ設計とは「どの行動が起きれば何点のスコアになるか」を設計したものです。

リードの行動によるスコア配分は、アプローチする指標になります。
そのため、スコアリングのシナリオが不適切な場合、非効率な業務が増えてしまいます。

スコアリングのシナリオを決める際は、部署単位で連携を取りながら作成することで、リードクオリティーの精度が上がることに繋がります。

2.カスタマージャーニーマップの正確性

リードクオリフィケーションでは、リードがどのような行動をして、どれぐらいの期間でスコアに到達するかの予測を立てます。

カスタマージャーニーマップはリードの行動プロセスを予測して作成するため、正確性が求められます。

カスタマージャーニーマップの予想期間などが大幅にずれてしまうと、CVまでのリード数が減ってしまい売上低下にも繋がります。

カスタマージャーニーマップの精度を上げることは、リードクオリフィケーションを適切に行うことに直結するため、リードの心理を深く考え作成しましょう。

3.スコアリングシナリオのPDCAサイクル

リードクオリフィケーションを適切に行うためには、スコアリングシナリオの改善を続けましょう。

一度完成したシナリオを基に、リードクオリフィケーションを実施し、営業部門と協力して制約率などの効果を検証する必要があります。

その検証結果から改善点を見出し、より良いシナリオを検討するといったPDCAサイクルを回し続けることも、リードクオリフィケーションの密度を高めるための大切なポイントです。

4.リード顧客とのコミュニケーション

リードクオリフィケーションでは、ただリード顧客を絞り込もうとせず、リード顧客の現状を知ることも大切です。そのためには、リード顧客と定期的にコミュニケーションを取る必要があります。

リード顧客の現状を知るには、ツールを活用して顧客の行動を分析すると良いでしょう。たとえば、どのようなページを閲覧したのか、メールを開封したのか、などの行動はリード顧客なのか見極めるポイントとなります。

またリード顧客と定期的にコミュニケーションを取る方法は、説明会やメール、SNSのDMなどさまざまです。これらの方法は、分析した数値からは読み取れない顧客の現状を知る良い機会にもなるでしょう。

5.引渡しと差戻しのルールを決める

リードクオリフィケーションを行う際には、引渡しだけではなく、差戻しするときのルールも決めておきましょう。

リードクオリフィケーションは、マーケティング部門で行うケースがほとんどです。分析が完了したら、営業部門に引き渡される流れが一般的です。

もし差戻しを受けた場合、マーケティング部門と営業部門とのやり取りが重なり、時間や手間がかかってしまいます。できるだけ工程数を減らすために、「本当に引渡しや差戻しをすべきか」をすぐに判断する力が必要です。

また差戻しをする際、「営業活動をしても一定期間動きがないリードは差し戻す」などのルールを決めておくと、判断に迷ってしまう回数を減らすことができるでしょう。

リードクオリフィケーションで失敗してしまう理由3つ

ただリードクオリフィケーションを行うだけでは、失敗してしまう恐れがあります。準備不足が原因で失敗してしまう恐れもあるので、リードクオリフィケーションを行う前に確認事項や社内共有など、チェックしておくと良いでしょう。

ここでは、リードクオリフィケーションで失敗してしまう理由を3つ紹介します。

1.社内で連携が取れていない

社内で連携が取れていない場合、取り組みの方向性の違いが出てくる恐れがあります。

たとえば、マーケティング部門で商品Aのシナリオを作成したのにも関わらず、営業部門では商品Bへ注力したいと思っているとします。この場合、シナリオ作成時にやり取りを行わない、途中経過のコミュニケーション不足などが原因だと考えられるでしょう。

どれだけマーケティング部門で高品質なシナリオを作成できたとしても、営業部門では役に立ちません。リードクオリフィケーションを行う際には、まずは部門間の連携について話し合いましょう。

2.十分にマニュアル化されていない

リードクオリフィケーションで失敗しないためには、十分にマニュアル化することが大切です。

マニュアル化することで、どこの誰にリード顧客を引き継ぐべきか、どのようにフォローアップすれば良いのか、ひと目でわかるようになります。わざわざ誰かに確認する必要がなくなるので、スムーズに工程を進められるでしょう。

また、マニュアル化する際には、未決定の事項がないか確認することも必要です。マニュアル化した後も、定期的に事項に不備がないか確認しましょう。もし未決定の事項を発見した場合は、後回しにせずその都度改善してください。

3.引渡し後の状況を把握していない

リードクオリフィケーションを成功させるには、引渡し後の状況を把握する必要があります。

状況を把握するには、連携している営業部門からフィードバックをもらうことが大切です。業務に追われて忙しいからといって、フィードバックを後回しにすると、最新状況を共有できないまま次の案件に進んでしまう恐れがあります。

マーケティング部門にとっても、改善点の有無がわからず、今後のリードクオリフィケーションでも同じ失敗をしてしまうリスクが高まるでしょう。

リードクオリフィケーションを行う際には、ただシナリオを作る、ただ営業を行うだけではなく、常に情報共有を行う環境から整えることをおすすめします。

リードクオリフィケーションの成功事例3つ

リードクオリフィケーションを行う前に、実際の成功事例を確認しておきましょう。事例をもとに、どのような効果がどれくらい得られるのか、どのようなアプローチ方法を実施したのか、などのポイントに着目してください。

ここでは、リードクオリフィケーションの成功事例を3つ紹介します。業種別に紹介するので、自社に当てはまる業種があればぜひ参考にしてください。

1.コンサルティング業

コンサルティング業のある企業では、獲得した顧客に対して無作為にアプローチしていたのが原因で、優先順位を決められずにいました。そのため提案するタイミングを逃してしまったり、商談時に損失につながってしまったりしたことがあったようです。

また、既存顧客のフォローにかける時間を含めると、リード顧客にかける時間を今以上に増やすことが困難でした。

そこでこの企業が行ったリードクオリフィケーションのプロセスは、以下の通りです。

  1. 広告やイベントでリードを獲得
  2. メルマガで役立つ情報を配信
  3. スコアの高い順にリードの行動履歴をチェック
  4. スコアの高い順に無料相談会の案内メールを送信

プロセス通り実施した結果、リード顧客の検討時期や適したタイミングにアプローチできたことで、受注数が約2倍になりました。

2.人材サービス業

人材サービス業のある企業では、マーケティング部門と営業部門で引渡しの基準に違いが生じていました。そのためマーケティング部門で「アプローチすべきリード顧客」と判断しても、営業部門では「商談につながりにくいリード顧客」と判断されてしまうことが多々ありました。

マーケティング部門でリード顧客の見極めを行っても、営業部門でなかなかアプローチしてくれず、商談の機会を見逃している恐れがあると考えられます。

そこでこの企業が行ったリードクオリフィケーションのプロセスは、以下の通りです。

  1. Webやイベントで獲得した人事担当者情報を業種や役職別に分類
  2. 新規登録者に対してメールで人材データベースに誘導
  3. 人材データベースにアクセスしたリードをHOTリードとする
  4. スコアの高いHOTリードを営業部門に引き渡す

プロセス通りに実施した結果、マーケティング部門と営業部門が円滑に連携できるようになりました。

3.ソフトウェア開発・販売業

ソフトウェア開発・販売業のある企業では、少数の営業メンバーで全国の営業対応をしていたのが要因で、フォローアップに手が回りませんでした。そのため自社商品の無料トライアルユーザーや、営業後すぐに受注につながらなかったユーザーに対して、コミュニケーション不足となってしまっていたようです。

そこでこの企業が行ったリードクオリフィケーションのプロセスは、以下の通りです。

  1. 無料トライアル実施後にアプローチを行う
  2. 営業後に動きが見られなかったリード顧客のスコアを確認
  3. 一定期間動きがない顧客を差戻し
  4. もう一度問い合わせや打ち合わせにつながったらリード顧客として引渡し

プロミス通りに実施した結果、営業部門の提案活動に集中できるようになったことにより、獲得新規契約数が2.5倍も向上しました。

リードクオリフィケーションまとめ

今回は、リードクオリフィケーションの意味から方法まで説明してきました。

リードクオリフィケーションは企業にとっても、顧客側にとっても有益な施策であるため非常に重要です。

また、実施する際にはマーケティング部門と営業部門の連携という点も重要なポイントになってきます。

自社の成果を上げるべく課題を一つ一つ解決するために、リードクオリフィケーションの実施を検討してみましょう。

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